2020.05.11
モラハラ夫の機嫌をうかがいながら、毎日ビクビクして生きている。
モラハラ夫に人格否定され続けて、自分に自信が持てない。
最初は「なんで?」「言いがかりじゃない?」と思ったけど、段々反論する力すらなくなってきて…。
「諦め」や「絶望感」で心が染まってしまったんだ。
モラハラ夫に責められると、自分が根源なのかもと疑ってしまう。
モラハラ夫に嫌なことを言われても、当然の報いに感じてしまう。
自分を守ってくれる人なんてどこにもいなくて、ついに自分ですら自分を守れなくなってきた。
モラハラ夫に限界を感じながらも、精神をすり減らして耐えている。
これ以上モラハラ夫と関われば、私が壊れてしまう。
誰か助けて。いったいどうすればいいの?
モラルハラスメントとは、言葉や態度によって精神的に傷つけること。「精神的暴力」ともいわれ、身体的暴力のように目に見える傷を負わないため、問題視されにくいのが特徴です。
精神的に傷つくと長期に渡り深刻な影響を受け、ストレスによって心身の病気になったり、対人不安を抱えたり、自信喪失の原因になります。
中でも「家族」から受けるモラルハラスメントは、逃げ場がないためエスカレートしやすく、慎重な対応が必要です。
人は「家族」という心の拠り所をベースに、社会との関わりを構築します。
両親や配偶者から受けるモラルハラスメントは、その人の人生そのものを揺るがすのです。
今回は配偶者からのモラルハラスメントに注目して、対処法を解説していきます。
実際にモラハラ夫と過ごす女性は、「自分が悪いのかも」「勘違いかも」と自分を押し殺して我慢してしまいがち。
そこでまずは、「モラハラ夫の特徴」をチェックして、客観的にモラハラ夫かどうか診断してみましょう。
モラハラ夫は「他人が悪い」という思考回路を持っているため、長く一緒に関わると罪悪感が芽生えます。
モラハラ夫へ冷静な対応をするためにも、「本当に自分のせいなのか」を振り返ってみることが大切です。
モラハラ夫は「外ではいい顔をする」傾向があります。見栄っ張りで良い人に見せようとするのです。
そのため、勇気を出して周囲に「モラハラ夫の言動が辛い」と相談したのに、「いい人じゃん」「あなたのせいじゃない?」と寄り添ってもらえないことも。
モラハラ夫は「外面が良い反動」で、身内の人間に対してストレスを発散します。自分にしか見せない二面性があるなら、モラハラ夫の可能性を疑いましょう。
モラハラ夫は「他人をコントロールしたい」と思って、逐一監視して口出しします。
特に「これをしてはいけない」などの制限を与えることが多く、思い通りにならないととことん否定や怒りを向けるように。
モラハラ夫は「罪悪感」や「恥」といった意識を植え付け、ネガティブな感情で「自由」を奪います。
「自由がない」と感じるのは、ありのままの自分を制限されているから。さらに、自分自身が無理をしているサインといえます。
「無視」は相手の存在価値を否定する行為。暴言や暴力を振るっていないとしても、相手に与える心の傷は計り知れません。
モラハラ夫に多いのが「思い通りにならないと無視する」「機嫌が悪いと無視する」など。
なぜ怒っているのか伝えず、どれだけ謝って「何が悪かったの?」と聞いても答えない…。この言動に「より良い関係を築こう」という意識はありません。
モラハラ夫は「これをしたら相手が傷付くからダメ」といえる線引きを簡単に越えます。
人には二種類の思考があります。
