2020.01.08
そう問いかけられたところで、自分でさえも自分がどうしたいのかは分からない。
自分がわからないのです。
これから何をしたいのかも、何をすべきだと考えているのかも、なぜ「分からない」のかも。
私、「自分」の中の迷子になってしまったみたいです。
毎日色んなことに追われすぎている中で、自分がわからない状態に陥った。
自分を人と比べているうちに、自分がどうしたいのか分からなくなってしまった。
自分がわからない。
自分を見つめ直して、もう一度自分を取り戻すには、何をすればいいのでしょうか。
これまで生きてきた歴史の中で、あなたは「自分のことがとてもよく分かる」と感じた経験はありますか?
きっと「ない」とお答えになる人は多くいることでしょう。
それだけ、私たちにとって「自分がわからない」というのは大きな、そして長い間抱え続ける悩みだということです。
とは言え、生まれてからずっと自分がわからないことにひどく悩まされ続けてきたわけではないはず。
ふと「自分がわからないようになってしまった」と気づいた時、そこには何らかの原因があると考えられます。
ここでは、私たちが自分がわからないと感じるようになるきっかけを7つご紹介します。
自分がわからないと感じるようになる原因の1つ目は、自分の未来や将来に対して不安を抱えていることです。
いつだって将来は不安なもの。
「私の将来は絶対安泰」だなんて言える瞬間は、そう簡単に訪れるものではない。
そう分かっていても、将来に対する不安感がひどく強くなってしまう時もあります。
将来について悩みはじめると、「自分はこれから何がしたいんだろうか」と改めて考えることとなります。
それが見つからない・分からないことがきっかけで、自分がわからないと感じてしまうのです。
自分がどうしたいのかわからないと感じるようになる原因の2つ目は、他人を見て自分に劣等感を感じてしまうことです。
私たちは、たとえ自分が充実していたとしても、自分にないものを羨ましく感じてしまう生き物です。
自分に対する不満やモヤモヤを抱えていればなおさら、他人の存在や他人が持っているものが羨ましく思えて仕方ありません。
「あの人はあんなに素敵なのに、私はなにをやっているんだ。」
「あの人が持っているたくさんのものを、僕は何一つ持っていない。」
そう感じてしまうと、自分に対する疑問やイライラはどんどん募っていく一方。
結果的に、そもそも何のためにこんな毎日を過ごしているのか自分がわからないと思うようになってしまうこともあるのです。
自分がわからないと感じるようになる原因の3つ目は、心の中がザワザワとして落ち着きがなく、常に忙しいことです。
「忙しさ」には「時間がなくて忙しい」ことと、「心が落ち着かずに忙しい」ことの2種類がありますよね。
物理的な忙しさは心の平穏を奪うことにも繋がるため、2つの忙しさは連動しているとも言えるでしょう。
そして、心が忙しくなってしまうと、私たちは自分について考える機会や時間を失ってしまいます。
心の忙しさが続けば続くほど、ふと気づいた時には自分がわからないと強く感じるようになってしまうのです。
自分がどうしたいのかわからないと感じるようになる原因の4つ目は、仕事上におけるストレスです。
仕事がうまくいかない時、ついつい仕事以外の時間も仕事について考えてしまった経験はありませんか?
必ずしも仕事のオンオフを切り替えた方が良いわけではありません。人によって、切り替えのない方がやりやすい人もいるでしょう。
しかし、うまくいかないことについてばかりずっと思考をグルグルとさせてしまうことで、自分がわからないと感じるようになってしまうこともあります。
無意識のうちに、「考える」ではなく「モヤモヤ悩んでいる」状態に変化してしまい、それが自分に対する疑問に繋がっていくのです。
自分がわからないと感じるようになる原因の5つ目は、大きな環境の変化を経験することです。
プライベートでもビジネスでも、環境の変化は私たちに何らかのストレスを与えます。
良い変化だと思えることであっても、環境が変わることに対してはストレスがかかるものです。
その変化で感じているストレスを自認できていない時、自分がどうしたいのか分からなくなってしまうことがあります。
自分がわからないと感じるようになる原因の6つ目は、身の回りで大きな出来事が重なってしまったことです。
仕事、家庭、育児、友人、恋人…。
私たちの周りには、常に様々な人間関係や出来事が溢れています。
それが上手く行っていることもあれば、立て続けに上手く立ち行かなくなってしまう時もあるものです。
自分の身近で複雑な出来事が重なった時、私たちは自分がわからないと感じてしまうことがあります。
自分がわからないと感じるようになる原因の7つ目は、周囲の人に責められる経験です。
人にはそれぞれ、一人ひとりのペースがあります。
一人ひとりの生き方もあります。
それを周りの人から「あなたはこれからどうするつもりなの?」などと責められることがあると、自分でも自分がどうしたいのか分からないと感じてしまうことがあります。
特に、「お前は自分の意見がない」、「お前はちゃんと考えているのか?」など、否定的に強く詰められてしまうと、自信も失い、「何もわからない」と追い詰められてしまう場合もあるのです。
自分がどうしたいのか分からないと気づいたのなら。
ここからゆっくり考えていけばいい。
「自分がわからない」と気づくのは、最初のスタートライン。
あなたはそのスタート地点にたどり着いたのです。
そのまま「わからない」に気づかず、漠然と進みつづけていたら、きっとあとでやって来る「わからない」はさらに大きなものだったことでしょう。
今このタイミングで気づいたからこそ、今日がスタートの日。
自分の感情。
自分がどうしたいのか。
改めて考えてみましょう。
自分がどうしたいのかを把握するためには、まずは自分が今どんな心理状態に置かれているのかを考える必要があります。
最近あった大きな出来事は何だろう?
