2020.06.09
平日は働いて、土日は休んで。この繰り返しをしているのに疲れが取れない。
週の半ばには「全然集中できてない」「何をしても鈍い」って自分でもわかるほど。
きっと土日の寝溜めだけじゃ、睡眠が足りないんだろうな…。
そう思って早めに床に就くも、寝つきが悪くてなかなか眠れないんだ。
疲れを溜め込まないと眠れないのに、その眠りじゃ足りないなんて悪循環。
山積みになった仕事は、決して後回しにすることなんてできない。
今日も明日も頑張らなくちゃいけないのに、全然気が乗らなくて頭が痛くなる。
一向に回復しないこの疲れは、もしかして脳疲労が原因?
忙しい毎日に押し潰されてしまう前に、疲れの原因を解消しておきたい。
脳疲労とは、文字通り「脳が疲労した状態」を意味します。
長時間体を動かせば肉体が疲れるように、脳も使いすぎると疲れてしまうのです。
しかし肉体疲労と脳疲労には違いがあり、脳疲労になると「寝ても疲労が回復しない」「休んだのにやる気が出ない」といったことが起こります。
脳疲労を回復させるためには、ただ休むのではなく「脳を休ませる」意識が必要。
たとえ一日中座りっぱなしでも、考え事をしたりスマートフォンを触ったりしているうちに、無意識に脳は働いています。
そのため、脳疲労は無自覚のうちに進んでしまっていることが多いのです。
放置しておくと脳疲労が溜まってしまうので、疲れやすい原因と解消法を知っておきましょう。
最近の不調は、もしかして脳疲労が原因?
特に体調を崩しているわけでもないのに、何だか調子が悪い。そんなふうに感じているなら、脳が疲れている可能性があります。
脳の疲れから起こる症状をチェックし、「よくわからない疲れ」と向き合ってみましょう。
該当する症状が続いているときは、”脳疲労を回復させましょう”というサイン。
原因をできる範囲で取り除く・解消法を取り入れるなどして、脳に休憩を与えてあげて。
「何をしても楽しくない」と感じる場合は要注意。
楽しかったはずのことが楽しめない、何をしてもポジティブな感情が湧いてこない。
普段とは違う感情に気づいているなら、脳が疲れている可能性があります。
気分が上がらないときは「精神的なストレス」を思い浮かべることが多いですが、「脳を駆使している」ことも一つの原因。
嫌な仕事じゃないのに、仕事が続くと気分が下がる。そんなときは脳疲労を疑ってみましょう。
寝つきが悪い・夜中に目が覚めるのは、脳疲労による症状の一つ。
一日中働いていたのに、なぜだか眠れない。
まだ少ししか寝ていないのに、夜中に目が覚めてまた眠れなくなる…。
脳が疲れていると、長時間起きていたにも関わらず睡眠がうまくとれない、といったことが起こります。
そのため、睡眠負債が溜まってから”休日の寝溜め”で解消するケースが多いのです。
眠りの質がよくないために、生活のリズムが崩れやすくなります。
もともと怒りっぽくなかったのに、最近些細なことでイライラする…。
脳が疲れていると、ストレスに対して敏感になります。
「そこまで気にするようなことじゃない」と判断する余裕がなくなってしまうのです。
普段は笑って流せるようなことでもイライラしてしまうなら、少し休息が必要。
そのままにしておくと、感情が爆発したり周囲の人に強く当たったりしてしまう可能性も。
何もやる気が起きない。
ベッドから起き上がることさえ億劫に感じる。
脳疲労の症状として、無気力になりやる気が低下することが挙げられます。
脳に必要な休息が取れていないと、気力を意識的にコントロールできなくなってしまうのです。
頑張らないといけないのに頑張れないのは、必ずしも気持ちの甘えだとは限りません。
理由はよくわからないけど無気力になっているのなら、脳が疲れている可能性があります。
眠れば取れるはずの疲れが、日に日に蓄積していく…。
昨日の疲れが残っていて、寝起きからすでに体が重い。
休んでも疲れが取れないと感じるのは、脳の疲れから起こる症状の一種です。
脳の疲れは、ただ単純に寝るだけでは解消しきれないことがあります。
