2020.03.03
よく耳にする「人間の三大欲求」という言葉。
人が生きていく上で無意識に必要とする、三つの大きな欲求として知られています。
そもそも三大欲求とはなぜ”三大欲求”と呼ばれ、定義されるようになったのでしょうか。
人によって欲しいもの・好きなものはそれぞれ違う。しかし、三大欲求はそれらの個性とは関係なく、誰もが持つ人間の欲求であることが特徴です。
生きていくため・これから子孫を残していくために、生存レベルで必要としている人間の欲が”三大欲求”であるといえます。
三大欲求を日常から切り離すことは難しく、時には欲に乱れないよう自分をコントロールしていくことも必要です。
三大欲求は悪ではなく”生きること”そのもの。だからこそ三大欲求の種類と上手な付き合い方を知って、人生を生きやすくしていこう。
人間の三大欲求といわれる『性欲・食欲・睡眠欲』は、欲の強さと順位に差はあれど、みんながそれぞれに持っているもの。
性欲があるから子孫を残せる。食欲・睡眠欲があるから明日も生きていられる。
“三大欲求”が人間の欲として存在するからこそ、私たちは今ここにいるのです。
しかし社会の中でうまく生きていこうと思うと、時には三大欲求を我慢したり隠したりして余計に”欲”が膨らんでしまうこともあります。
人間の欲をないものにしようとするのは苦しい。消そうとしても消えない三大欲求に振り回されるのは辛い。
生きているかぎり、人間の欲として”三大欲求”があるのはごく自然なこと。
だから三大欲求は無理に封印しようとしなくていい。三大欲求は誰もが持っているものだから、自分が生きるために必要なことなんだって受け入れてあげよう。
一般的に”三大欲求”というと『性欲・食欲・睡眠欲』の三つの欲が挙げられることが多いですが、実は他にも三大欲求を示す説が二つあります。
どの説にも共通することは「三大欲求=生きていく上で欠かせない人間の欲」という考え方。
あなたにはどの三大欲求が一番しっくりと来ますか?
自分なりの三大欲求を定義してみるのも面白いもの。普段から無意識に欲していることを振り返りながら、三大欲求にまつわる説を一つずつ見ていきましょう。
三大欲求・一つ目の説は、よく言われている”睡眠欲・食欲・性欲”説です。
三大欲求というとこの説を思い浮かべる人が多いですが、この後ご紹介する別の説を提唱する人もいます。
睡眠欲・食欲・性欲は、さまざまな人間の欲の中でも特に強いもの。
もし睡眠をとっていなければ、眠すぎて寝落ちしてしまう。食事を摂っていなければ、お腹が空くからご飯を食べる。性欲については個人差があるものの、衝動的になりやすく感情を揺さぶります。
三大欲求・二つ目の説は”睡眠欲・食欲・排泄欲”説です。
一つ目の三大欲求説から性欲を抜いて排泄欲を挙げています。その違いは「どうしてもしなければいけないかどうか」。
性欲には個人差がある上に、仮に一週間セックスをしなかったとしても生きていくことはできます。しかし睡眠・食事・排泄となるとそうはいきません。
限度はあれども”なければ生きていけないもの”だけに、人間の欲を示す「三大欲求」としては現実的な説であるといえます。
最後にご紹介する三大欲求・三つ目の説は”食欲・性欲・集団欲”説です。
一つ目の三大欲求説から睡眠欲を抜いて集団欲を挙げています。この三大欲求における共通点は”自ら意識的に行動を起こす”ところ。
もちろんベッドに入るときは「寝よう」と思っているものですが、眠りに入る瞬間は無意識です。また、寝不足になっていれば気づかないうちに眠ってしまう場合もあります。
その点で”集団欲”は意識的に人と関わろうとするものであり、心を持つ人間の欲としては自然なことです。
あなたが持っている”三大欲求”には順位を付けられますか?