ここ最近、悲しい気持ちになったことはあっただろうか?
あなた自身の心に問いかけてみましょう。
ここでは、自分がどうしたいのかわからない時に陥りやすい7つの心理をご紹介します。
自分がどうしたいのか分からない時、あなたの心は強いストレスを抱えている可能性があります。
生きていれば、何らかのストレス要因に晒されるのは仕方のないこととも言えるかもしれません。
しかし、ストレスが大きくなればなるほど、自分を冷静に見つめることも冷静な判断もできなくなってしまいます。
また、ストレスの感じ方は人それぞれ違います。
他人にとってはさほど大きなストレスではなかったとしても、あなたにとってはとても大きなストレスになっていることもあります。
「自分がストレスに感じていることは何か。」
一度考えてみましょう。
自分がどうしたいのか分からない時、あなたの中に怒りの感情が芽生えていることも考えられます。
「最近無性にイライラする。」
「これまでは何も感じなかった些細なことで怒ってしまう。」
このような点で当てはまることがあるならば、あなたは自分の中に大きなイライラを抱えているかもしれません。
そのイライラが冷静さをも奪い、自分のことを冷静に判断できなくなり、「自分がわからない」と感じるようになってしまうこともあります。
自分がどうしたいのか分からない時、悲しみに包まれていることもあるでしょう。
大切な人との別れ。
信じていた人からの裏切り。
大好きだった環境からの卒業。
仕事上での大きなトラブル。
私たちに悲しみを与える出来事は、この世界にたくさん溢れています。
あなたが自覚できていない出来事でも、心の奥では悲しみを感じている場合も。
最近の出来事を振り返って、自分の悲しみについて考えてみましょう。
自分がどうしたいのか分からない時、何に対してもやる気を感じられなくなっている可能性もあります。
「これまでは好きだったことにも興味が持てない。」
「趣味を楽しむ余裕がない。」
「毎日寝ることばかり考えている。」
このような状況に陥っている時は、心が疲れ切っていることも考えられます。
疲れてしまって自分がどうしたいのか、何をしたいのか、考える余裕もなくなるのです。
自分がどうしたいのか分からない時、具体的な行動が分からずに困っていることもあります。
将来の目標はあっても、そのために何をすればいいのか分からない。
この先すべき行動が分からない。
正解へのルートが全く見えてこない。
目標に対する道筋が見えてこず、自分が何をすればいいのか分からない。
そうしてグルグルと悩んでいるうちに、「自分すらよく分からない…」とモヤモヤの渦に巻き込まれてしまうのです。
自分がどうしたいのか分からない時、「何者かに成りたい」と漠然と望んでいることもあるでしょう。
それを端的に、簡潔に、誰にでも分かる形で、自分でも納得がいく形で、表現することができる人はとても少ないはず。
私たちは、「何者か」が分からないのに、「何者か」を目指してしまうのです。
抽象的な「何者か」を目指してしまうがために、自分自身もとても曖昧で抽象的なものに感じられてしまう。
その結果、自分がわからないと感じるようになるのです。
自分がどうしたいのか分からない時、あなたは「夢探し」をしている途中なのかもしれません。
そう考えてみるけれど、将来の夢も目標も、何も思いつかない。
例えば就職活動の最中。受験を控えている時。会社に対して不満がある時、など。
自分の「これから」と改めて向き合う瞬間があります。
そんな時、夢が見つからないと悩んでしまうことで、自分はどうすればいいのだろうかと疑問に思ってしまうのです。
自分がわからなくなると、自分から逃げ出したくなることもあります。
「もう考えるのも嫌。」
「人生が勝手に進んでくれたらいいのに。」
「誰かが決めてくれればいいのに。」
自分の人生を途中棄権したくなる経験もするでしょう。
そんな時は、逃げても大丈夫。
考えることをやめても大丈夫。
一度自分から離れることだって大切です。
恋人と喧嘩をして、どうにも立ち行かなくなった時。
「一度時間を置いてから話し合おう」とクールダウンの時間を設けることがありますよね。
それと同じように、自分とも一度距離を置いたっていいのです。
頭の中から「自分がどうしたいのか」という疑問を消して、落ち着いてからまた考える。
最終的に、自分のことを決められるのは自分だけ。
だからこそ、自分が納得のいく判断ができるように、落ち着いて考えていきましょう。
自分の気持ちから一度離れて、クールダウンができたら、「自分と向き合うこと」の実践に取り組んでみましょう。
ここで重要なのが、「考えること」と「悩むこと」はまったく別物であるということ。
ただ漠然とグルグル同じことを繰り返し考えつづけてしまうのは、「悩むこと」です。
考えることで、あなたがこれから何をしたいのか、その答えを見つけましょう。
仮決定でも構いません。自分なりの答えを定めることが大切です。
これからご紹介する5つの方法を参考に、あなた自身を見つける思考の旅をスタートしましょう!
