2020.03.22
仕事の場で「あなたはどう思いますか?」と問われたとき。
友人から「困ってるんだけど、どうしたらいいと思う?」と相談されたとき。
いざ自分の意見を発する場面に直面したとき、これという言葉が出てこない。
ふわっと浮かんだ答えは、なんだか物足りないような気がして自信が持てないんだ。
きっと私には”考える力”が足りていない。
でも、考える力ってどうやって身につければいいんだろう?
思考力って才能の一つ? それとも、努力で手に入れられるもの?
できることなら考える力を鍛えて、人の役に立つ意見を述べられるようになりたい。
周囲から信頼される人になって、大切な人間関係をもっと深めていきたいんだ。
「思考力」とは、一つの問題に対して”背景や課題”を想像しながら答えを導き出す力のことです。
問題が起きた理由は何なのか。そこにいる人はどんな感情を抱いているのか。
そして、問題を解決するためには何が必要なのか。
これらを突き詰めて深く考えることによって、綿密に練られた意見を発せられるようになります。
思考力は、初めから答えが決まったものを記憶する「学習力」とは異なるもの。自分の中で一から答えを出すことが求められるのです。
しかし”考える力=思考力”は、特別な人だけが持っているわけではありません。
人として誰もが平等に持っている力だからこそ、今は「深く考えることが難しい…。」と感じていても、日々の訓練で考える力を高めることは可能です。
思考力がない(低い)人には、共通する7つの特徴があります。
今「考える力が足りない…。」と感じている原因を探るために、一つずつ自分に照らし合わせながら見ていきましょう。
理由を見つけることで「今後どうしたらいいのか」がわかり、考える力を鍛えるためのヒントとなります。
また、思考力がない状態と向き合うこと自体も、考える力を身につけるために役立つものです。「無理だ」と諦めてしまう前に、初めの一歩として活用してみませんか?
考える力がない人の特徴に「物事への視野が狭い」ことが挙げられます。
普段から視野を広げることを意識せず、慣れた環境だけに触れていると考え方が固定されやすいです。
視野が狭いと物事に対して「絶対にこうでなくちゃいけない」「それ以外の意見は間違っている」と、捉え方の角度が一定的になりやすいのが特徴。
これまでの経験や知識を大切にできるのは素晴らしいことですが、世の中には自分と異なる経験をしている人・違った角度で物事を見ている人もいるもの。視野が狭いとそこに気がつけなくなってしまうのです。
考える力がない人には「自分で解決する姿勢がない」特徴があります。
何らかの問題が発生したとき、自分で考える前にまずは人に聞く。「わからないことがあったら誰かに聞けばいい」と思っているところがあるのです。
難題に直面すると、どうしても自分一人の力では解決できない場合もあります。だからこそ時には人に頼ることも大切ですが、自分で考えることを放棄してしまうと”思考力”は身につきません。
考える力がない人には”人に頼る前に考える”習慣がないのです。
「計画性がない」のも思考力がない人の特徴です。
計画性がない人は、先のことを考えてから行動するのが苦手。思いつくままに動くため、行動力はあるものの後から問題が発生することも多くなります。
自分の行動がどのような影響を及ぼすか、目標を実現するために何が必要なのかを事前に想定していないのです。
考えすぎて動けなくなってしまっては元も子もありませんが、ある程度の計画性を持つことで不要なトラブルは減らせるもの。計画性がない人は”考える力”がないために損をしてしまう場合があります。
考える力がない人には「相手の気持ちや立場に配慮できない」特徴があります。
例えば「こんなことを言ったら相手が傷つくかもしれない」「今忙しそうだから、もう少し後で話しかけよう」などといった、相手の気持ちや立場を想像することが苦手です。
あらゆる物事を自分の立場から見ているため、悪意なく相手に不快感を与えてしまうことがあります。
相手には相手なりの気持ちがあるもの。しかし、思考力がないと相手の立場に立って行動することができず、どうしても自分本位になりやすいのです。
思考力がない人の特徴として「周りの意見に流されやすい」ことが挙げられます。
自分の意見よりも他人の意見を優先しやすく、あまり深く考えず周りに合わせてしまうことがあるのです。柔軟である一方、他人任せになり”自分で考える力”が鍛えられません。
みんなが「いい」って言う意見が正しいはずだ。
そうして、本当は違和感があったとしても同調してしまいます。考える力がないと、その違和感を無視して周りの意見に流されていくのです。
「不測の事態に対処できない」のは思考力がない人の特徴です。
予想外のトラブルやアクシデントが発生したとき、考える力がないと対処法がうまく見出せません。
目の前の出来事に動揺してしまい、問題点を探る・必要な対策を考えるといった対処が苦手な傾向にあります。また、苦手意識を感じると問題解決から逃げてしまうことも。
どれだけ配慮をしても不測の事態が生じる場合はあるものです。考える力を鍛えれば、少しずつ冷静に対処できるようになっていきます。
考える力がない人には「自分に対しての自信がない」という特徴があります。
自信がないため、自分の意見を持つことを避ける・他人の意見に頼ることが習慣になるのです。
じっくりと考えて出した答えでも、異なる意見の人が一人でもいると不安になってしまう。
すぐに「自分は間違っているかもしれない」と感じてしまう。
柔軟に他人の意見を取り入れられるのは素晴らしいことです。しかし、自信がないと自分で考えることから逃げやすく、思考力が身につかなくなってしまいます。
考える力を持てたら、どんな変化が起こるのかな?
