2020.02.19
誰かと関わる時、褒められたい欲求や認められたい欲求がどこまでも溢れ出して止まらない。
もっともっと私を褒めて。ちょっと褒めただけじゃ、全然足りないの。
幸せになるために、褒められたい。
私の価値を肯定してほしいから、認められたい。
誰かが褒めたり認めてくれるたび、生きている実感が湧くんだ。
私の欲求が完全に満たされることはない。底なしにどこまでも求め続けてしまう。
怪物のように大きくなった「褒められたい」「認められたい」という感情が、私を支配している。
この止まらない欲求の行きつく先はどこ?
幸せを得るために、必死になって追い求めているんだけど、出口は一向に見えない。
こんなに頑張ってるのに、「幸福感」や「安心感」が遠ざかっていく気さえする。
「褒められたい」「認められたい」という強い気持ちは、自分自身の心理状態が大きく影響しています。
心の中に物足りない何かがある。
そのままの自分を受け入れることができない。
こうした思いが根本にあって、何とか埋めようとして、他人からの称賛を求めてしまうのです。
「なぜ褒められたいのだろう?」と思った時、自分が抱えている心の問題と向き合うことが大切。具体的にどんな心理が考えられるか、見ていきましょう。
自分に自信がない場合、何をするにも「他人の肯定」を求めるようになります。
自信がある人は「自分が正しいと思うこと」を実行するだけ。それに対して、自信がない人は「正しいと思えない」からこそ、周囲に褒められることで安心を得たくなるのです。
しかし、誰かに褒められたことが、必ずしも自分の望んだ結果とは限りません。「褒められたい」「認められたい」と思いすぎると、周囲の意見に振り回される未来に繋がります。
一人で物事を決定したり行動するには、「勇気」や「自信」が必要です。
もし失敗したらどうしよう?
実はこの判断は間違っているんじゃない?
このような不安がある人は、周囲から批判されたり目立ってしまうことに抵抗を感じています。
他人の評価を基準にOKか判断しているため、行動するたびに「褒められたい」「認められたい」と願うように。この思考が偏ると、他人に認められないと「何をしてもダメ」だと感じる状態になります。
「褒められたい」「認められたい」という欲求が強い人は、他人からの評価を敏感に気にしています。
自分がどう思うかよりも、他人がどう思うかを基準に、あらゆる行動の軸を持っているのです。
他人の評価が気になると、相手の気持ちをうかがいすぎるようになります。怒っていたり微妙な反応だと、慌てて穴埋めしようと相手のご機嫌を取るように。
褒められた瞬間は満たされた気になれても、次第に自分らしさを失って、疲れ切ってしまいます。
普段は自信がある人も、ストレスを抱え込むと、心のバランスが乱れてしまいます。
自分は間違っているんじゃないか。
実は相手は嫌な思いをしているんじゃないか。
辛い毎日で報われない。
こうしたネガティブな気持ちが湧き上がると、途端に自分の中の自信が揺らぎ、他人からの肯定が欲しくなります。
また、疲労を抱え込んで「もう頑張れない状態」になると、他人からの称賛が唯一の支えになることも。「褒められたい」「認められたい」と願うのは、すり減った心の叫びといえます。
得意なことが無いと、達成感を味わう機会が少なくなります。
「自分にはこれがある」と言える何かがあるほど、人は自分を肯定できるようになり、自信へと繋がるもの。
いわば自分で自分を認められる状態です。
ところが、これができないと他人に褒められたり認められることで、心のバランスを取ろうとします。
特技や仕事などの達成感を味わえる環境は、自分で自分を肯定する機会を増やし、心に良い影響を与えてくれるのです。
「褒められたい」「認められたい」という強い欲求を掘り下げると、共通する心理状態が見えてきます。
自分で自分の意思を信じることができない。
自分を肯定できないから、他人からの肯定で埋め合わせをしたい。
自分自身で認める仕組みが備わっていないから、心が壊れてしまわないように、必死に称賛を求めているのです。
他人に「褒められたい」のは、自分で自分を「よく頑張った」「さすが私」と肯定する機会が少ないから。
「認められたい」のは、ありのままの自分を受け入れられなかったり、自己否定が癖になってしまっているから。
つまり、自分が変われば、褒められたい症候群から抜け出せるということ。そして脱却できれば、本来の自分らしさが発揮できるようになります。
ここからは、どうやったら褒められたい症候群から脱却できるのか、実践してほしい「5つの方法」のご紹介です。
脱却方法を試す時に注意したい点があります。
