2020.05.27
気が付くと爪を噛む癖が出ている。
ギザギザになった爪が皮膚を引っ掻いて痛い。
噛んだ後の爪を見ていつも「またやっちゃった」と思うんだ。
爪を噛む癖は無意識だから、「止めよう」と頑張っても難しい。
作業をしている時、考え事をしている時、不安や焦りを感じた時…。
爪を噛むことで少しホッとしている自分がいる。
そして、爪を噛んでいることに気付いては「治さないと」と思う。
でも、これが私なりの「心を落ち着かせる方法」でもあるから止められない。
実際のところ、爪を噛むのって悪いこと?
周囲から指摘されたから気にしてるだけ。
他人の目が嫌だから、爪を噛む癖を治したいだけ。
心のどこかで腑に落ちない自分がいて、気付くと今日もまた爪を噛んでいるんだ。
「爪を噛む」という行為には、その人が抱える心理状態が影響していると考えられています。
「爪を噛むのを止めよう」と思っても無意識レベルで噛んじゃう。
爪を噛むのを我慢した時に生じる「違和感」は何?
爪を噛む人の多くは「噛もう」と思って噛んでいません。「気付いたら噛んでた」という感覚。
では、なぜ無性に爪を噛んでしまうのか?
まずは爪を噛む癖に隠れた4つの原因を見て、自身が抱える心理を探っていきましょう
幼少期は「爪を噛む癖」が出やすい時期。「欲求不満」「愛情が欲しい」「イライラが我慢できない」など、爪を噛む理由は様々です。
大人になると問題を乗り越える力が身についたり、他人の目を気にして「爪を噛む癖」を控えるように。
ところが、幼少期の癖が治らないまま大人になると、心のバランスを取るために爪を噛み続けるのです。
「爪を噛むと心が落ち着く」のであれば、爪を噛むことが「お守り」のような状態になっていると考えられます。
どうしようもないストレスを抱えている時に、「爪を噛む」ことでストレスが和らぐケースもあります。
実際にはストレスを上手に処理できる能力があっても、「爪を噛むとストレス発散できる」という仕組みを覚えて、癖で噛み続けることも。
この場合、「爪を噛む」以外のストレス発散方法を確立できると、爪を噛む必要がなくなる可能性があります。
無意識に覚えた「爪を噛む=ストレス発散」という仕組みが、最も手軽で慣れた対処方法になっているのです。
神経質な性格の持ち主も、爪を噛む癖が出やすいといわれています。
細かいことが気になったり、完璧さを求める心理があると、どうしてもストレスを抱え込みやすい傾向に。
自分の中で神経質な反応を処理しきれずに、「爪を噛む癖」で発散して心を安定させているのです。
イライラや欲求不満を感じる瞬間が多ければ多いほど、爪を噛む癖の必要性が高まり、「治そう」と思ってもなかなか止められなくなります。
「緊張」や「ストレス」を感じやすい性格の持ち主も、たくさんの場面で心に負担を抱え込みます。
また、「緊張」や「ストレス」の多い環境にいると、爪を噛む癖がさらに強くなることも。
「緊張」や「ストレス」に上手く対応できない時、受け流す手段の一つとして爪を噛むようになります。
そのため、原因となる「緊張」や「ストレス」が緩和されると、自然と爪を噛む癖も和らぐ可能性があるのです。
爪を噛む癖には「心を安定させる手段」としての役割があります。ところが、大人になると徐々に「爪は噛まない方がいい」と言われるように。
爪を噛む癖を指摘されたけど、イマイチ納得できていない。
「治したい」と強く思う理由がほしい。
このように感じている人に向けて、ここからは爪を噛む癖がもたらすデメリットをご紹介していきます。
何気なく語られる「爪を噛むのは良くない」という意見の理由を、一つずつ深掘りしていきましょう。
小さな子供が爪を噛むとしても、大人は寛容な気持ちで受け止めます。
ところが、大人になるにつれて、マナー・モラル・身だしなみといった「厳しい目」を向けられるように。
「爪を噛む姿」はどうしても悪い印象を与えてしまうのです。
特に「癖」になっていると、相手の目が合っても無意識レベルで爪を噛みます。
自分の意思に反して「爪を噛む」と、人間関係において本来の魅力を発揮できなくなる原因になり得るのです。
爪を噛む癖があると、噛み切った部分がギザギザしたり、爪がデコボコにへこんだり、傷のような深爪を招いたり…。爪が綺麗に伸びない原因になります。
意外と指を見られる機会は多く、ふとした瞬間に見た爪がボロボロだと「あれ?」「なんでこんなに短いのかな?」と注目されることも。
美しく伸びた爪だと自然と指も綺麗に見えます。
清潔感や美意識を気にした時、爪を噛む癖が治ると「今以上に綺麗な手元に近づく」のです。
爪を噛む癖があると、噛んだ爪がギザギザになって尖っていることも。
無意識のうちに噛んでいるため、爪が鋭利になっていると気付かず、そのまま肌を切って怪我をしたり、服に引っ掛けて爪を怪我したりします。
また、自分自身だけでなく「他人を引っ掻いてしまうリスク」もあるため注意が必要。
「爪を整える」のには清潔感だけでなく「傷つけないためのマナー」としての意味も隠れているのです。
爪にはたくさんの雑菌が溜まっています。爪を噛むことで感染症のリスクが高まったり、風邪を引く可能性に繋がるのです。