人間の欲である三大欲求を並び替えてみると…
お腹が空くとつい食べ過ぎちゃうから食欲が1位。
付き合った人に「性欲強いよね」って言われるから性欲が1位。
日中の眠気に耐えられないから睡眠欲が1位。
こんな風に、人それぞれ三大欲求には順位付けができます。あるいは「三大欲求はどれも大事。人間の欲に順位なんて付けられない!」という人もいるはず。
順位が付いたなら”特に強い欲求”とうまく付き合うコツを掴むことで、三大欲求に対するストレスを軽減できます。
ただ三大欲求は自然と湧き上がってくるものなので、無理に順位を付ける必要はありません。
一度自分の”三大欲求の強さ”を振り返ってみることで「人間の欲」と素直に向き合っていきましょう。
人間の欲には、三大欲求以外にも特有の欲求があります。
例えば、他人から認められたいという“承認欲”。物事について深く知りたいという“知識欲”。
普段は意識下にあるため気づきにくいですが、健康に長生きしたいという“生存欲”や安心して暮らしたいという“安全欲”も人間の欲の一つです。
その他にも、感情を持ちながら社会の中で生きていく「人間特有の欲求」が存在します。
何かを求める気持ちや人と関わりたいと思うことは、人間らしい欲から来ているもの。人それぞれに欲の強さは異なりますが、三大欲求を含むどんな欲を持つことも生きている証です。
欲があると行動の動機やモチベーションになる一方で、満たされないと不満や衝動を起こすこともあります。人間の欲・三大欲求を受け入れつつ、うまく付き合っていくことが大切です。
ここからは、誰もが持つ人間の欲・三大欲求とうまく付き合うコツをご紹介していきます。
まず一つ目は「睡眠欲と付き合うコツ」です。
意識とは裏腹にうたた寝してしまったり、早起きしたいのになかなか寝つけなかったりと、人間の欲の中でも睡眠は「寝たい」「寝たくない」という気持ちでコントロールすることが難しいもの。
そのため、自然と良質な睡眠がとれるような”環境作り”が重要なポイントになってきます。眠りの質を上げることで三大欲求に対するストレスを減らしていきましょう。
「ベッドに入ってもなかなか寝られない…。」「寝たはずなのに全然疲れがとれない…。」
夜ぐっすりと眠るためには、睡眠環境を整えることも大切です。
遮光カーテンで光を遮断する。騒音に敏感なら耳栓をつける。自分に合う高さの枕を選ぶ。
やさしい香りのアロマ・ディフューザーを置いてみる。
睡眠を妨げるものを取り除いていくと同時に、リラックス要素を取り入れるのも効果的です。
落ち着く空間は人それぞれなので、自分にとって心休まる環境を作ってみましょう。
毎日寝る時間がバラバラ・昼間や休日にまとめて寝溜めをしている場合は、生活のリズムが乱れやすくなります。夜更かしが続くと体内リズムが遅くなり、早い時間に眠れない・起きられなくなってしまう場合も。
規則正しい睡眠を心がけることで体内リズムが安定して、同じ時間帯に寝つきやすくなります。
寝たいときに寝られないのはストレスが溜まるもの。睡眠欲は三大欲求の中でも特にコントロールが難しいため、「この時間になったら寝る」と体に記憶させることが有効的です。
日中ほとんど動いていないと、体が疲れていないために眠りづらいことがあります。
運動不足を感じている場合は、散歩やランニング・ストレッチなど軽い運動の習慣付けがおすすめです。軽い運動で体をほぐしていくと、適度な疲れが得られます。
ただし就寝時間前に無理に運動をすると、必要以上に体温が上がって眠りを妨げるので注意です。リラックスのために体を動かしたい場合は、ヨガやストレッチなどでゆるやかに体温を上げましょう。
疲れが溜まっているときや、睡眠時間が不足しているとき。日中どうにもできない睡魔に襲われることがあります。
“睡眠欲”は三大欲求の一つであり、人間の欲としては欠かせないものです。それだけに睡眠が足りていないとパフォーマンスが下がり、週末に寝溜めという悪循環を引き起こしてしまうケースも。
そんなときは30分以内の昼寝で回復を図りましょう。長時間だと夜の眠りに影響してしまうので、短時間ですっきりすることが大切です。
あらかじめ寝る前のルーティーンを決めることも、三大欲求の睡眠欲とうまく付き合うコツ。
毎日同じ行動をとることで、気持ちが高ぶらずに落ち着いて眠りにつけます。また、ルーティーンの内容は刺激を避けてリラックスできるものを選びましょう。
ノンカフェインのハーブティーをお供に読書する。ライトを消してキャンドルの灯りで過ごすなど。
ただし眠れなくなってから焦って色々考えると逆効果なので、事前に決めておくことが大切です。
次は、人間の欲・三大欲求のうち”食欲”と付き合うコツをご紹介します。
前回の食事から時間が経つと、お腹が空いて食事を摂る。美味しいものを食べて幸せな気持ちになる。
このように、食欲は私たちの生活から切り離せない存在です。
しかし同じ三大欲求である”睡眠欲”とは違って自発的に手を伸ばすものなので、食欲がなくなると食事自体が苦痛になってしまいます。また、食欲のままに食べすぎると逆に健康に影響することも。