物事の原因を「自分のせいかも」と考えるタイプと、「他人のせい」だと考えるタイプ。
モラハラ夫は後者の思考を強く持ち、反省したり罪悪感を抱くことはありません。何が起きても「原因は自分にはない」と言い張るのです。
他人のせいにし続ける思考も持ち主は、いつまで経っても内面が成長しません。モラハラ夫は問題を起こす頻度が高く、なおかつ他人のせいにして周囲を追い詰めます。
モラハラ夫は「言葉の暴力」で支配しようとします。
「言葉の暴力」と聞くと、「死ね」などの鋭い言葉を想像しがち。モラハラ夫の言葉の暴力は、「罪悪感」「恥」を煽ったり「人格否定する」のがメインです。
皆がお前を嫌っている。お前は他人に迷惑をかける最低な人間だ。
こうした心を根本からへし折る発言を日常的に繰り返すのです。「いかに悪か」を植え付けて、抵抗する気力すら奪いとるのがモラハラ夫の手法。
そして、心がボロボロになった人は、思考が麻痺して依存しやすくなります。
モラハラ夫は感情の起伏が激しく、突拍子もなくいきなり怒り出す傾向があります。
被害者は「何がいけなかったんだろう?」と慌てますが、そもそも怒るのに大した理由がありません。
感情が不安定だったから理由をつけて怒っているだけ。
「お前が〇〇だから」と理由を言ってきたとしても、実際には「怒りたいから怒っている」のです。
これにより、一緒にいる人は常にビクビクして、機嫌をうかがいながら過ごすようになります。
モラハラ夫は他人の価値観を受け入れる余裕がありません。自信の無さや不安定な心を埋めるために、無理矢理でも自分の価値観を押し付けるのです。
自分の発言が矛盾していたり、社会から見て批判される内容だとしても、全く気にしません。
理論的に説得しても意味がなく、絶対的に「正しさ」を主張します。
そして、モラハラ夫の「自分の価値観を過信する心理」は、「価値観の合わない人は否定するべき」という思考も生み出しているのです。
モラハラ夫は「他人を否定する」ことで心の安定を図ります。
理由があって否定するのではなく、「否定」が目的なのです。
そのため、どんなに工夫してモラハラ夫に寄り添った発言をしても、全て否定されます。
モラハラ夫と過ごすと「永遠に間違い探ししている感覚」を味わうように。
モラハラ夫は相手が傷付く発言をあえて選ぶため、「機嫌を直してほしい」という意図が垣間見えると、激しく否定してきます。
モラハラ夫は「女性が大切にしている人」のことも否定します。
育ちが悪い。両親がおかしいんじゃないか。友達の質が悪いから縁を切れ。
このように、心の支えになるものを片っ端から否定するのです。
モラハラ夫自身が直接的に嫌な目に遭ったわけではありません。
それでもモラハラ夫は簡単に、会ったことのない人や経験したことのない関係性を否定します。
大して知らない人を否定する時点で、「モラハラ夫」の可能性を疑いましょう。
モラハラ夫はずっと高圧的な態度を取るわけではありません。
相手の心がボロボロになった後には「急に優しくする」ことで、ベッタリと依存させるのです。
モラハラ夫から酷い仕打ちを受けながら「でも優しいところもあって…」と正当化してしまうのは、飴と鞭でコントロールされているサイン。
どんなに優しくて有能な人でも、他人を否定したり傷つける時点でモラハラ夫です。優しい言動で「心の傷」を帳消しにはできません。
モラハラ夫は「お前が悪い」という主張を繰り返します。
