2019.11.25
我慢すればいい。
思い返せば小学生のころから同じ性格だった。雑用とか、みんなが嫌がるようなちょっとした用事はやっていた。
その方が早いし、周りとの面倒な会話も避けられる。それに、「役に立っている」と思ったから。
働き出してからも、その性格は変わっていない。地味で面倒な仕事は全部やってしまう。
説明して、相手にやってもらうのは時間がかかるし、とにかく嫌がられる。だから、我慢してやってしまえばいい。
「仕事早いんだね」とか「助かった」と言ってもらえるし、喜ばれる。
でも、なんとなくこれではダメなのかなとも思う。結局、色々抱えすぎて苦しくなるのは私。
これって自己犠牲ってやつかな。
自己犠牲とは、利害関係を鑑みず自らの時間と体力を捧げることを言います。
他者のため、何かの目的のために、自分の生命や時間、労働力を捧げることを指すのです。
私はあまり役に立つ人間ではない。でも、労働力なら、惜しみなく差し出せる。自己犠牲だったら、痛いのは私だけ。
私の時間や、体力。何かの埋め合わせが出来るなら喜んで協力したい。
誰かが困っていたら居ても立っても居られない。誰かに求められると、自由な時間を削ってでも、貢献したくなる。
犠牲にして、役に立っている実感が持てる。なにしろ、みんなが面倒だと思うから、敵も作らなくて済む。
このような思考が働く人のことを、自己犠牲する人と言います。
人と折り合いをつけるよりも自己犠牲してしまう人がいます。行為そのものが「自己犠牲」だと気付いていない場合も多いでしょう。
自己犠牲は「誰かの為になればそれでいい」など、我慢することで、他の人の役に立とうとしてしまいます。空気を読む文化のコミュニティーでは、そういった傾向が強い人が多いのです。
では、自己犠牲の心理に陥ってしまうのでしょうか。自分を犠牲にする人の心理的特徴を13個ご紹介します。
自分を犠牲にする人は、争い事が嫌いです。相手に伝えた方が意見でも、争いごとが嫌いなため、言葉を飲み込んで処理してしまいます。
言い争いや、口喧嘩など、会話の中でイザコザガ生まれることがあります。自己犠牲を惜しまない人は、イザコザを起こす前に、自己解決しようと考えます。
自己犠牲で争いを避けることに慣れてしまうと、本来十分な話し合いが必要な場面でも、自己犠牲に走ってしまうことがあります。
自分を犠牲にする人は、自分の意見に自信がありません。人に同調し、考えそのものがなかったようにします。
自分の意見に自信を持って人に伝えるのは、時に難しいです。勇気が必要な場合もあります。自己犠牲は、自分の意見を過小評価し、人にとっては意味がないと、発言する前にネガティブになってしまいます。
自己犠牲をし、自分の意見を主張することから逃げるのに慣れると、自分の意見さえ持てなくなってしまいます。
自分を犠牲にする人は、人に嫌われたくないという心理が、人より働く傾向にあります。それにより、人が望む態度を重視しながら行動してしまうのです。
グループの中で人に嫌われないようにするためには、他の人が望む通りに行動するか、もしくは地雷を踏まないように避ける行動を取ることが多くあります。自己犠牲を惜しまない人は、嫌われないよう、意思に反した言動をしてしまうのです。
自分を犠牲にする人は、八方美人。個性に反し、誰からも好かれる丸い人柄になろうとしてしまいます。
どのようなグループからも好かれるためには、突拍子もない考え方を見せないように注意して行動してしまうのです。自己犠牲を惜しまない人は、個性を殺してしまうこともあります。
自分を犠牲にする人の多くは、気が弱い。自分を主張することが苦手であったり、自分の発言を恐れてしまうことがあります。
気が強い人のように、自分の発言を貫き通すことを恐れてしまうことがあるのです。
自己犠牲を惜しまない人は、衝突は極力避け、反する意見を持た人が現れると、意見がなかったかのように見せてしまうことも…
自分を犠牲にする人は、自分の想いを言葉にするのが苦手です。人には得手不得手があります。考えはしっかりしているけど、人に伝わる言葉として表現できない人がいます。
想いを言葉にする際、表現の仕方は何通りもあります。伝え方によっては、人を傷つけてしまうこともあります。自己犠牲してしまう人は、自分の想いを言葉にすることで、周りの人を傷つけてしまわないか気にしてしまうのです。
自己犠牲とは、言葉に対する苦手意識のあまり、言葉で表現するのを諦めてしまいます。
自分を犠牲にする人は、責任感が強い人です。何かの尻ぬぐいをしなければならない時に、真っ先に自分の時間と体力を使って解決しようとします。
仕事など、事前の計画があり実行へ移していく場合や、期日までにある一定の作業を終えなければならない時、どうしても想定外が発生します。
自己犠牲を惜しまない人は、人の手を借りるのではなく、自分が対処すればいいというマインドになります。
与えられた業務に対して全力を尽くしたいという気持ちが強く、人を巻き込む手間を省き、自己犠牲に逃げています。