自分がわからない時に実践してほしい方法1つ目は、やりたいことをひたすら考え出してみることです。
実現可能性などを考慮する必要はありません。
とにかく、自分がやってみたいこと。興味を持てること。
思いつくだけ書き連ねてみましょう。
私たちは、大人になるにつれて自分に対して制約や限界を設けてしまいがちになります。
これは仕事に繋がらないからやめておこう。
お金が稼げないからやっても意味がない。
こんなの自分にできるわけがない。
無意識のうちに自分で自分を諦めてしまうのです。
そんな制約を忘れて、「自分の興味が湧くこと」を考えてみましょう。
実際にやらないことでも構いません。
あなたの興味関心や、好奇心を思い出させるために、とてもおすすめの方法です。
自分がわからない時に実践してほしい方法2つ目は、自分が嫌いじゃないなと思えることを挙げることです。
これから自分が仕事にしたいこと。
実現可能性があることで挑戦したいこと。
これらを見極めるためにおすすめなのが、嫌いじゃないことを書き出す方法です。
「嫌だなあ」と感じることでなければ、続けることも頑張ることも苦痛になることは少ないもの。
「特別好きではないけれど、苦痛でもないこと」を見つけられると、今後の生き方に反映しやすくなります。
自分がわからない時に実践してほしい方法3つ目は、自分の長所と短所を並べて書き出すことです。
実際に書き出してみると、「短所ばかりが思いつく」ということもあるでしょう。
その際に重要なのが、「並べて書き出す」ことです。
つまり、あなたが短所だと思っている部分は、考え方次第で長所にもなるのです。
自分のネガティブな部分ばかりでなく、良い部分にも目を向けてあげましょう。
次第に「自分が持っている素敵なもの」が見えてくるようになります。
自分がわからない時に実践してほしい方法4つ目は、「今の自分は何をしたいのか」と問いかけてみることです。
この時、無理にかっこいいものや様になるものを挙げる必要はありません。
「たくさん寝たい」「一人だけの時間がほしい」
「休みたい」
「ひたすらゲームがしたい」
どんなことでも大丈夫です。
ここで挙がってきたことは、あなたが今心の底から望んでいることであってほしいのです。
例えば、「たくさん寝たい」と思っているとすれば。
最近の自分は、睡眠時間が足りていなかったかもしれない。
休日も出かけてばかりで、身体が疲れているなあ。
自分に必要な睡眠時間を見直してみよう。
このように、あなたが今苦しんでいる原因や、あなたにとって必要な改善ポイントが見えてくるのです。
心の底から湧き上がってくる感情を見つめてあげましょう。
自分がわからない時に実践してほしい方法5つ目は、自分が「嫌だな」と感じていることを考えることです。
あなたが今「自分がわからない」と感じているのは、ある一つの大きなストレスが原因かもしれません。
はたまた、複数のストレスが重なり合って、複雑に絡み合っているのかもしれません。
自分を理解するためには、「そもそも何が嫌なのか」を把握することが重要です。
「嫌だ」とは思っていなくても、悲しい気持ちになっていること。
自分の中で我慢して、一人で解決しようとしていること。
最近のことではないけれど、ずっと心に刺さって抜けないトゲ。
私たちの心が抱えているものは、多岐に渡ります。
自分でも把握できないことだって当然起こりうるのです。
少しでも引っかかりを感じることがあれば、ストレス要因の可能性として、書き出してみましょう。
あなた自身の心の叫びを見つけるために、有効な手段の一つとなってくれます。
自分がわからなくなることは、決してネガティブなことばかりではありません。
たしかに、苦しくて辛い時間です。
先が見えなくなり、不安も大きくなります。
しかし、「分からない自分」を発見することこそ、新しい自分への第一歩となるのです。
全部が全部分かりきっていたら、何も面白くはない。
「完全ネタバレ」の漫画や本、映画なんて、興味も湧かないでしょう?
私たちの人生は、分からないからこそ面白いことがあるのです。
「自分がわからない」と気づいたあなたは、これからさらに「自分」を作っていくことでしょう。
きっとこれほどワクワクする設計って、他にない。
焦らず、ゆっくり、自分のペースで。
自分と付き合いつづけていきましょう。
※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。
人に話せない悩みも、今まで居場所がないと悩んでいたことも全て、ここでなら話せる。自分が一歩を踏み出せば、世界が変わる。今辛い自分は、明日には笑えるかな?そんなあなたへ。待ってるね。
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