そして、何度も何度も責め立てられると、次第に「本当に私が悪いのかも」と思うようになるのが人間です。
本来の人間関係は“嫌なこと”があっても、相手を傷つけないように配慮しながら伝えるもの。
「お前のために言ってるんだ」と正当化するモラハラ夫もいますが、否定や暴言で傷みつけるのは愛情ではありません。
モラハラ夫の特徴に当てはまって、自分自身が傷付いているなら、そのまま耐えてもあなたの心が壊れてしまいます。
一度壊れた心は簡単には治りません。一生辛い気持ちを抱える結果になることも。
我慢強いのは素敵な長所ですが、相手がモラハラ夫の場合は、「自分を守るために行動」しましょう。
「モラハラ夫と関わるのは危険」といわれても、具体的にどんな影響があるのか理解していないと、モラハラ夫の言葉に心が揺らぐだけ。
そこでここからは、モラハラ夫と関係を続けるデメリットをご紹介していきます。
いつか変わってくれるかも。時間が解決してくれるかも。
こうした期待を抱くと、どこまでも自分を無理させてしまいます。相手に変わる気がないと何度も裏切られることに。自己犠牲的にならない手段を選びましょう。
「自分さえ耐えれば」と無理をすると、心が悲鳴を上げて壊れます。
精神疾患を患うリスクがあるのです。
一度壊れた心を元に戻すのは本当に大変なこと。日常生活・人間関係・仕事に制限が出ることもあり、いつ完治できるか確証はありません。
モラハラ夫に対して「我慢」することは、自分の将来を犠牲にすることにも繋がります。
精神疾患になってから後悔するのではなく、心が壊れる前に自分を守り抜きましょう。自分を守るためなら逃げても大丈夫です。
モラハラ夫が改善することはほとんどありません。
なぜなら、本人に「変わりたい」という意思がないから。
逆にモラハラ夫の言動はエスカレートする傾向があります。モラハラには際限がないのです。他人を犠牲にすることに慣れ、どこまでも激化していくだけ。
このまま我慢すれば将来はもっと辛くなる。
年を重ねるほどに、人は変化を受け入れられなくなるもの。モラハラ夫はエスカレートして、被害者は逃げられない心理が根付くのです。
今はモラハラ夫でも、モラハラだけで満足できなくなれば「DV」にも発展する可能性があります。
モラハラ夫とDV夫の思考パターンは似通っていて、「自分の手で外傷をつけるかどうか」の違いのみ。
モラハラを受け入れ続けると、モラハラ夫は「もっと」「まだ物足りない」「これくらいならいいだろう」と感覚が鈍っていきます。
また、DVは命の危険を伴う危険な事件なので、もし発展したら絶対に我慢してはいけません。
モラハラ夫と関わるうちに、脳裏によぎる「離婚」の二文字。
モラハラ夫はなかなか離婚を受け入れてくれない傾向があり、長期戦になったり、離婚するまでに苦労を伴います。
「もう限界」と思ったら早めにモラハラ夫と距離を置いたり、対処法を試すことが大切です。
いざ心が完全に壊れてからだと、「離婚すら辛い」と感じるように。いきなり「離婚」を突き出せば、モラハラ夫が怒って暴れることも考えられます。
離婚はどうしても抵抗を感じるもの。
ですが、やむを得ない理由があるのなら、全く悪い事ではありません。
もし子供がいるなら、できる限り守って大人になるまで支えましょう。モラハラ夫に苦しむ母親の姿を見た子供は、大人になってからも生きづらさを感じるようになります。
モラハラ夫との関わりが辛くてたまらない。
すぐに使える対処法はないの?
