2020.02.18
「最低な人間だな。こんなこともできないなんて…」
失敗したり、期待されたことができないと、すぐに飛んでくる言葉の暴力。
冷たい視線。苛ついた雰囲気。そのすべてに精神的苦痛を受ける。
どうして私がここまで言われなくちゃいけないの?
そう感じながらも、黙ってうつむくことしかできない私…。
そのうちに息を吸うのも辛くなり、自分に非がないことでも謝ってしまうんだ。
精神的な苦痛を感じるような暴言を吐かれ続けて、最近はそれが事実のように思えてきた。
自分は価値がない人間で、だからこそこんな扱いを受けているのではないか?
最初は辛くて泣いたりしていたけれど、今では心が麻痺して涙も出ない。それで、ただ愛想笑いを浮かべている。
このままずっと自分の心を閉じ込めておいていいはずがない。
それなのに、この精神的苦痛をどうやって解消すればいいのかわからない。
精神的苦痛とは、精神面で受ける苦痛のことを指します。
肉体的な被害はなくとも、他者の言動によって心が傷つけられ、苦しむことです。
精神的苦痛には暴言やいじめなど、様々な種類があります。
些細な悪口でも、それが日常的に繰り返されたりすることで、精神的苦痛は蓄積していくのです。
心の傷やストレスは目に見えないものなので、我慢しすぎてその症状が悪化してしまう場合も…。
その結果、メンタルヘルスに問題を抱えることになってしまう場合も。
精神的苦痛があると、日常生活の質が下がり、ひどく気分が落ちこんだりします。
そうならないためにも、自分が無意識のうちに精神的苦痛を受けていないか考えましょう。
精神的苦痛を放置すれば、深刻な状況になりかねません。
自分も精神的苦痛に心当たりがあるいう場合、その原因が何なのかを考えてみましょう。
人によって環境や状況は違いますが、精神的苦痛を感じる原因には共通していることも多くあるのです。
プライベートな空間で精神的苦痛が発生している場合には、当事者たち以外にそれを問題として取り上げる人がいないので、表沙汰になりにくいと言われています。
ここからは、精神的苦痛を感じる原因として代表的なものを3 つご紹介します。
自分に当てはまる精神的苦痛がないか、ぜひチェックしてみましょう。
精神的苦痛の原因を知ることで、今の状況を変えるヒントになるから。
精神的DVとは、言葉の暴力によって相手に精神的苦痛を与えることを示しています。
クズ、死ねなど、周囲で聞いている人からしても悪意を感じるような言葉なので、被害者は自分が被害者だとすぐに認識できます。
ある特定の相手の勘に触るような行動や言動が引き金となり、精神的DVは起こります。
常識的に考えたら自分に非がなくても、ごく些細なことで罵倒されたり、暴言を吐かれたりする。
精神的DVを受けている人は、卑屈になったり人間不信に陥ったりすることもあるのです。
パワハラ・モラハラとは、それぞれに定義が存在します。
パワハラとは、職場での上下関係を利用して行われる精神的な嫌がらせのことを指します。非常に直接的で、同僚たちが周囲で見ていてパワハラだと気づくことが多いと言われます。
モラハラとは、職場の上下関係がない間柄で行われる嫌がらせのこと。ある特定の人をターゲットにして行われることもあり、周囲が気づけない場合もあります。
どちらとも、無視や不機嫌な態度、相手を馬鹿にするなど、表面化しにくい陰湿な行為を含んでいます。
なかには、「周りもあなたが邪魔だと言っている」という中傷で、被害者一人を悪者に仕立て上げる場合もあります。そのため、自分が悪いと思いこんでしまうケースも…。
職場は毎日多くの時間を過ごす場所なので、精神的苦痛も蓄積しやすいのです。
最近増えているというのが、SNS上での誹謗・中傷行為です。
SNS上の誹謗・中傷とは、コメント内に悪口を書きこまれる、投稿を勝手に晒されるなど、精神的苦痛を負わされること。
「SNSを駆使したいじめ」もあり、嫌われると自分だけを除いたグループライン上に悪口を書かれることも…。
SNSでの誹謗・中傷行為が悪化しやすいのは、顔も名前もわからない匿名の相手との間に起こるトラブルが多いから。
ひどいことをされても相手を特定することが難しいので、被害がエスカレートしやすいのです。
精神的苦痛を負っても、被害者が泣き寝入りするケースもよくあります。
家庭内や職場、SNSに至るまで、私たちの身の回りにはたくさんの精神的苦痛が潜んでいます。
自分の心を健康に保つために、精神的苦痛を避ける方法はあるでしょうか?