さらに寝る直前まで脳を使っていると、眠りが浅くなり疲れが取れにくくなる要因に。
「脳が疲れるほどしっかり休めない」悪循環に陥ると、慢性的な脳疲労を引き起こしてしまいます。
脳が疲れていると判断力が鈍り、とっさの判断ができなくなります。
「目の前の出来事にピントが合わない」「深く考えられず何が正しいのかわからない」のは、脳疲労によって頭が冴えないことが原因。
本来持っているはずの判断力が働かず、決断するまでに長い時間を要してしまうのです。
この状態になると、仕事のスピードが遅くなったり重要な判断を誤ったりする可能性も。
脳疲労は、思考や感情のみならず”体調面”に影響を及ぼす場合もあります。
そのわかりやすい症状の一つが、食欲が落ちること。
日頃「ご飯を食べたい」「美味しいものを食べたい」と感じるのは、脳の働きによるものです。
脳が疲れると同時に食欲のコントロールがきかなくなり、自分でも困ってしまいます。
無理にたくさん食べようとするのは辛いので、まず脳疲労を回復させることが必要です。
頭痛や吐き気などの体調不良は、原因不明に起こることもしばしば。
その不調は、目に見えないストレスや疲労から引き起こされている可能性もあります。
脳疲労から頭痛や吐き気が起こると「集中しよう」「頑張ろう」と思うほど症状が悪化しやすく、無闇に自分を追い込むのは禁物です。
休むと回復するのであれば、「日頃から脳の休息が不足していないか?」「常にフル回転の状態が続いていないか?」振り返ってみて。
ただ普通に生活しているだけなのに、脳が疲れてしまうのはどうして?
忙しくなりがちな現代社会には、脳疲労を引き起こしやすい要素が揃っています。
そのため、自覚がなくても脳を疲れさせる環境にいる・行動をとっていることも。
無自覚であるがゆえに原因を放置しやすく、もし不調を感じているなら自主的なケアが必要です。
脳疲労につながりやすい主な3つの原因を知り、脳を休める必要性について認識しましょう。
今や、生活に欠かせないものと言っても過言ではないスマホ。
便利である一方、スマホに依存していると脳疲労の引き金となる可能性があります。
スマホはベッドで寝転がったままでも電車に乗りながらでも、いつでもどこでも触れるもの。
しかし、なんとなく動画を観たり調べ物をしたりしているだけでも、脳は休むことなく働いているのです。
四六時中手軽に情報に触れていることが、知らず知らずのうちに脳が疲れる原因となります。
ストレスを感じているが耐え続けている。
本当はやりたくないことを毎日のようにやっている。
普段は目に見えないストレスも、度を越すと脳疲労などの症状として現れることがあります。
ストレスが引き起こす心身の不調は、「これ以上我慢できない」という自分からのメッセージ。
「大人は我慢して当たり前」と放置すると症状が慢性化してしまう可能性もあり、早めに対策を打つことが必要です。
インターネットやSNSが普及し、手を伸ばさなくても簡単に情報が入ってくる。
情報が溢れているから、どれが正しくて必要なのか自分で判断しなければならない。
情報過多社会の影響で情報を受け取る・選別する必要が増え、脳疲労の原因にもなっています。
また、自分の欲しい情報がインターネット上ですぐに見つけられることから、ついつい情報を取り込みすぎてしまうことも。
アナログに生きていた時代よりも、今は脳の疲れを引き起こしやすい社会になっているのです。
どんな人にでも脳疲労を引き起こす可能性はありますが、中でも特に脳が疲れやすい人は、日頃の行動が疲れの一因となっています。
どれも「疲れが溜まる」とは自覚しづらいものであり、習慣づいているケースがほとんど。
脳が疲れやすい人に見られる特徴をもとに、当てはまる項目がないかチェックしてみましょう。
改善できるものであれば改善する、そうでなければ意識的に疲労回復を図ることで、深刻な脳疲労を回避できます。
休日に寝溜めをしている人は、稼働日に必要な睡眠が足りていないといえます。
脳の疲れは寝溜めでは回復しきれないため、日々安定した睡眠をとることが必要です。