このように、解決方法を模索する女性に向けて、モラハラ夫への6つの対処法をご紹介していきます。
モラハラ夫に対して「受け身」を貫くと、「受け入れている」と思われる原因に。「何もしない」という選択は、さらに辛い未来を招きます。
本当に辛い状況ですが、状況を変えるためにまずは少しでも行動してみましょう。
モラハラ夫は「自分が心のバランスを崩している」ことに無自覚であるケースが少なくありません。
モラハラ夫は「単純に性格が悪い」のではなく、「心のトラブルを放置した結果」でもあるのです。
軽度なモラハラ夫であれば、他人の声が届く可能性もあります。まずは、モラハラ夫の行動が自分にどんな影響を与えているか説明してみましょう。
「あなたが悪い」と否定するのではなく、「こう言われて辛い・怖い」と伝えるのがポイントです。
いきなり離婚を突きつけるのは、安全な対処法とはいえません。
現に脅しを受けたり命の危険を感じている場合以外は、「このままなら離婚を考える」と伝えて、モラハラ夫に「後がない」ことを意識させましょう。
モラハラ夫は「何をやっても許される」という思考が基盤になっています。思い通りにならない可能性を示すのが対処法の目的。
激怒されないために、モラハラ夫が冷静なタイミングに「離婚」の言葉は使いましょう。
モラハラ夫は他人の痛みに鈍感です。「限界を感じている」ことに気付いていない場合もあり、周囲は思い通りに動くものと認識しています。
できないことは「できない」と言いましょう。無理難題を押し付けられたり、自由を奪う要求をされても、受け入れるほどにエスカレートするだけ。
他人は思い通りにならない。
このシンプルな結果を返さないと、モラハラ夫は際限なく周囲を振り回し続けます。
そして、想い通りにならない相手へは興味を示さなくなるのです。
モラハラ夫の言葉を全て受け止めると心が壊れます。モラハラ夫は「相手の気を引くため」にあらゆる手段で傷つけようとしてきますが、真に受けすぎてはいけません。
前述した「人格否定」「罪の意識」「恥」でコントロールする手法を使われたら、受け流すのが正しい対処法。
また、受け流したつもりでも脳はある程度反応してしまうため、自分を肯定してくれる人間関係を確保しましょう。
関わる人間関係が少ないと、モラハラ夫の言葉に侵食されやすくなります。
モラハラなどの不用意に他人を傷つける人とは、「距離を置く」ことが一番の対処法です。
相手を変えることは困難。長い月日で蓄積された「ストレス」や「負の感情」を排出するために、「別居」という手段を取ることも効果的といえます。
また、モラハラ夫から脅しを受けて危険を感じている場合も、思い切って家を出るべき。
「殺す」「刺す」などの発言は立派な犯罪なので、警察・市役所・女性相談センターなどを頼って守ってもらうことが大切です。
理性的な判断ができる親であれば、モラハラしている息子を静止しようとします。相手の両親にも現状を伝えてみましょう。
両親もモラハラ夫をかばったり責め立ててくるなら、離婚を現実的なものとして考えるきっかけになります。
モラハラ夫の根本には、「愛情不足」や「親に認めてもらえなかった」といった心のトラブルを抱えていることがほとんど。
掘り下げていくと、育った家庭環境が原因というケースも少なくありません。
前述した警察・市役所・女性相談センターなどを頼るには、「記録」や「証拠」を残す対処法が重要です。離婚する際にも証拠があれば、スムーズに事が進むように。
モラハラ夫の暴言を録音したり、日時とともに詳細に記録を残したり、もし暴力を振るわれたら必ず病院を受診して、傷の写真を残しましょう。
モラハラ夫は虚言癖な傾向もあります。細かに記された被害の証拠があれば、「嘘をついている」ことも証明できるようになるのです。
モラハラ夫へたくさんの対処法を試しているけど、変わってくれる確証はない。
幸せな家庭を築きたい。優しい彼のままでいて欲しい。
それなのに、願望が何度もへし折られて粉々になっていく。
「もう何をやってもダメなんじゃないか」と思った時、第三者を頼ってみたんだ。
モラハラ夫の言動は、あなたが悪いわけじゃない。
彼の心が暴走しているだけ。あなたの問題ではないから、一人で抱え込まないで。
モラハラ夫に「お前のせいで」と言われ続けて、自分の問題だと考えるようになっていた。
モラハラ夫の問題を肩代わりしていたんだ。
たった一人の優しい言葉に、思わず涙が止まらなくなってしまった。
あぁ、私は知らないうちにこんなに無理していたんだね。
前を向いて笑って過ごせるようになろう。私は私の人生を歩もう。
※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。
人に話せない悩みも、今まで居場所がないと悩んでいたことも全て、ここでなら話せる。自分が一歩を踏み出せば、世界が変わる。今辛い自分は、明日には笑えるかな?そんなあなたへ。待ってるね。
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