2020.05.31
「やっと解放された…。」
一人になって、無意識に口をついて出た言葉の後に、大きなため息を吐いた。
今日会っていたのは高校時代に仲良くしていたメンバー。
社会人になってからもなんだかんだと関係性は続いている。
だけど近頃は、皆で集まっても楽しめない自分がいた。
学生時代はくだらないことで、皆で大笑いできていたのに。
歳を重ねるごとに波長が合わなくなってきた。
「わかる〜。」
本当は全然共感できないけど、空気を読んで同調してる。
この時間が、とにかく苦痛でたまらない。
「早く帰ってテレビでも見てリラックスしたい…。」
「せっかくの休日なのに、なんだか疲れちゃった…。」
明日は平日。今度は職場の上司の機嫌を取らなきゃいけない。
気づいたら私、毎日人に疲れてる。
「人と居ると辛くてストレスを感じてしまう…。」
「誰かと一緒の時間を過ごすとモヤモヤすることが多い…。」
はっきりとした原因がわからないまま、日々の忙しさに後押しされて、いつの間にか対人面のストレスを募らせてしまうのはよくあること。
知らず知らずのうちに、人間関係でストレスを感じやすい行動を自ら取ってしまっていることもあります。
ここでは、人間関係でストレスを感じる原因について具体的なパターンを見ていきましょう。
人間関係でストレスを感じる原因の一つ目は、些細なことを気にしすぎてしまうことです。
メールやLINEの文章の語尾や言い回しを熟考しすぎたり、友人・知人がSNSで批判的な投稿をしてるのを見て「間接的に自分のことを批判しているのかも」と考えて落ち込んだり…。
真面目で相手を思いやる気持ちが強すぎるが故に、細かいところが必要以上に気になってしまいます。
そして、結果的にそんな自分自身に疲れて人間関係自体がストレスに。
人間関係でストレスを感じる原因の二つ目は、我が強く衝突してしまうためです。
個性やこだわりを持ち、自分の軸がはっきりとしているのは素晴らしいこと。
しかし、個性やこだわりが強すぎると周りと価値観の相違が生まれやすく人間関係がストレスに。
「なんでわかってくれないんだろう…。」
「どうせ理解なんてしてもらえない…。」
自分にとって大切なことに理解や共感を示してもらえないことはとても辛いもの。不安や不満を感じ、疎外感を味わうこともあります。
人間関係でストレスを感じる原因の三つ目は、他人に自分の意見を言えないことです。
「あなたの好きな方を選んで良いよ。」
嫌われたくなくて、相手の意見に従うばかりに。
自分の心の中には「本当はこうしたい」という本音が隠れているのに、素直に自分の意見が言えないことがストレスになります。
しかし、相手に嫌われるリスクを考えると、どうしても自分の想いを胸に秘めてしまうのです。
人間関係でストレスを感じる原因の四つ目は、他人と比較して辛くなってしまうから。
とくに自分がうだつの上がらない日々を過ごしているときに、はつらつとしている友人や知人を見るとどうしても「辛い」と感じてストレスに。
表面上はいつもと変わらないように接していても、羨望や嫉妬の感情が入り混じって、相手と同じ空間にいることが苦痛で距離を置いてしまう場合も。
うまくいっている相手を見るたびに、不甲斐ない自分が際立って自己嫌悪に陥ってしまうのです。
人間関係でストレスを感じる原因の五つ目は、他人に同調しすぎてしまうことです。
例えば友達の失恋話を聞いていると、感情移入しすぎて自分も失恋したかのように「辛い」と感じてしまいます。
相手に高い共感力を発揮できるのは決して悪いことではなく、それが喜びの感情であれば、自分にとっても相手にとってもプラスに。
しかし、ネガティブな感情にも共感してしまうため、とくに愚痴や不平不満の多い人間関係にはストレスも増えてしまいます。
仕事では上司や部下・取引先の人に会わなくてはならず、休日は友人との付き合いがあります。
一人になりたくて自分の部屋にこもっていても、家族が居れば完全に一人きりになることが難しい場合も。
「もう誰とも関わらず一人で生きていけたらどれだけ楽か…。」