しかし休日だけに睡眠時間が偏ってしまうと、疲れがしっかりとれない上に、生活リズムが崩れて翌日眠りづらいといった悪循環が起こります。
寝溜めの習慣によって小さな疲れが蓄積した結果、脳疲労を引き起こしやすくなるのです。
「忙しいから仕方なく」しているケースがほとんどなので、できる範囲で調整してみましょう。
毎日が単調で新しい刺激のない生活をしていると、脳がリフレッシュせず疲れやすくなります。
脳疲労の回復は肉体疲労とは違い、ただ休めばいいというものではありません。
脳を使いすぎる以外にも、脳が凝り固まっていることも脳疲労の原因になり得るのです。
特にストレスフルな環境下では、日々を終わらせることで精一杯になりがち。
「ワクワクする」「気持ちいい」と感じる瞬間も、脳疲労回復の一環になっています。
布団の中に入ったら、とりあえずスマホを触っている。
寝る直前までPCで動画を観たり、やり残した仕事に手をつけたりしている。
スマホやPCが生活に溶け込んでいるだけに、眠る直前まで触っているのは自然な流れともいえます。
ただ、寝る前に触れてしまうと脳の働きが活性化し、睡眠の質が悪くなってしまうのです。
「疲れているのになかなか眠れない」「夜中に目が覚める」のは、これが一番の原因であることも。
複数のことを同時にこなせる人は、情報処理能力が高い反面、脳が疲れやすい傾向にあります。
マルチタスクは素晴らしい能力ですが、それだけ必要な脳の労力も増えるのです。
常にフル稼働を続けていると、シングルタスクの人よりもドッと疲れてしまいます。
脳に休息を与えないと脳疲労を引き起こし、せっかくの能力が活かせなくなる場合も。
器用で効率的に動けるぶん、働きすぎにならないようこまめに回復を図ることも大切です。
生きていれば、考えたいこと・考えなくてはいけないことが沢山あるもの。
しかし、常に考え事をしていると脳が休まる時間がなく、脳疲労を引き起こしやすくなります。
考えすぎて脳が疲れると、考えること自体に嫌気が差してしまう場合も。
情報過多社会の中では「何も考えない」方が難しく、考え事に充てる時間は長いです。
真面目な人ほどよく考えるため、意図的に”何も考えない時間”を作る必要があります。
ただ寝るだけじゃ取れない脳疲労は、どうやって回復させればいいの?
脳疲労は無自覚に溜まりやすく、さらに休むだけでは取れないこともあるため、気づかないうちに疲労が慢性化しがちです。
そこで大切なのが、脳を休める習慣・工夫を日常の中に取り入れること。
脳疲労を感じているあなたに意識的に試してほしい、8つの解消法をご紹介します。
脳疲労を回復させつつ習慣化することで、疲れの溜まりにくいライフスタイルに変えていきましょう。
毎日の習慣になっているお風呂の入り方で、脳疲労の回復を図れます。
忙しいとついシャワーだけで済ませてしまいがちですが、しっかり疲れを取るためには入浴が大切。
38〜40度程度の半身浴でじっくり体を温めていくことで、身も心もリラックスできます。
全身浴だと一気に体が温まる反面、刺激が強いため寝つきが悪くなる原因に。
半身浴で時間をかけて疲れを和らげていくことは、忙しかった日ほど”オン・オフの切り替え”として機能してくれるのです。
脳疲労を回復させるために意外と大切なのが、朝食をしっかり食べること。
朝食を摂るのには、ただ空腹を満たすだけでなく「エネルギーになる」「目が覚める」「自律神経が整う」など、たくさんのメリットがあります。
「あまり朝食を摂らなくても平気」と感じる人は多いですが、一日の始まりにエネルギーを補給しているかどうかは、脳の疲れにも影響するのです。
もし普段何も食べていないなら、フルーツやヨーグルトだけでも摂取してみましょう。
時間があれば、栄養バランスを意識してみるのもおすすめです。
夜になかなか寝付けなかったりすぐ起きてしまったりするのには、睡眠の質が影響しています。
日中に考えることが多いほど眠りが浅くなり、疲れがとれずに悪循環…。