自分を犠牲にする人は、周囲に頼れる人がいない場合があります。
人の手を借りたいのに、気軽に相談できる環境になく、否応なしに最後までやりきらなければなりません。
仕事など、これまでに前例のない新しいタイプのプロジェクトや、友人や両親と遠く離れている場合など、辺りを見渡しても知恵や人手を借りられない時があります。
人を頼る環境を構築するのも、人間としてのスキルです。
少しずつ、周りに頼ることを覚えていくことで、自分の生きやすさにも繋がります。
自分を犠牲にする人は、我慢している自分が好きなケースがあります。
自己成長の為や、目的を達成する為など、我慢しながらも努力する人がいます。自己犠牲を惜しまない人は、キツイ状態の方が安心感を持って生活できるというパターンがあります。
ですが、このような生活を続けてしまうと、自分の心と体が壊れてしまうこともあるので、自分の容量にあった分だけの努力に抑えることも大切です。
自分を犠牲にする人の中には、無能だと思われたくないといった場合があります。たくさんの業務を抱えて、「全てやり切れる」と証明すれば、評価を受けられると考えてしまうことも…
確かに多くの業務を抱え、キャパシティーをひろげていけば力量は上がるでしょう。しかし、注意したいのは自己犠牲のあまり、出来る量以上のものを抱え込み、自分自身が辛くなってしまう場合です。
周囲からの評価を得て「有能」であると証明するのは意味があります。しかし、正しく評価してもらえない場で、続けている場合は、自己犠牲に繋がってしまいます。
自分を犠牲にする人は、尽くした分、幸せが返ってくると信じている場合があります。男女間や家族や、サークルなどのグループなど、好きだと感じるコミュニティーに対し、過剰に尽くしてしまう。
確かに愛情は、与えた分だけ返ってくるとは限りません。欲しがるだけでは、幸せになれないことの方が多いのです。
しかし、自己犠牲が過ぎると、相手が求めていないほどの尽くし方は重荷だととらえられ、誰も幸せになれない状態になってしまいます。
幸せになるためには、自己犠牲するのではなく、自分のことも相手のことも大切にできるようになりましょう。
自分を犠牲にする人は、人の喜ぶ顔を見るのが好きという場合があります。人の笑顔は、相手が幸せであるだけでなく、自分も幸せな気持ちになれます。
確かに人の喜びのために何かをするというのは素晴らしいことです。一方で、自己犠牲を惜しまない人は、人の幸せだけを優先し、自分が幸せでなくなってしまっている場合があります。
自己犠牲して相手を幸せにしようとしすぎるのではなく、一緒に幸せになれる方法を探しましょう。
自分を犠牲にする人は、弱みを見られたくない場合があります。自分の弱みを見せることで、周りに弱みを握られたくないと思っている場合も…
本当に強い人間は、弱みを見せないために自己犠牲するのではなく、自分の弱さも人に見せられるような人。
自分を犠牲にする前に、まずは自分の弱さを見せられるようになりましょう。
自己犠牲は、自分で自分の首を絞めてしまうことがあります。それによって、周りの人も心配してしまう。
どうすれば自己犠牲をやめられるのでしょうか?ここでは自己犠牲をやめる9つの方法をご紹介します。
すぐにアクション出来なくても大丈夫。まずは自己犠牲をやめらる方法を知っていきましょう。
些細な頼まれごとは、断ること。自分の時間や労力を犠牲にする必要はありません。
自己犠牲には、人の役に立ちたい想いや、Yesと言ってしまう性格が付き物です。自己犠牲しそうになったら、いつもと真逆の行動をとりしょう。
「これは自己犠牲だ」と感じた際、断るのに使えそうな理由を準備しておくとスムーズです。もし断り切れなくても、また次に機会が巡ってきたときに、勇気を出してトライしてみましょう。
自己犠牲を払う必要はありません。アクションを起こしましょう。
自己犠牲以外にも、人から嫌われないようにする方法があります。「あ、嫌われるかも」そう思った時は、会話の仕方を変えてみましょう。
いつまでも考えや行動を飲み込んで自己犠牲してしまうことで、自分が改善したい原因に向き合えていないこともあります。
嫌われるのも、自分の本音を知られるのも、怖いかもしれない。
でも、本当の関係性を構築するには自己犠牲から抜け出す必要があります。
嫌われる本当の理由を探し出して、自己犠牲から抜け出しましょう。
よかれと思ってやっている自己犠牲でも、時にお節介になってしまっている場合があります。
例えば後輩の仕事をカバーする理由で何も言わずササっと終わらせた場合、後輩は同じミスを繰り返してしまいます。時間がかかっても、しっかり理解を優先した方がいいこともあるのです。
あなたのが良かれと思ってした自己犠牲によって、周りが成長できないことも…
本来の目的を意識し、だれが実行すべきか、一歩下がって考えてみましょう。普段の仕事で接する人や友人など、自己犠牲を避けて、気持ちの良い関係性を構築できることが理想です。
自分の心と向き合えていますか?
