2019.11.27
気付いたら生まれて、社会の「こうあるべき」という概念を教わり、
ただ人生の終点である死に向かって生きている。
そんな人生観を持って生きてきた。
人生の目的なんて持ち合わせていない。
生きる目的なんて知らない。
長い「人生」という道を、淡々と粛々と前進している。
でもふとした時、何かに一生懸命な人がキラキラ輝いていることに気付いてしまったんだ。
心から笑顔を浮かべていて、「あれが生きるってことなんだ」と知る。
私の人生はどうだった?
正直、今まで生きている実感が湧いたことはない。
むしろ、他人の目を気にしてなるべくはみ出さないように、存在を消して生きてきた。
ねぇ、「人生の目的」や「生きる目的」って何?よく分かんなくなってきたよ…。
「生きる目的を持っていますか?」
そう聞かれて、即答できる人と、返答に迷う人がいます。
生きる目的を理解している人は、全ての選択において軸を基準に行動でき、生きるほどにさらに目的がハッキリしていくのです。
逆に、生きる目的が無く生きていると、「周囲からの評価」「世間体」などを基準に行動してしまい、自分らしさが段々失われることに…。
スタート地点はみんな同じ、何も知らない赤ちゃんだったはず。なのに、大人になるにつれ違いが出てきます。生まれつきの個性に、経験値が重ねられていくのです。
人生の目的・生きる目的を持つ人が眩しいのは、一概に努力の成果とはいえません。
人生の目的・生きる目的をもとに、自分にとって大切なものを取捨選択しているからといえます。
人生の目的・生きる目的がないと、どんな人生になるのか?目的が無い人生とは何なのか?
「周囲の人に比べて自分は劣っている」
「頑張っても報われない」
「褒められても嬉しくない」
「自分が何者なのか分からない」
こうした、希望が見いだせない状態に陥ってしまいます。これらは「他人からの評価」や「世間体」というレールを生きた人を待ち受ける、副作用のようなものです。
他人の意見を生きる目的にしてしまうと、他人の人生を生きてしまいます。
そこに、自分のアイデンティティや個性は反映されていません。
他人が「こういう人であってほしい」と押し付けた理想を、マスコットのように演じて生きているのです。
演じているうちは安心できても、いつまでも自分を抑え込んだ感覚を味わい、生きている実感がなくなります。
一度人生の目的を見失うと、「なぜ生きているのか?」が分からなくなり、生きる目的を喪失します。
なぜなら、自分が「幸せ」と感じるための要素が失われているから。
「人生わからない」と感じたら、一度立ち止まって考える時間を作ることが重要です。
そのまま前進しても、本心とは別の人生を歩み続けるリスクが高いのです。
また、突如生きる目的を失う場合も…。大きな失敗や挫折、大切な人の喪失、楽しみの無い毎日、ケガや病気、他人からの批判や否定、多忙などがきっかけです。
人は繊細なバランスで成り立っている生き物。とりわけ精神は複雑で、ちょっとしたきっかけで生きる目的が傾いたり、壊れてしまいます。
生きる目的を持ち続けることは、単純なはずなのに時に難しくなるのです。
人生の目的・人生のゴールが見いだせない。そう感じる場合、見つけ出す方法を知らないのが原因と考えられます。
人は、自発的に生きる目的を見つけられるわけではありません。きっかけや周囲のサポートがあって、どう生きたらいいのか知るようになります。
ここからは、「人生の目的」を見つけるための5つの質問をご紹介します。現在の自分では回答が難しい場合、幼少期に感じた思いなども参考にして、胸に手を当てて考えてみましょう。
「これをしないと」「あれを完了させないと」と、義務感から行動していないか?
純粋に「あなた」が今、一番したいことは何なのか、考えてみましょう。
ちょっとしたことでも大丈夫です。「やりたいことリスト」を作って紙に書き出してみると、頭の中が整理しやすくなります。
他人の要望に応える毎日が続くと、自分の気持ちに鈍感になってしまうもの。些細な内容で充分なので、自分のやりたいことを行動に移すことが、生きる目的を呼び覚ますために有効です。
自分が嫌だと思うことを無理に乗り越え続けると、心が麻痺して生きる目的が分からなくなります。
「あなた」が今、一番嫌なことは何なのか?
苦手意識を持つのは、決して悪いことではありません。誰しも個性を持っていて、全てのことが得意とは限らないのです。
そして、「嫌だ」「我慢が必要」と感じる分野よりも、「楽」「興味がある」「ワクワクする」と感じる分野の方が、そもそも自分の才能に合っているといえるので、嫌なことから意識的に距離を置くことが大切です。
「あなた」が一番幸せを感じる瞬間はいつですか?
