2020.02.10
昔から、学校では静かなタイプだった。
目立つことをしていじめられたら面倒だし、面白いことも言えないから、どうせ人気者にはなれないし…。
でも、なにかしらのグループには所属しなければいけないとわかっていた。
移動教室や休み時間。お弁当を食べる時にも、ひとりぼっちだと浮いてしまうから。
本当は一人の方が気楽なのに、周りに合わせて無理して笑っている。
大人になった今でもそれは変わらなくて、会社では上司に好かれようと胡麻をするし、彼氏の前では可愛い女を演じてしまう。
本当の自分がどこにもいない毎日は、なんだかとても疲れる。
嫌われないように生きることに必死で、心から泣いたり笑ったりすることができない。
私はきっと、誰よりも人付き合いが苦手な人間だ。
友人がたくさんいて、家族や恋人と良好な関係を築いていても、人付き合いが苦手な人はいます。
コミュニケーションをとるのは、想像以上に体力と精神力がいることだからです。
誰にでも好かれようとして良い顔をすると、ストレスが溜まってしまいます。人望が厚く、周囲に信頼されている人こそ、実は人付き合いが苦手な可能性も…。
ここでは、そんな人付き合いに疲れる人の特徴について見ていきます。自分に当てはまるところはないか、確認しながら読み進めていきましょう。
人付き合いに疲れる原因を探ることができます。
自分に自信が持てない人は、人付き合いに疲れることが多いでしょう。それは、自分を本当の姿より良く見せようとしてしまうから。
短気なのに大らかなふりをしたり、泣き虫なのに強い自分を演じたり…。
ありのままの姿を知られたくなくて、虚勢を張ってしまうのです。
周りから自分がどう見えるのかばかり気にすると、生きにくくなります。自分を大きく見せるために背伸びをするので、人と会うだけで疲れてしまうのです。
頑張りすぎることで、人付き合いが苦手になってしまいます。
人付き合いに疲れてしまう人は、人に気を使いすぎてしまう一面をもっています。
一緒にいる人の顔色や態度を鋭く読み取り、状況に応じて求められる自分を演じてしまいます。一度観た映画なのに初めて観るふりをしたり、嫌いな食べ物なのに美味しいと言ったり…。
相手に好かれるために、自分を偽って合わせるのです。
なかには、自分が嫌いな人にも嫌われることを恐れ、気を使うこともあるでしょう。空気を読んで本音を隠すのは、とてもしんどいこと。
それが原因で、人付き合いが苦手になってしまいます。
他人の目を気にしすぎると、本当にしたいことができなくなります。
例えば、将来は歌手になりたかったのに、売れないままだったら世間体が悪いので安定した仕事に就く。個性の強い服を着たいのに、周りから浮くのが怖くて大人しいファッションをしてしまう。
そんな風にやりたいことを押し殺して生きていると、虚しい気持ちがこみあげてくるでしょう。
関わる人が増えれば増えるほど、気にすることは増える一方です。我慢して周りに合わせても、本当の幸せを感じられません。仮面を被り続けることに疲れて、最終的に人付き合いが苦手になるのです。
自分が何かに夢中になっている時は、他人への関心が薄れてしまいます。
しかし、一人の時間が必要だと思っても、断りにくい付き合いは存在するもの。例えば、会社の付き合いで行く飲み会や、ママ友のランチなどがこれに当たります。
断ると印象が悪いから、本当は嫌なのに無理をして顔を出す。興味がない世間話を聞かされて、相槌をうつだけの時間。
家に帰ってやりたいことがあるのに、早く帰れなくて余計に不満が溜まっていきます。人付き合いが苦痛になるのも当然でしょう。
人間関係で過去に揉め事があったせいで、人と付き合うのが苦手になる場合もあります。友人たちからのいじめや、グループ間の派閥争いなどがこれに含まれます。
「人と関わっても、ろくなことにならない」そんなトラウマが、人間関係を拒むきっかけになっているのです。
新しい人間関係が構築できても、どこか他人への不信感が拭えない。
自分が傷つきたくなくて、悪意がある人なのではないかと常に疑ってしまうのです。面倒なことに巻きこまれる前に、自分から人間関係を拒絶するようになります。
人間は社会的な動物といわれていますが、無理に人と付き合う必要はありません。
人付き合いが苦手なら、今いる人間関係から少し離れてみてもいいのです。
誰かの顔色を伺ってばかりで苦しむより、孤独でもいいから自分らしく笑える時間を作りましょう。
少しだけ心の距離が遠くなったとしても、自分を大切だと思ってくれる人なら許してくれます。
急に素っ気ない態度をとると相手が心配するので、何か理由をつけるようにしましょう。
「ごめんね、今ちょっと一人でやらないといけないことがあって」
一人の時間を過ごして、また会いたいと思える人がいたら、自分から会いに行けばいいのです。
自分の気持ちが変わる時まで、焦らずのんびり待ちましょう。
人付き合いが苦手な人は、無理にそれを直す必要はありません。
しかし、人付き合いが好きになるとたくさんのメリットがあるのも事実。
それを知ることで、前向きに自分を変えたいと思えるでしょう。ここからは、苦手な人付き合いを克服した際のメリットについてご紹介します。
人付き合いが嫌いな人も、この先に書いてあることを一度読んでみてください。「ちょっとだけ頑張って関わってみよう」そんな風に思い直すきっかけになるでしょう。
人は一人でも十分幸せになれますが、誰かと同じ時間を共有することでさらに幸せになれます。新しい出会いを通して、自分がこれまで出会ったことのない素敵な人と関われることも…。