三大欲求の”食欲”とうまく付き合うには、食事を楽しみながらも節度を持つことが大切です。
食欲は健康のバロメーターとも言われるほど、人間の欲としては重要なものです。
不規則な食生活をしていると、それが原因で体内リズムを崩し食欲不振を引き起こすことも。また朝食・昼食を抜くなどして間隔が空いてしまうと、食べすぎや空腹によるストレスにも繋がります。
「規則正しく三度の食事を行う」というシンプルな習慣が、三大欲求の一つである”食欲”と付き合うためには大切なことなのです。
一度に沢山食べるのではなく三度に分けることで”腹八分目”におさまります。
お腹が空いているとき、いざご飯を目の前にするとつい急いで食べてしまうことがあります。食欲は生きるための本能的な三大欲求なので、当然といえば当然です。
しかし、食事を摂ってから満腹感を得られるまでには少し時間がかかります。
あまり噛まずに早く食べてしまうと「お腹が膨れていない」と思ってしまうため、無意識に食べ過ぎ・肥満に繋がりやすいのです。
よく噛んで食べることで、味を楽しみながらゆっくりと満腹感を得られます。
食事があまり好きになれない・興味が持てない場合は、ストレス発散の機会にするのもいい方法です。
溜まったストレスをやけ食いで発散するのではなく、食事を自分にとってプラスの時間に変えること。
栄養バランスのとれた食事で健康を意識する。好きな人と楽しくお喋りをする。
食欲がないときは別の欲求と結びつけると「意味のある時間」と感じられるようになるため、食事に対する苦痛を軽減できます。
人間の欲として欠かせない三大欲求の一つなので、無理ない範囲でコントロールしていきましょう。
三つ目にご紹介するのは、三大欲求のうち”性欲”と付き合うコツです。
性欲は睡眠欲・食欲とは異なり、欲そのものを解消せずとも一時的にやり過ごせるのが特徴。忙しい時期や別の何かに夢中になっているときには、すっかり忘れ去ってしまうこともあります。
そのため、ふと暇になった瞬間にどうしようもなく湧き上がってくる場合があるのです。
行き場のない性欲を抱えていると、満たされない気持ちは膨らんでしまうもの。人間の欲として受け入れ、自分なりの解消法を探っていきましょう。
三大欲求の”性欲”とうまく付き合うには、仕事や趣味に集中することが有効です。
何かに没頭している瞬間には”性欲”はどこかへ消え去ってしまいます。性欲を優先すると、他のことに何も手がつかなくなってしまう場合もあるもの。
仕事や趣味に対する面白さを自分なりに見つけられると、バランスがとれるようになるのです。
ただし無理に忙しくして疲れを溜めてしまっては本末転倒。適度に配分を調整しましょう。
もし家でボーっとしているときに性欲が湧き上がってくるのであれば、暇な時間を減らすために予定を入れてみましょう。
何もやることがないと「誰かと触れ合いたい」「人に会いたい」という欲求が出やすいもの。それは人間の欲としてごく自然なことです。
しかし、頭の中が性欲でいっぱいになってしまうと日常生活に支障が出る場合もあります。
あらかじめ予定を埋めておくことで考える時間を減らし、三大欲求の”性欲”と適度に付き合えるのです。
“性欲”は三大欲求の一つとはいえど、個人差が大きいもの。常に満たされない、解消されないと感じるのであれば自分なりに満たす方法を模索することも大切です。
自分で自分を満たす。新しいことに挑戦する。集まりに参加する。
色んな方法を一つずつ試していき、自分に合ったものが見つかると気持ちが楽になります。
性欲は”寂しさ”から湧き上がる場合もあるため、他に夢中になれることがあると紛れやすいです。
「性欲が強すぎる」「本当は性欲がなくて性行為が辛い」などの悩みを抱えている場合、パートナーがいるのなら勇気を出して相談してみましょう。
触れ合う機会の多い関係だからこそ、人間の欲としてお互い持っている”性欲”から目を逸らすことは難しい。悩みをなかったことにしようとすると、大事な人と一緒にいるはずなのに居心地が悪くなってしまいます。
理解を深め合って快適な性生活を送るためにも、我慢して隠すのではなく話し合うことが大切です。
人間の欲に順位はあるのか? 答えは、あるともないとも言える。
三大欲求は”人間の欲”として誰もが持っているものだから。
今は睡眠欲が一番に強くても、規則正しい生活を送れば三番になることもある。
食欲と性欲が強いと感じていても、寝不足になれば無意識にウトウトしているもの。
どの三大欲求も、人間の欲として私たちの中にしっかりと根付いている。
順位はあってもなくてもいい。今湧き上がっている”人間の欲”を素直に受け止めよう。そしてそれぞれの欲と上手に付き合って、三大欲求を満たしてあげよう。
内なる三大欲求を大切にして、ストレスフリーな毎日を!
※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。
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