自分の心のSOSに気づき、いち早く対処法すること。それだけでも十分に効果はあるでしょう。
しかし、気をつけて暮らしていても、精神的苦痛をもたらす加害者と運悪く出会ってしまうことがあります。
その相手がパートナーや上司だと、関わらざるおえません。
避けられない相手を前にした絶望的な状況でも、被害を最小限に抑える方法があります。
ここからは、屈辱的な精神的苦痛を受けないために私たちができる5つの対策をご紹介します。
まず一つに、加害者を相手にしないという方法があります。
どのような原因があるかはわかりませんが、故意に精神的苦痛を与えてくる人にはなるべく近づかないようにしましょう。
悪意を真に受けたり、暴言を気にする必要もありません。同じ立場まで降りて相手をしないように努めましょう。
「そうゆう人だから」とある程度割り切って考え、哀れみのような気持ちで相手をみれば、精神的苦痛を感じません。
加害者と関わる時間をなるべく減らしましょう。一緒にいて幸せになれる人と時間を共にしましょう。
自分に対する暴言や嫌がらせをやめない人がいたら、周囲の人を頼りましょう。
例えば、共通の知人や上司に相談してみるのです。加害者をよく知る人間であれば、理解してくれる場合もあるでしょう。
周囲から評判が良い人が、自分だけに精神的苦痛を与えてくる場合、逆に自分が悪者にされてしまうケースもあります。
それを防ぐために、日頃自分が相手にされたことや言われたことをノートにメモしておきましょう。日付や時間を書き出し、時にはボイスレコーダーで発言を録音しておくのです。
証拠を提示しながら精神的苦痛を受けたことを相談すれば、自分の正統性を証明できます。
信頼できる人に相談してみるのもオススメです。
精神的な被害に理解のある団体や、モラルハラスメントの事例に詳しい法律相談事務所など、公的な機関はたくさんあります。
第三者からの客観的なアドバイスなら信憑性がありますし、具体的にどういった行動を取ればいいのか丁寧に教えてくれます。
そういった機関には守秘義務があるので、加害者に相談内容が漏れることはありません。
家庭内のモラハラや職場の上司からの精神的DVも、心おきなく相談でき、解決策を探せるでしょう。
精神的苦痛を忘れてしまうほど、趣味に没頭するのもおすすめです。
夫からのモラハラ発言や、上司からの嫌がらせも、ジムで汗を流して忘れてしまえばいいのです。
カラオケで絶叫したり、美味しいスイーツを食べるのもいいでしょう。
精神的苦痛を綺麗さっぱり忘れるほど、何かに夢中になれる時間は尊いものです。
根本的な問題を解決できなくても、自分の心が健やかな状態でいられればよいのです。
発想の転換ができる人は、困難が自分を成長させてくれると思いましょう。
どんなところにも人を傷つける人はいます。今はそういった人たちとうまく関わる方法を学んでいると考えるのです。
「人の振り見て我がふり直せ」
加害者は反面教師として、自分に精神的苦痛を与えている。どんな発言が人を傷つけるのか教えてくれていると思いましょう。
自分は人の心に鈍感な人間にはならないようにすればいいのです。
精神的苦痛を気にしないようにしていても、心が平気だとは限りません。
誰かの言動によって苦しむ自分を、置き去りにしないでください。
無理してポジティブに振舞うと疲れてしまいます。余裕がなかったら、周囲に大袈裟だと言われようと、泣いたり騒いだりしていいのです。
自分の心を救えるのは自分自身だけ。そのことを忘れないで。
一人でどうしようもなくなったら、周囲にいる人を頼ればいいのです。あなたは決してひとりぼっちではありません。
誰かに相談することで、心が落ち着くことがあります。
ここからは、精神的苦痛で悩む人に知っておいて欲しい3つのことを順番にご紹介します。
まず一つ目に、同じ精神的苦痛を抱える人がいると知ることです。
例えば、自分が夫から精神的DVを受けている場合には、同じ状況にある人の話を聞くようにしましょう。
彼らの話を通して、自分の普段の生活を客観的に振り返ることもできます。
同じ悩みを抱える人同士であれば、周囲の人に言えないような悩みを共有しやすいでしょう。
コミュニティなどがあれば、そこに参加して情報収集するのも解決策の一つです。
どのように問題を解決して成長したか、教えてもらえる可能性も…。
周囲の人たちに話しても解決できない場合は、次のステップに進みましょう。
心の状態の改善や精神的苦痛の根本的原因を解決するために、公的な機関を頼るのです。
専門的な知識が豊富な医師や弁護士などに相談して、今後の指示を仰ぎましょう。
精神的苦痛やモラハラ被害がエスカレートする前に、問題を解決できる可能性があります。
ハードルが高いと思うかもしれませんが、今の状況から抜け出すためには最も近道となるでしょう。
精神的苦痛を理由に、相手に慰謝料を請求することもできます。
身体の暴力とは違い、心の暴力は表面化しにくいですが、順を追って適切に訴えれば、泣き寝入りする必要はありません。
慰謝料の金額で、今自分が置かれている環境がどのくらい悪いのかはかることもできます。
加害者と結婚していた場合でも、問題が発覚すれば離婚しやすくなることも…。
精神的苦痛を負いながら我慢する必要はありません。
あなたの置かれている状況は、もしかすると慰謝料を請求できるほど酷い場合もあるのです。
誰かに自分を否定されたり傷つけられても、それを真実だと思わないようにしましょう。
加害者は自分のなかで解決できない問題への怒りを、人にぶつけて発散している可能性もあるのです。
だからといって、精神的苦痛を負い続ける必要はありません。
嫌だったら、毅然とした態度で立ち向かいましょう。
加害者が自分の愛する家族であっても、尊敬している上司でも関係ありません。
誰が言ったかという関係性ではなく、何を言われて自分がどう感じたかを重視しましょう。
罪を憎んで人を憎まず。親しき仲にも礼儀あり、です。
人によっては、気づかずに精神的苦痛を与えていたと反省する場合も…。
それが関係性の改善に繋がることもあるのです。
状況が変わらなければ、声をあげて助けを求めましょう。
あなたが本当は正しいと理解してくれる人が必ずいます。
自分の心がいつも幸せであるように、できることから始めてみましょう。
※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。
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