2020.03.10

「都会生活、私物語。」第4話

親しみやすさと縮まらない距離

下北沢。

最近は、発展しすぎていて綺麗になりすぎていて、なかなか足を踏み入れることができない。

一昔前までは、もっと親しみやすい街だった。

彼と出会ったのもそう、6年前の下北沢だった。

17歳の高校生だった私は、26歳の男性に圧倒されていたんだ。

「なんてかっこいい人なんだろう」「なんでこんなに美しいんだろう」「この人の彼女になる人はどんな人なんだろう」「私が隣を歩いていていいのかな」なんて思うほどだった。

17歳の私にとって、当時好きなバンドのドラムを担当していた彼は、遠い人だった。

一緒にいる時間が増えても、月に数回会うようになっても、彼は遠い人のままだった。

下北沢という親しみやすい街が、彼と私の距離の遠さを緩和してくれていたように感じる。

 

時を越えて

時を越えて彼に再会した。

「6年ぶり?」「いや、5年ぶりくらいじゃない?」なんて言いながら、再会した彼は当時と何も変わっていなかった。

彼が変わっていたのは、職業くらい。バンドをやめていたことくらい。

大きく変わったのは私の方だった。

高校生だった私は、起業家になっていた。彼にはきっと想像もつかなかった未来だろう。

正直、私も17歳の頃は、自分がIT業界で起業するなんて思っていなかった。

お互い想像していなかった未来に笑いながらも、あの頃一ミリも縮めることができなかった距離が、一瞬で縮まった。

6年会っていなかったとは思えないほど、彼は何も変わっていなくて、私は大きく変化していて。

心の距離も、精神年齢も、ぐっと縮まっていた。

彼が成長していないわけじゃない。彼のずっと変わらないその姿に、私は羨ましさすら覚えた。

同時に、「あの頃、この人の何に憧れていたんだろう」「この人をなんであんなにかっこいいと思っていたんだろう」と思った。

女って、すごいものでさ、過去の男と再会すると「なんで好きだったんだっけ?」って思えるほど、急成長するのよね。

 

また、あの街で…

発展して綺麗になったあの街と同じように、私は成長した。

だからまた、あの街に一緒に行こうか。

下北沢に降りて、二人で手を繋いで歩こうか。

あの頃は手を繋いでいても、そこに何の感情もないことを私は知っていた。気づいていた。

それに気づかないふりをして、遊ばれているのに遊ばれていないふりをして、都合いい女なのに、その事実を受け止めないように必死だった。

でも、今は違う。

きっとお互いの気持ちは同じになった。

街とともに私たちの心も成長して、心の距離が縮まった。

 

女という生き物は

女はこうやって成長していく。どんどん強くなっていく。

過去の自分なんてものともしない。

過去の男が出戻ってきたところで、浮き足立つことなく、受け入れてしまう。

いいよ、私は気にしてないから。

なんて大人ぶって、まだまだ自分が子供だってことを知る。

次はいつ飽きられるだろうか、なんて不安を抱えながら、今という時間を真剣に生きている。

この時代に生きる女たちがどれだけ強くて弱いか知ってる?

本当は、泣きついて聞きたいことたくさんあるのよ。

「あの時、私のことどう思ってたの?」「何で離れていったの?」「都合いい女だと思ってたの?」「また離れたりしないよね?」「依存させないで」って。

でも、聞かないのはね、あなたがまた離れていくんじゃないかって怖いからよ。

 

人に話せない悩みも、今まで居場所がないと悩んでいたことも全て、ここでなら話せる。自分が一歩を踏み出せば、世界が変わる。今辛い自分は、明日には笑えるかな?そんなあなたへ。待ってるね。

 

Ayano
Ayano
株式会社DariaMe代表|22歳 バイセクシャル 『生きるという当たり前に真剣に向き合います』

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