ここからは、思考力に優れる人・考える力を持つ人の特徴をご紹介します。
具体的な特徴を知って、思考力を鍛えるためのイメージ作りに活かしてみよう。日常に役立つメリットがわかると、考える力を持つことへの意味が見出せるようになります。
考える力とは、持っておいて損はしないもの。今抱えている悩みを解決するだけでなく、今後の人生を豊かにするためにも身につけておきたいところです。
考える力を持つと、仕事の推進力がつきます。
物事に対して深く考えられるため、自分の発言や行動に対して自信が持てるのです。また、裏付けられる明確な理由があるので、周囲からの疑問や反対意見にもしっかりと回答できます。
自分と異なる意見を持つ人がいても、頭から否定するのではなく柔軟に受け入れられるのも特徴。思考力があれば流されることはなく、うまく調整しながらスムーズに仕事を進めていけるのです。
自分で考える力があると仕事に大きく役立つ上に、説得力も高まります。
思考力に優れる人は、他人からの信頼を得られます。
自分で考える力を持っているため、他人任せにならず「責任感のある人だな」と信頼されるのです。さらに他人の気持ちを理解しながらもブレずに行動できるので、周囲に安心感を与えます。
他人から信頼される人は、自分らしくありながらも自分勝手にはならない人。
常に一つ一つの考えに自分なりの意味を見出していることから、無理に合わせたり媚びたりせずとも信頼を得られるところが特徴です。
考える力を持てると、自ずと生活水準が高く保てるようになります。
計画を立てながら的確な行動がとれるため、しっかり成果を残して報酬を得る・質のいい物を見極めるといったことが得意になっていくのです。
仕事力がついて収入が増える。その収入をもとに新しい体験をする。新しい体験から視野が広がる。視野が広がると思考力が高まる。
考える力があると、このような好循環が生まれます。そのため、一時的ではなく長期的に生活水準を高く保てるのです。
思考力に優れる人は、教養や知識を幅広く持てるのが特徴です。
今まで経験してきたこと・知っていることが全てだとは思わず、教養や知識を身につける努力を続けます。その手段は本を読んだり、芸術作品に触れたりとさまざまです。
思考の幅を広げることによって想像力を高め、他人の気持ちや立場を理解できるようになります。
新しいものや未知なるものを拒絶せず、柔軟に取り入れながら成長する。考える力を持つ人は留まり続けることなく、常に前進しているのです。
考える力を持つと、新しい能力の習得が早くなります。
知らないことを知る過程に喜びを感じられるだけでなく、思考力を活かしながら素早く理解ができるのです。これは考える力があると、あらゆる角度から物事を想像できるようになるから。
“一を聞いて十を知る”ということわざがあるように、新しいことを学ぶと同時に「何のためにやるのか」「どうして必要なのか」を読み取れるようになります。
考える力の高い人は教えられていないことまで吸収できるため、自然と成長スピードが速くなるのです。
考える力をつけて、もっと人生の質を高めたい。
思考力とは、日々の積み重ねによって少しずつでも鍛えていけるもの。「身につけたい」と思ったその日から、すぐにでも始められます。
考える力を鍛えることによって、仕事がうまくいく・人とのコミュニケーションが充実するなど、さまざまなメリットが得られるのは魅力的です。
まずは「できそう」と思える訓練法を見つけて、日常的に意識するところから始めてみよう。
思考力を鍛えるために、何事も考えてから行動するようにしてみましょう。
何のために行動するのか。うまくいくために何が必要なのか。
どんな影響が出るか。もし悪い影響がありそうなら、事前に防ぐ方法はないか。
一旦立ち止まって考えてみるだけでも、不要なトラブルを減らしつつ成功確率が高まります。
そのためにも、まずは考えられる範囲で考える癖をつけることが大切。少しずつ行動の精度を上げながら、考える力を鍛えていけばいいのです。
考える力がない人は、わからないことがあると早い段階で人に聞く特徴があります。もし「人に聞こう」と思ったときは、まずは自分なりに考えるようにしてみましょう。