「褒められたい」「認められたい」と願う自分自身を否定してはいけません。
褒められたい症候群の根本には「自分で自分を認められない」という心理が隠れています。自己否定すると逆効果になるのです。
ありのままの自分を受け入れつつ、脱却するための対処法を組み合わせていきましょう。
認められたい欲求を制御するためには、「達成感」を味わう瞬間を増やすことが大切です。
趣味や特技を増やして、自分自身の能力を伸ばしましょう。
例えばジムに通って筋トレを続けると、鍛えるたびに体型や筋肉の付き方が変わり、自分の努力が目に見えて分かります。
変化を実感できた時、「達成感」が生まれて自然と「自信」へと変換されていくのです。
趣味や特技でこれが実現できれば、ストレスが溜まった時の解消方法にもなります。
「褒められたい」「認められたい」と思う根本には、他人と自分を比較する癖が隠れています。
ありのままの自分を認められないのは、他人と比較して劣っていると感じるから。
他の誰かを基準に自分の価値を決めるたびに、劣等感に苛まれて自己嫌悪してしまうのです。
素の自分を受け入れ、自分の魅力に気付くためには、他人と比較することをやめましょう。
他人から見てどうであれ、自分が自分を好きなら、何ら問題はありません。
疲れやストレスが溜まると、どんなに前向きな性格の持ち主でも、エネルギーを使い果たしてネガティブな感情を抱えます。
辛い時ほど「褒められたい」「認められたい」という気持ちは大きくなるもの。しっかりと疲れ・ストレスを解消して、心身ともに健康な状態へ導きましょう。
健康になると、物事に対する認識は大きく変わります。
同じ事柄でもポジティブに捉えられるようになるのです。
「自分はネガティブな性格なんだ」と悩みそうになったら、まずは自分を労わりましょう。
他人に認められたい。周囲に愛される人物でいたい。
そう思えば思うほど、自分らしさが失われてどんどん辛くなります。
自分は他の誰にもなれません。自分は自分でしかない。
だからこそ、ありのままの自分を肯定して、自分らしさを大切にすることで、生きている実感が得られるのです。
「褒められてもなぜか満たされない」と思った時は思い切って他人からの評価ではなく、自分本来の魅力に目を向けてみましょう。
SNSは簡単に「褒めてほしい」「認めてほしい」といった欲求を満たすことができるツール。ところが、欲求が刺激されすぎて、依存してしまう可能性も高いといえます。
目に見える世界が充実しないと、SNSの世界に逃げたくなり、根本的な解決へと繋がりません。褒められたい症候群から脱却するには、SNSと適度な距離を置いて関わることが重要なのです。
SNSは心の栄養になりますが、メインはあくまで目の前の世界だということを認識して、のめり込みすぎずに利用しましょう。
自分自身を褒めたり、ありのままの自分を認められる感覚のことを、「自己肯定感」といいます。
自己肯定感が低くなると、他人からの評価を気にしたり、周囲と自分を比較してしまうのです。
つまり、「褒められたい」「認められたい」などの底なしともいえる願望は、自己肯定感が育っていないことが原因。
前述した褒められたい症候群からの脱却方法は、自己肯定感を向上させる方法でもあります。
自分の個性に目を向け、認めて肯定するようにしましょう。
まずは自分が自分の味方になってあげることが大切です。
「自分は周囲と違う」と思ったらそれは「欠点」ではなく「自分らしさ」の表れ。自己否定しなくて大丈夫です。
誰しも違っているから、無理に誰かになる必要なんてありません。
褒められないと「今の自分でいい」と思えなかった。
認められないと「自分は存在していい」と受け入れられなかった。
自分らしさを肯定するために、自分の存在価値を証明するために、私は必死に他人からの肯定を求めていたんだ。
他人に受け入れられない人生は本当に辛い。
でもそれ以上に、自分で自分を認めるという、根本的なことを後回しにしてきた気がする。
今まで自分を認めたことがないから、「認めましょう」と言われてもすぐにはできない。
だけど、できない自分を否定してはいけない。不器用な自分も大切な一部。
まずは自分のために、少しずつ「認めること」を始めよう。
自分らしさを受け入れられるようになったら、次は「褒めること」を始めよう。
少しずつ変化すればいい。それも私らしさだから。
※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。
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