人間関係にストレスを多く抱えるほど、一人で気兼ねない時間を欲する気持ちは高まるばかり。
しかし、生きる上で「人間関係」は切っても切れないもの。
人間関係を断つことはできないからこそ、ストレスを解消する方法や良好な関係を築くコツを学ぶことが重要になります。
人間関係のストレス解消法を知っていれば「もっといろんな人と関わってみたい」と前向きな気持ちも出てくるかもしれません。
人と全く関わらず、たった一人で生きていくことはほぼ不可能です。
何をするにも、人との関わりは発生し、完全に避けることはなかなかできないもの。
しかし、人間関係におけるストレスをなるべく感じなくて済むような言動を心がけていれば、「人間関係が辛すぎて一人で居たい」という気持ちも減るかもしれません。
今まで辛いと感じていた人間関係を、良好な関係に変化するチャンスにしましょう。
ここからは人間関係のストレスを軽減する6つの方法を紹介します。
人間関係のストレスを減らすには、合わない人に無理に付き合わないようにすること。
人の価値観は実にさまざまで十人十色。
全ての人と深く良好な人間関係を築くのは難しいものです。
「合わないな」と感じる相手なら、無理せず距離を置いてみましょう。
ストレスに感じる対人関係から離れることでストレスが軽減していきます。
いきなり連絡を断つと、相手を傷つけてしまう場合があるので、少しずつ様子を見ながら距離を置くことがポイントです。
人間関係のストレス軽減には、自分がストレスに感じたらその場を離れる習慣をつけることも有効です。
「だんだん会話が愚痴っぽくなってきたな…。」
「これ以上この人と居たくない…。」
ストレスを感じる相手と長時間一緒にいると、どんどん辛くなってしまいます。
相手にストレスを感じ始めたらなるべく早くその場から離れましょう。
「今日はこのあと予定がある」「残ってる仕事を片付けないと」など、その場から離れる口実を用意しておけば安心です。
人間関係のストレスを解消に導くには、必要以上に場を盛り上げようと頑張りすぎないことも必要。
周囲のムードを盛り上げようとする行動は決して悪いものではありません。
しかし、無理に場を盛り上げるための過剰な言動は自分自身のストレスとなって返ってくることも。
盛り上げるためにお酒を一気飲みしてみたり、自虐ネタを言ってみたり…。
後から「何やってるんだろう…。」と虚しい気持ちになる場合も。
サービス精神もほどほどを心がけましょう。
人間関係のストレス解消には、大切に思える人との時間を多く持ちましょう。
ストレスを感じる価値観の合わない人間関係に使う時間を極力減らして、居心地の良い大切に思える人との時間を充実させるのです。
好きな人・共感できる人と過ごす時間は癒しの時間。
気持ちの通じ合える人とのあたたかい感情が、氷を溶かすようにストレスを小さくしてくれます。
信頼できる相手に、人間関係の悩みを聞いてもらうだけで心が軽くなることも。
人間関係のストレスを軽減する方法として、感じたストレスを成長につなげるチャンスと捉えることもできます。
例えば、自分の意見をなかなか言えない場合。
5回に1回は本当に自分が思っていることを言うように意識したり、ストレスに感じている人間関係を改善する行動を取ってみましょう。
今後新しく人間関係を築く際にもストレスにならないよう、自分の性格を理解して対策を講じることで、同じ轍を踏まずに済むようになります。
人間関係のストレスを軽減する方法として、充実した時間で考える暇を埋めるようにするのもアリです。
「笑顔だったけど、内心は怒ってるかも…。」
相手の真意はいくら考えても分かるはずはないのに、ついネガティブな想像を膨らませて考え込んでしまうこともあるでしょう。
そんなときは、一旦思考を切り替える行動を取ってみてください。
読書や映画鑑賞など、意識を別の場所に向けることで「考えすぎて辛い」という状況を打破できます。
ストレスを軽減させ、より良い人間関係を育んでいくことができれば充実感に満ちた日々を送ることができるでしょう。