また、爪を噛む癖が強いと、爪周辺の皮膚を傷つけたり深爪状態になることも。
指先はとても汚れやすい部分です。傷口から細菌感染したり、傷が悪化して化膿するケースも考えられます。
爪は身体の一部なので安心感がありますが、たくさんの「菌」が付着しているため、爪を噛む癖は実は「安全」ではありません。
爪を噛む癖が良くないのはわかった。自分のために治したい。
でも、無意識に爪を噛むから、頑張っても治らなくて困ってるんだ。
爪を噛む癖がある人は、「噛みたくて噛んでいる」わけではありません。
「爪を噛むと落ち着く」という“心のバランスの取り方”をいきなりストップすれば、「違和感」や「ストレス」を抱える原因になり得ます。
癖を治す時に最も良くないのは、「やっちゃダメ」「我慢しないと」と自分にプレッシャーを与えること。
ネガティブな指令を出すたびに、頭の中はイライラや欲求不満でいっぱいになり、抑圧した反動で辛くなってしまいます。
爪を噛む癖を治すには「代わりの動作を見つける」「爪を噛みにくくする」などの工夫が大切です。
爪を噛む癖を治すのに「焦り」は禁物。爪を噛むという行為の根本には、「緊張」や「欲求不満」が隠れていることが少なくありません。
無理に我慢しようとするとストレスが上手に解消できなくて、「辛い」と感じてしまうのです。
ここからは、爪を噛む癖を克服する方法をご紹介していきます。
いずれも自然な流れで爪を噛む癖にアプローチするもの。無理せず自分に合った治し方を見つけて、癖を和らげていきましょう。
爪を噛む癖が出る時には「緊張」や「不安」を抱えているケースが多いと前述しました。
緊張した時の対処法があれば、爪を噛む癖と置き換えることができます。
「深呼吸する」「ツボを押す」「日光を浴びる」「飲み物を飲む」など、自然な動作にも緊張をほぐす効果が期待できるためおすすめ。
また、例えば普段から「胸に手を当てる」と同時に「リラックスした自分」を想像しておくと、この「胸に手を当てる動作」が緊張をほぐす合図になる可能性もあります。
ジェルネイル(人工爪)は、噛むと「痛い」「まずい」と感じやすいため、爪を噛む癖の克服に効果的です。
また、綺麗なネイルに仕上げるとモチベーションが上がって「傷つけたくない」「爪先を大切にしたい」と思う心理効果も。
男性がジェルネイルをする時は「透明なタイプ」がおすすめ。男性向けのネイルサロンで施術を受けることも可能です。
「爪を噛む」という無意識な動作をセーブするとストレスになるため、「噛むとまずい」という感覚を刺激して、自然と噛まない流れを作りましょう。
ネイルよりも簡易的に爪を保護できるのが「絆創膏」です。
まずは特に噛みやすい指に着けて、噛んだ時に「あ、今癖が出てる」と気付けるようにしましょう。
一本ずつ徐々に絆創膏を試して、綺麗に伸びた爪を見ることも大切です。
ちゃんと爪が伸ばせた。一本できたから、もう一本もきっと伸ばせる。
このように、「我慢している感覚」よりも「頑張った成果」を見て、自分を自分で褒めてあげることが、一番のモチベーションになります。
自分で自分の癖を監視すると、心にかなりのプレッシャーを与えます。そのため、家族などに協力をお願いして、「今噛んでるよ」と教えてもらうようにしましょう。
できれば、信頼する人から指摘してもらうのがベスト。
気を許した相手に言われるなら、指摘への「緊張」や「不安」がある程度軽減されます。
また、爪を噛んでしまった時は、ストレスを解消する行動を増やすことも大切。
「楽しい」と思える趣味の時間を増やしたり、大好きな友達と遊んだり、自分の心を癒してあげましょう。
「爪を噛まない」ことへのプラスのモチベーションを増やすために、「爪を噛みそうな時に気付いて、噛まなかったら貯金」しましょう。
できれば透明な中身の見える貯金箱や容器に、500円玉やお札を入れるのがおすすめ。
貯金が溜まっていく様子を直視できると、次第に「私ってこんなに頑張ったの?」「ここまで貯金できるって凄い」と自分の努力に目を向けられます。
貯まった貯金で何をするか想像して、頑張った自分へのご褒美を用意しておきましょう。
爪を噛む癖に対して、いつの間にか「悪いこと」という意識ばかり芽生えていた。
周囲の視線が嫌。他人に指摘されるのが嫌。
こうしたネガティブな感情から「爪を噛むのを治そう」と思っていたんだ。
でも、爪を噛むのは自分なりに心を落ち着かせる方法の一つ。
むやみに否定する必要はない。ゆっくり焦らず克服すればいい。
そして、「緊張」や「ストレス」を感じている自分に、とことん優しくなろう。
無意識に爪を噛むということは、無意識のうちに心が頑張っているということ。
爪を噛む癖に注目しがちだけど、その背景にある「感情」にも目を向けてみよう。
そうすることで、無理なく自然と「爪を噛む癖の克服」に繋がっていくから。
※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。
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