納得いくような答えが出なくても大丈夫。できる限りで考える・調べるなどすることが大切です。
初めから「わからなかったら聞けばいい」と思ってしまうと、自分で考える力が育っていきません。
まずは考えてみることで、人に聞く場合でも「どこがわからないのか」を具体的に伝えられるため、答えやすい質問ができるようになります。
解決できる喜びを感じられると、何らかの問題が発生しても「逃げたい」という気持ちにならず、考えること自体を楽しめるようになります。
まずは、問題を解決することでどのようなメリットがあるのか想像してみましょう。
例えば仕事でミスをしてしまった場合は、「次から同じミスをしない」「仕事のクオリティが上がる」「同じミスをした人の気持ちがわかる」などのメリットが得られます。
どんな問題も解決できれば良い経験になるもの。楽しみながら考える力を鍛えることも大切です。
思考力を鍛えるために、人の気持ちに寄り添うことを意識してみましょう。
どんな人にもそれぞれの人生・感情があるものです。自分本位にならないためには、思ったことをそのまま伝える前に相手の気持ちを想像することも大切。
「もし自分が相手の立場だったら?」これを意識するだけでもコミュニケーションの取り方は変わります。
人の気持ちに寄り添う姿勢が、考える力・共感する力を高めてくれるのです。意識しないと独りよがりになりやすいので、常に心がけておきたいところ。
考える力を鍛えるためには、他人の話や助言をよく聞くことも大切です。
これは「他人の言う通りにする」「他人に決定権をゆだねる」というわけではありません。
自分の考えがすべて正しいとは思わず、話や助言に耳を傾けることによって思考の幅が広がります。自分と違う物の見方や、経験・知識を持つ人の言葉から学べることはたくさんあるもの。
一つの考えに固執せず、必要なアドバイスなら積極的に取り入れてみる。それが”思考力”に大きな変化をもたらしてくれるのです。
考える力を鍛えるために、意識的に”自分の言動に責任を持つ”ようにしましょう。
例えば上司から仕事を依頼されたとき、ただ引き受けたままにやっていると期日までに完成させられない場合があります。
あらかじめスケジュールを組む、必要ならチームで仕事するなど。「やります」と返答したなら、やりきるための計画をきちんと立てることが必要です。
この責任を持つ姿勢が、先を読む”思考力”を高めてくれます。
“興味や関心の幅を広げる”のも、考える力を鍛える方法の一つです。
今まで知らなかったものに触れると、新しい経験や感情が自分の中に蓄積されます。それが人の気持ちを理解する想像力や、多角的な視点から問題を解決する力として役立つのです。
ただし、無理をして色々な趣味に手を出す必要はありません。まずは気になる趣味を試してみる、手をつけたことのないジャンルの本を読んでみるなど、自分が楽しめる範囲で幅を広げてみましょう。
私には”考える力”が足りない気がする。
自分の意見に自信を持てるようになりたい。
そう思った瞬間から、考える力は鍛えていけるもの。なぜなら、思考力を身につけるためには”意識すること”がまず大切だから。
日常の中で、少しずつ考える時間を増やしてみよう。
「これ」って言える答えが出せなくても大丈夫。考えることの繰り返しが、考える力を積み重ねていってくれるから。
大事なのは思考を習慣にすること。
大切な人の気持ちを理解できる。仕事を進める力がつく。すぐ人の意見に流されない。
考える力を鍛えていくことで、自然と毎日に余裕が持てるようになる。
思考力を味方につけて、人生をもっと楽しもう。
※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。
人に話せない悩みも、今まで居場所がないと悩んでいたことも全て、ここでなら話せる。自分が一歩を踏み出せば、世界が変わる。
今辛い自分は、明日には笑えるかな?そんなあなたへ。待ってるね。
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