しかし、ストレス軽減のためと思って取った行動が、ストレスを解消するどころか、結果的に余計にストレスを溜めてしまうケースも。
せっかくの試みが逆効果になってしまっては本末転倒です。
人間関係のストレスとうまく付き合っていくためにも「対人ストレスを感じたときにしてはいけないこと」を知っておきましょう。
人間関係で生じたストレスを一気にゼロにしようとするのはおすすめしません。
職場の人間関係など、毎日のように関わりを持たなければならない関係性に感じるストレスは、完全にゼロにするのは難しいもの。
ストレスを一気に解消したい想いと、なかなかストレスの減らない現状に苛立って、余計にストレスを感じてしまいます。
無理に解消しようとするのは逆効果。
完全に無くすのではうまく付き合っていくイメージを持つと気楽な気持ちになれるでしょう。
人間関係にストレスを感じたとき、うまくいかない原因を延々と考えるのはやめましょう。
より良い人間関係を築きたいという想いを持つのは決して悪いことではありません。
しかし、明らかに悪意や敵意のある相手に対しては、いくらこちらから働きかけても関係が改善しないことも。
ときには「考えすぎても仕方ない」と開き直ることも大切です。
テレビをつけてお笑い番組を見たり、親しい友人との電話で何気ない会話を楽しんだり、気持ちを和らげてみましょう。
人間関係にストレスを感じる日々を過ごしているのに、辛いストレスをそのままにするのはやめましょう。
ストレスが溜まりすぎると気持ちだけでなく、身体面にも悪影響が。
不眠症や自律神経失調症、うつ病などを発症してしまい、日常生活がままらなくなってしまう可能性もあります。
「散歩する」「焼肉を食べる」「サウナで汗を流す」など自分なりのストレス発散法を見つけて、ストレスが溜まりすぎないように心がけましょう。
人間関係にストレスの自覚があるのに、ストレス環境に身を置き続けるのはおすすめしません。
職場の人間関係にストレスを感じている場合、転職や部署異動など検討してみるのも一つの手。
学生時代の友人の集まりに「最近話が合わなくて辛い」「惰性で参加しているけど苦痛だ」と感じているなら、少し距離を置いてみるのも良いでしょう。
日本だけでも人口は1億人以上。
ストレスを我慢するより、新しい気の合う人間関係の構築も視野に入れてみましょう。
人間関係にストレスを感じているとき、他人に期待しすぎないようにしましょう。
相手に対して「もっとこうしてくれればいいのに」と不平不満の気持ちばかり膨らませていては、良好な人間関係を築くのは難しくなっていくばかりです。
また、自分の意見を主張しないにも関わらず相手に「気持ちを察してほしい」と他力本願になっていても人間関係は改善されません。
相手の立場になって、自分がどのような言動をすべきか俯瞰的な視点も忘れないようにしましょう。
人との関わりは、辛いことばかりではありません。
認め合える・高め合える・喜びを分かち合える人間関係を構築できれば、私たちの人生はより煌めきを増していきます。
「もっと良い関係を築きたい。」
「もっと相手のことを知りたい・理解したい。」
人間関係を築くとき、誰しもが前向きな想いを持っているもの。
しかし、そんな前向きな気持ちを抱くが故に、同時に「嫌われたくない」という恐れも強くなってストレスを感じやすくなるのです。
「どうしても人間関係が辛い…。」
「とてもストレスが溜まっている…。」
ちょっと疲れている自分に気づいたら、無理せず距離をとっても大丈夫。
ストレス解消術を身につけて、人間関係を楽しめる自分に変わっていきましょう。
※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。
人に話せない悩みも、今まで居場所がないと悩んでいたことも全て、ここでなら話せる。自分が一歩を踏み出せば、世界が変わる。今辛い自分は、明日には笑えるかな?そんなあなたへ。待ってるね。
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傷つくのは「もっと良い関係を築きたい」という前向きな想いがあるから。