2019.12.11
体はくたくたに疲れているのに、夜になっても寝れないときがあります。寝ないと明日に差し障るからと思い、布団に潜り込むけれど、目が冴えてしまって全く眠れないのです。
「眠れない。でも、眠らなきゃ」そう焦ると、余計に頭がはっきりしてきてしまいます。
布団の中で何度も寝返りをうち、何とか寝ようとして、でも何をしても寝れなくてため息をついて。
そんな風に、寝れないときを過ごしているのに、いつも通り朝はやってきます。疲れは取れないまま、むしろ、寝れなかったことで疲れが少し増えてたりもして、ぐったりした体をひきずり職場へ向かう。
心と体を休ませるはずの夜に全然寝れないと、それだけでストレスになってしまうのです。
夜、趣味に没頭したり、ネットを眺めたり、友達とLINEをしたり。そんな何気ない時間を過ごしているうちに、だんだんと集中力が落ちてきて、眠さとだるさがやって来る。これ以上は作業も進まないし、もう寝てしまおうと思って、いそいそと温かい布団に入ります。
その瞬間に目が覚めてしまい、なぜか眠れなくなる。
こんなことなら、夜何かをしている間にそのまま寝落ちしてしまいたい。
でも、寝落ちすると、変な時間に起きたり、朝起きた時に体のあちこちがキシキシしたりと全く疲れはとれません。でも眠れないよりは余程マシ。そんな風にも思ってしまいます。
疲れているのに眠れないのはなぜなのでしょうか。そして、寝れないとき、どうしたらいいのでしょう。
寝れないときの原因はいろいろありますが、第一に挙げられるのはストレスです。
ストレスは交感神経を活発にします。一方、眠るときは副交感神経が優位になります。しかし、ストレスが多すぎると副交感神経の働きを抑えてしまい、眠りが妨げられてしまうのです。
また、「今日こそ寝るぞ」と意気込むのも寝れない原因の一つ。意気込む気持ちも交感神経を活発にさせるからです。
さらに、寝れないからといって、お酒を飲むことも睡眠を妨げる行動になっています。お酒を飲んで気持ちよく寝た後、微妙な時間に起きてしまい、その後眠れなくなった経験はありませんか?
アルコールは一時的に入眠作用を発揮しますが、眠り自体はかえって浅くなってしまうのです。
寝れないときはそれだけでストレスを感じ、次の日への影響も少なからずあります。また、寝れないときが何日も続くと、夜が来るのが怖くなったりもします。体と心を休ませるための時間がストレスを生む時間になってしまうのは悲しいことです。
では、寝床に就いてもなかなか寝れないとき、どうすれば眠れるのでしょうか。その対処法をご紹介します。どれもポイントは体と心を落ち着かせることです。
寝れないときにぜひ試してみてください。
寝れないときは気持ちが落ち着く音楽を聞いてみて。この時、できるだけヒーリング効果の期待できる曲、リラックスできる曲を選びます。
自分のお気に入りの音楽の中で、なるべくスローテンポなものを選ぶのがポイント。テンポの速い曲や気持ちを興奮させる音楽であった場合、寝れないときには逆効果になってしまうことがあるからです。
また、音楽はずっと流れたままだと眠りの妨げになります。タイマーをかけるなどして眠りと共に消音させるようにしましょう。
寝れないときに、手持ちぶさただからと言って、スマホやPC、テレビを見るのは避るようにします。
私たちの体には、夜にメラトニンという睡眠を促すホルモンが分泌されます。しかし、スマホやPC、テレビを見るとその分泌が抑えられてしまうのです。また、スマホなどが放つ強い光は、大脳の働きを活発にします。そのため、寝つきが悪くなるのです。
できれば睡眠30分前にはスマホやPC、テレビを見るのをやめて、眠るための準備を整えるよう心がけてみてください。それも質の良い眠りを手に入れる方法です。
なかなか寝れないとき、半身浴をするのも眠るための方法の一つです。
人は、一旦上がった体温が低くなると眠くなります。そのため、眠る1~2時間前に半身浴するのがおすすめです。