多様な価値観に触れることで、人生はより豊かなものになります。
出会いは最初から選べませんが、だからこそ可能性に満ちているのです。人との良い出会いも、悪い出会いも、すベて人生経験になるでしょう。
限られた時間のなかでたくさんの刺激を受けるために、人と関わることは近道です。
誰とも関わらないでいると、自分の価値観だけで物を見るようになりがちです。
人と関わることで、自分がまだ知らない世界へ踏み出すことができます。誰かを通して好きなものが増えたり、誰かの助言で苦手を克服することも…。
私たちに変化を与えてくれるのは、誰かの何気ない一言だったりします。影響力の強い人に出会えば、新しい世界へ背中を押してもらえることもあるでしょう。
人付き合いから自分の世界が広がり、これまで気づかなかった領域へ飛びこむ勇気が湧いてきます。
「誰かがいるから頑張ろう」と思えるのも、人間関係がもたらす大きなメリットです。
それは馴れ合いなんかではなく、相乗効果で成長し合える素敵な関係です。
小さな力でも重なり合うことで、思いもしない大きなことを成し遂げられるもの。辛い困難にもみんなで立ち向かえば、乗り越えることができます。
仲間ではなくライバル的な存在でも、互いを高め合うことができるでしょう。精神的な成長を感じるのは、そんな風に誰かが近くにいるときなのです。
ひとりでいることは確かに楽ですが、人と関わるのも悪いことばかりではありません。
一歩踏み出せば、新しい世界が大きく広がっています。
人付き合いが下手な自分を変えたいと思ったら、できることから始めてみましょう。これまでの自分の考え方を少し変えるだけでも、気持ちがずいぶん楽になるでしょう。
ここからは、苦手な人付き合いを克服するポイントを5つご紹介していきます。
「こっちはこんなにしてあげたのに、どうして何も返してくれないの?」
誰かに尽くしたとしても、同じだけの好意を返してもらえるとは限りません。愛情や優しさの感じ方や表現が、人によって違うからです。
あまりに誰かに期待しすぎると、それが報われなかった時に落ちこみます。最初から他人に期待しすぎなければ落胆することもなく、人と付き合っても疲れません。
「自分と同じで相手も完璧ではない」という前提で人と付き合いましょう。
誰かと自分を比較して落ち込んだことはありませんか?
同じグループの子よりも自分は可愛くない。みんな恋人がいるのに、自分にはなかなかできない。
勝手に自己嫌悪に陥って、人付き合いが苦手になる。
自分には自分の良いところもあるのに、それが見えなくなってしまうのです。隣の芝生は青く見えるもの。自分は自分、あの子はあの子と割り切って考えてみましょう。
他人と自分を比べなければ、落胆することもないのです。
自分のコミュニケーション力を過信して、交際範囲をどこまでも広げてしまう。
付き合いが良い奴だと思われたくて、常に誰かと連絡を取り合ったり、遊びに出かけたりしている。
最初は楽しかったけれど、自分の時間がどんどん取れなくなって、すっかり疲れてしまった。
無理に交際範囲を広げても、気を使う場面が増えて、人と会うのが億劫になります。浅く広い付き合いもいいのですが、深く狭い付き合いから学ぶこともたくさんあります。
適度な交友関係で満足できた方が、自分自身も楽なのです。
少しのミスも許されないのではないか。一度の失敗で、もし嫌われてしまえば今後の自分の人生に悪影響が出てしまう…。
そんな不安を抱え込み、人付き合いに疲れてしまうことがあります。しかし、自分が思う以上に他人はこちらに関心がないもの。「周りはこう思っているだろう」と心配することの多くは、思い過ごしです。
物事を深く考えすぎてしまう人は、一度肩の力を抜きましょう。
誰かの小さな失態を、いつまでも覚えていられる人はいないので安心してください。ありのままの自分を見せることを躊躇わなくていいのです。
他人のスケジュールや価値観に合わせるのは大変です。そんなときは、「都合の良い人を卒業する」というのも良い解決策です。
周りの全員から好かれる必要はありません。自分のペースを第一に考えましょう。程よい距離感で人と付き合えば、自分を取り繕うこと自体が減っていくでしょう。
素の自分で過ごした方が、案外周りも親しみやすさを感じるものです。その結果、好感をもたれることもあるでしょう。
「無理なものは無理」と、正直に伝えていいのです。
生きている限り、人との出会いや関わりがなくなることはありません。
場合によっては嫌いな人と関わることもあるでしょう。
しかし、良くも悪くも、人間関係の形は多様に存在します。
人に頼らずに生きていくこともできるし、誰かを頼ることで充実感を得られることもある。
誰とどんな関係を築くのかは、結局自分次第なのです。
疲れたり我慢したりする関係ではなく、朗らかに自分らしくいられる場所を見つけましょう。
時間が経つことで変わっていく関係もあるので、すぐに馴染めなくても焦る必要はありません。
「人付き合いが苦手」それも自分の個性のひとつ。
そう思えば少し楽な気持ちになりませんか?
居心地の良い場所を見つけに行くのも自由です。
自分の人生が幸せになるような人との繋がりを、一つずつ集めてみましょう。
※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。
人に話せない悩みも、今まで居場所がないと悩んでいたことも全て、ここでなら話せる。自分が一歩を踏み出せば、世界が変わる。
今辛い自分は、明日には笑えるかな?そんなあなたへ。待ってるね。
次に読みたい記事は?
人気の記事