そんな脳疲労を回復させるには、ウォーキングなど軽めの運動が良い解消法に。
たとえ脳が疲れていても、体が疲れていないと「眠りましょう」という合図が出にくいのです。
意図的に適度な肉体疲労を取り入れることで、脳疲労を回復させるための体の準備が整います。
ただ疲れている以外に、”思考が凝り固まっている”ことが脳疲労の原因になる場合も。
疲れたら体のコリをほぐすように、脳のコリもほぐしてあげることが大切です。
休日を活動的に過ごすと、普段は使っていない思考や感覚が生まれ、脳にとっても良いリフレッシュになります。
疲れを取るとなると「休む」ことに集中しやすいですが、脳疲労回復には「あえて新鮮な体験をする」ことも効果的なのです。
どんなに小さくてもいいので、休日の予定にワクワクすることを一つ追加してみましょう。
情報を取り入れれば取り入れるほど、脳は情報を処理するためにエネルギーを消費します。
その情報はどこから入ってくるかというと、ほとんどが“目”からです。
仕事やニュース・SNSに、すれ違う人たち…。目を開けているだけで多くの情報が飛び込んできます。
意識的に情報量を減らし、脳の疲れを回復させるために目を閉じて瞑想してみましょう。
目を休ませることは脳を休ませることであり、さらに瞑想自体にリフレッシュ効果が期待できます。
脳疲労の回復には睡眠の質を上げることが欠かせませんが、同時に量も大切にしましょう。
睡眠の質を上げたところで、時間が足りていなければ睡眠不足に陥ってしまいます。
もちろん必要な睡眠量には個人差があるので、自分にとって「十分な睡眠」を心がけること。
自分が何時間眠ればすっきりできるのかを把握し、できるだけその時間を確保できるように、生活の流れを整えておくとスムーズです。
姿勢を正して同じ体勢を取り続けないようにする意識が、脳疲労回復に役立ちます。
猫背は脳にも体にも負担がかかりやすいので、ただ姿勢を正すだけでも疲れの軽減に。
デスクワークでつい猫背になってしまう場合は、自然と姿勢を矯正できるクッションや椅子を使うのもおすすめです。
また、同じ体勢を取り続けていると血流が悪くなり、脳が疲れる原因になります。
立ったり座ったりと体勢を変えることで、良い巡りができ脳疲労の回復を促してくれるのです。
「集中力が切れた」と感じるのは、脳が疲れ始めているサイン。
つい見逃して「もう一踏ん張り」と突き進んでしまいがちですが、ここで一旦休憩を挟むことが脳疲労を回復させるためには大切です。
集中力が切れたまま頑張ろうとすると、より脳を疲れさせてしまいます。
少し横になったり美味しい飲み物を飲んだり。休憩が難しければ、別の作業に切り替えるのもOK。
脳の疲れを察知したら休む。この方法で、脳疲労を溜め込まずにすぐ解消することが可能です。
ただでさえ忙しい日々が続いているのに、移動時間や寝る直前まで、休むことなく脳を駆使している私たち。
自分では休んでいるつもりでも、実は脳を頑張って働かせていることもあるんだ。
そんな働き者の脳に、束の間の休息を与えてあげよう。
脳疲労の回復に必要なのは、自分自身が「脳が疲れている」と気づくこと。
そして、脳が疲れやすい環境と、脳が疲れにくい環境をそれぞれ知っておくこと。
“疲労回復”というと、夜眠ること・休日に寝溜めをすることで回復を図りがちだけれど、脳疲労の回復には日頃の習慣や心がけも大切なんだ。
たまには、あえて目の前のやりたいことから離れて、自分自身へ栄養補給をしてあげよう。
頑張り屋な人ほど、自分に優しくすることも前に進むためには必要なんだって、忘れないで。
※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。
人に話せない悩みも、今まで居場所がないと悩んでいたことも全て、ここでなら話せる。自分が一歩を踏み出せば、世界が変わる。今辛い自分は、明日には笑えるかな?そんなあなたへ。待ってるね。
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