低めの温度でじっくり半身浴すると、血行が良くなります。また、体の奥深くまで温められるので湯冷めしづらく、高いリラックス効果も期待できます。
さらに、半身浴は副交感神経の働きを高めてくれるので、寝れないときでも体を自然に睡眠へ誘導できるのです。
寝れないときは頻繁に寝返りをうったり、考えごとをしたりせず、とにかく静かに目を閉じて過ごしてみて。
脳に入る情報の多くは目からの視覚情報です。つまり、目を閉じれば、入ってくる視覚情報を遮断することになり、脳を休めることができるのです。
寝れないときは、「目を閉じれば体は休まる」くらいの軽い気持ちで、静かに目を閉じて体の力を抜く。そうしているうちにいつの間にか眠っていることでしょう。
あまりにも寝れないときが続くと、思わずスマホや携帯でSNSをチェックしたり、動画を見て眠くなるまで時間を潰そうとしてしまいます。
でも、寝れないときにスマホや携帯を開くと、余計に寝れなくなります。
それは、スマホや携帯から入ってくる情報により、脳の情報処理をする部分が活性化してしまうから。また、スマホや携帯の発するブルーライトは、眠りに導くホルモン、メラトニンの分泌を抑制します。
寝れないときは、スマホや携帯を開かない。
また、寝つきをよくするために寝る30分前にはスマホや携帯を見るのをやめるのもおすすめです。夜だけはスマホと距離を置いて、良い眠りを手に入れましょう。
なかなか寝れないときには、ネットや雑誌で見かけた様々な方法を試します。でも、がんばっていろいろやってみるのに、やればやるほど眠気が覚めてしまい、途方に暮れる夜が多いのも事実です。
寝なければと焦れば焦るほど、交感神経が優位になり、また、体に余分な力も入って、眠気が遠ざかってしまいます。
ここでは、寝れないときに一瞬で寝る方法を4つご紹介します。ポイントは、心と体を緩めることです。寝れないときに、ピンときたものを試してみて。
寝れないときは、瞑想するのも良い方法です。目を閉じ、無心になる。寝る前に5分やるだけでも効果が期待できます。
でも、無心と言われても、初めての時はどうするのが良いのか分からないことも多いです。そんな時は瞑想アプリが便利。
部屋を暗くし、布団の中で体の力を抜いて仰向けになり、ゆっくりと呼吸する。眠れない夜はアプリの助けも借りながら、瞑想をして静かな時間を手に入れましょう。
一昔前のマンガのようですが、寝れないとき、難しい本を読むと急に睡魔に襲われることがあります。
眠れないからと言って、いつも読む本やマンガを読み始めると、気がついたら窓の外が明るくなっていたなんてことも起こります。でも、普段自分が読むものとは全く関わらないジャンルや難易度の高い本であれば、体が疲れている時などはてきめんに眠たくなります。
寝れないときは、スマホではなく難しい本を手にとってみてください。
寝れないときにはツボを押してみるのも良い方法です。
たとえば、不眠を緩和してくれるのは、かかとの中央にある「失眠」というツボです。指で押さなくても、湯たんぽなどで温めるだけでも効果を期待できます。
深呼吸をしながら、気持ちいいくらいの強さで押すのがポイントです。あまり強く押しすぎると、かえって眠れなくなるので注意しましょう。
寝る30分から1時間前くらいに、10回程度ツボを押すだけなので、誰でも簡単に実践することができます。
布団の中で仰向けになり、目を閉じて、呼吸法を行うことも、一瞬で寝る方法としておすすめです。
具体的な方法は、
-4つ数えながら、鼻から息を吸う
-7つ数えながら、呼吸を止める
-8つ数えながら、口から息を吐く
この呼吸法を実践する時は、あれこれ考えごとをせず、呼吸に意識を集中します。部屋を暗くし、目を閉じ、体の力を抜いて、静かに呼吸法を行う。これだけで、すんなり夢の世界へ行くことができるのです。
夜寝れないとき、朝起きるのがとてもつらいです。だからといって、朝、遅くまで寝ていると、生活リズムが崩れ、さらに夜に寝れなくなる悪循環に入ってしまいます。