これを考えるうえで、「幸せ」の定義を考えてみましょう。
他人や世間が生み出した「幸せ」という名の理想像は、個人の「幸せ」とは限りません。社会の秩序と富を守ることが目的であって、誰かが突出して幸福を得ることには繋がらないのです。
他人にとって「幸せ」じゃなくても、「あなた」にとって「幸せ」に感じるもの。
それこそが、あなたが本来抱える価値観や感性に基づいた幸福です。
今、何のために時間と労力を使っているか?
これを探ることで、自分にとって譲れない生きる目的が見えてきます。
例えば、プレゼンや発表の準備を入念に行うのは「伝えること」を重視しているから。合間を縫ってでも本の世界に没頭するのは、「クリエイティブな思考」を重視しているから、など。
このように、時間と労力を費やしてでも達成したいものがある場合、自分の生きる目的と連動している可能性が高いのです。
人によって、何が大切なのか優先順位が変わってきます。
お金・仕事・愛情・友情、「あなた」にとっての優先順位は何ですか?
社会全体の富を求めた時、一人だけ突出して幸福を得られるわけではないと前述しました。人は時に、誰か一人が抜け駆けして幸せになることを恐れ、批判の的にしてしまいます。
特に、お金や愛情を強く求めることには、ネガティブな考えを唱えるられることも。ですが、本来持っている可能性の芽を摘み、生きる目的を手放す必要はありません。
一生懸命働いて得られたお金は、自分の人生を削って得られた対価です。何のためにお金を使いたいか?これを認識することで、自分にとって大切なものが見えてきます。
注意したいのが、賭け事や買い物などで過度に浪費してしまう場合。
依存的に何かにお金を使っている状態は、本来のその人の姿とはいえません。
生きる目的を見失い、何かに依存して大切なお金をつぎ込むことで、心のバランスを保とうともがいているのです。
「仕事が生きる目的」という人もいれば「プライベートが生きる目的」という人もいます。
人生の目的は人によって異なり、仕事とプライベートに大きく二分されるのです。
生きるうえで、人は大半の時間を仕事に費やします。
仕事を通して生きる目的を達成したいのなら、密度の濃い仕事を選ぶと充実する。プライベートを通して生きる目的を達成したいなら、プライベートが確保される仕事を選ぶと充実する。
このように、自分にとって何が生活の主軸になるのか考え、目的に合わせた選択が「生きている実感」に繋がります。
長距離走を想像してみましょう。「あそこがゴールだ」と分かっているからこそ、どの選手も全力で競技に打ち込むことができます。
もしゴールが決まっていないとしたら、選手たちは走り続けることができるか?答えはNOです。
何をモチベーションにどれだけ頑張ればいいか分かりません。
「人生のゴール」そのものがイコールで生きる目的にはならない。人生は複雑に折れ曲がって、ゴールの先にスタートがあったりします。でも、毎日を生きる目的を実感する原動力になり得るのです。
そもそもなぜ、生きる目的がほしいと思ったのか?
その理由を深堀することで、自分が本当に求めるものが見えてきます。
「生きる目的がほしい」という感情は、潜在意識からのメッセージです。これ以上潜在意識から目をそらさないで。自分の内側にも目を向けて。そんなサインともいえます。
生きる目的を得た未来には、何が見えるか?生きる目的の先に、どんな理想を抱いているか?生きる目的を求めて様々な所を彷徨い歩く前に、まずは自分の中に答えが隠れていないか問いかけてみましょう。
そもそも生きる目的って、本当に必要なのか?「生きる目的がない」状態を深堀すると、心の一部が欠けたまま生きています。
心の軸が無いまま生きている。自分で自分を肯定できずに生きている。「私という存在が揺らいでいる事実」が、「生きる目的がない」という辛い気持ちの根源にあるのです。
「生きる目的」を求めているのではなく、自分らしく生きられる人生を求めている。押し殺し続けた自分自身が「気付いて!」と大声を上げている。
本当に必要なのは「生きる目的」ではなく、「内側にいる自分自身と向き合うこと」といえます。
今までの私は、人生のゴールを「死ぬこと」だと思ってきた。
生まれて、社会にもまれて、死んでいく。それが人生だと思って、私自身の意思なんて反映されていなかった。
人生のゴールが「人生の目的」や「生きる目的」を呼び覚ますきっかけになる。
私にとってゴールは何なのか…。
ゆっくりと私のペースで探して行こうと思う。
好きなことを貫くのはわがまま。我慢することが美徳。社会のために生きる。
この考え方は、謙虚さを大切にする美しい文化を生み出した。でも、それを人生の目的にすると、同時に失われる何かがある。生きる目的を見失うほどに、自己犠牲的に生きる必要なんてないんだ。
人生を「好き」と「幸せ」で彩ってみよう。
ワクワクすることで満たしてみよう。
私自身が人生を好きになれるように。
※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。
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