自己犠牲は、自分を大切にしていないということ。自己犠牲は、いつも人のことばかり優先してしまい、「今自分が何をしたい」とか、「何を感じているか」、素直になれていないこともあるのです。
自己犠牲をやめると、本来あなたが持っている素敵な部分に気付けるようになります。
相手の発言を「嫌だな」と感じたら、なぜそう感じたのか、想い巡らせてみましょう。苦しいことですが、自分の本当の気持ちに気付くことができます。
まずは、自分で全てやってしまうのではなく、周りの人に頼ることを覚えましょう。
これまでは、自己犠牲のせいで、人にお願いできなかったはず。お願いするのが上手な人は、自己犠牲という概念を持っていません。
そんな時は、「適材適所」と言う言葉に当てはめてみます。時間があって、対応するのが上手い人がいれば、思い切ってお願いしてみましょう。
相手も、お願いしてくれるのを待っていたという場合もあります。
自分に自信を持ちましょう。人はそれぞれ個性があって、その人の思考は尊重されるべき。
自信を持つのに根拠はいらないのです。好きだからとか、大切にしたいからとか、理由なしで「当たり前」だと思える感覚って大切。
もし発言の前に自信を失ってしまったら、一度は飲み込んでもいい。少しずつ話せるように努力してみましょう。
次に機会が巡ってきたら、個を大切にし、自信のある態度で意見してみることが自分の成長に繋がります。
限られた生活環境や、限られた人との付き合いは閉塞感が生まれ、気になるポイントもパターン化してきます。
自己犠牲をしていることに気付けないこともあります。今の生活や特定の概念に囚われて、抜け出せなくなった時は、思い切って真逆の方向に思考を向けます。気にしている事柄以外に、世の中は楽しさで溢れています。
自然の営みや、歴史、国内外の行きたい場所など、視野を広げ選択肢も広がり、自己犠牲を断ち切るきっかけになります。
自分がどれくらい頑張っているか、数字で見ることは難しい。だからこそ、自己犠牲していることに気づけないことも…
あれも、これもと、自己犠牲は欲張りなもの。時間で区切って、「ランチの時間を30分伸ばして食べたかったお店へ行ってみたり」、「家に帰って、好きな映画を見る為にどうやって時間を確保すればいいか」思案したり…
趣味の世界や、心が喜ぶようなアクティビティを生活にちりばめれば、自然と自己犠牲が少なくなっていきます。好きな世界に没頭できる環境を作り、リラックスする習慣で自己犠牲とはおさらばしましょう。
先週、心からハッピーになれましたか?
美味しいものを食べたり、友達とお腹の底から笑ったり、そういったシーン、思い当たりますか?
自己犠牲はあなたの心をすり減らします。でも、心はたっぷりの栄養が必要。しかも、絶えず栄養を与え続けていくものです。そして栄養を与えられるかどうかは、あなた次第。
笑顔の周りには、さらなる笑顔が集まってきます。ハッピーな行動で自己犠牲を撃退しましょう。
何かひとつでも笑顔が生まれる習慣を作って、幸せを呼び込みましょう。
自己犠牲は必要か、否か。永遠のテーマ。自己犠牲が必要な場面は必ず来ます。
自己犠牲は自分をすり減らしてしまうことがあります。いい行いをしていると思っていても、「犠牲」という言葉が就いているからには、なにかマイナス様子があるからです。
そういったマイナスばかりを取り込まないように、自分の心が喜ぶような「自己犠牲」があれば、喜んで自己犠牲するスタイルをオススメします。
あなたが一番大切にしなければならないのは、他でもない自分自身。
なぜなら、本当に守りたい相手が出来た時、健康でないと、大切な人が守れないから。
人生は有限です。時間と体力が限られています。
人によっては、たくさんのタスクと労力を詰め込んでも、「まだやれる」人もいます。しかし、その力をどの方向に向けて使うかは、自分で選びます。
本当に自分の為になるか?本当に相手の為になるか?
アクションを起こす前に、一度試してみましょう。せっかく与えられた時間と体力です。自分が幸せになる為に最大限使って、有意義な人生を送りましょう。
※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。
人に話せない悩みも、今まで居場所がないと悩んでいたことも全て、ここでなら話せる。自分が一歩を踏み出せば、世界が変わる。今辛い自分は、明日には笑えるかな?そんなあなたへ。待ってるね。
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