寝れないときには、どんなに遅く寝ても、まず毎朝一定の時間に起きることを心掛けます。寝る時間ではなく、起きる時間に注意を向けるのです。
そして、起きたらカーテンを開け、太陽の光を浴びます。これは雨の日も曇りの日も同じです。朝に太陽の光を浴びると、体内時計がリセットされ、その14~16時間後にメラトニンの分泌が始まります。
メラトニンは睡眠の準備を促すホルモンですから、これを続けるうちに、いつの間にか夜眠れるようになっていくのです。
初めは難しいかもしれません。でも、根気よく続けてみてください。
早起きを習慣づけると、続いて早寝も習慣になります。生活リズムの整った中でとる睡眠は質の良いものになるため、朝起きたときに爽快感が得られます。
幼い頃から言われ続けている早寝早起きは、人が健康的に生きていくためにも、よりよい生活を送るためにも大切なものなのです。
ここで紹介する早寝早起きをする4つのメリットを参考に、明日からの充実した自分をイメージして、早寝早起きを実践してみてください。
早寝早起きによって、睡眠の質が上がります。
質の良い睡眠をとることで、体や心をしっかり休め、リセットすることができます。すると、次の朝すっきり目覚めることができ、メンタルが安定するのです。
反対に、睡眠不足だと、注意力や集中力が散漫になってミスが増えたり、些細なことでイライラすることが頻繁に起きます。それがストレスになり、さらに寝られなくなることも。
早寝早起きは、毎日をすっきり楽しく過ごすための一つの手段なのです。
早起きは三文の徳といいますが、早起きをした時の方が午前中の時間を充実させることができます。その勢いのまま午後を過ごし、思うような一日を過ごした後、しっかり眠ることで、生活にメリハリが生まれます。
反対に、眠れないからといって夜更かしをすると、疲れの取れないまま朝を迎えたり、なかなか起きられなかったりします。
早寝早起きで一日の始まりと終わりをびしっと決めて、良き一日を手に入れましょう。
翌日のテストに備え徹夜で勉強した人と、勉強はある程度で切り上げてしっかり睡眠をとった人。どちらが翌日のテストで、勉強の成果をしっかり発揮できたでしょうか。
十分な睡眠をとらなかったことで、たっぷり勉強したはずなのにその分の成果が得られないことがあります。
睡眠には、脳を休め、得た情報を整理し、記憶として定着させる働きがあるのです。6~8時間ほどの質の良い睡眠をとることで、思考がスッキリし、テストなどでも思うような結果を得ることができるでしょう。
早寝早起きをすると、午前中を有意義に過ごせます。午前中は脳がまだ疲れていませんから、仕事がとても捗るのです。
仕事が捗ると、気分も乗ってきます。すると、思うように進まない案件であっても落ち着いて進めることができ、さらには、仕事がスムーズに進むことで、仕事が終わってからの気分も快いままでいられるという好循環の中で一日過ごすことができます。
そして、程よい疲れの中、眠りに就けるのです。
人は眠らずに過ごすことはできません。睡眠によって、体と心を休ませることが、明日への活力になります。また、眠ることで、私たちは生活リズムをつくります。その意味でも大切なものなのです。
わかってはいるけれど、なかなかそれができないから困っていると思うかもしれません。ですが、眠れないことにフォーカスするのではなく、どうしたら眠れるのかを考える。まずはそこから始めてみませんか。
眠るための方法はどれもそれほど難しくありません。毎朝一定の時間に起き、太陽の光を浴びるだけでも効果はあります。
できることから試して、眠れない自分を少しずつ卒業する。そして、すっきりと快適な一日を過ごす自分になりましょう。
※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。
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