2019.11.15
何かが悲しいわけではない。
特別辛いことや苦しいことがあったわけでもない。
でも、どうしてだろう。
涙が止まらない。
ふとした瞬間に勝手に涙がでる。
急に涙が出ると、心はモヤがかかったかのように不安になる。
落ち着かない自分の感情にイライラして、どうしたらいいのかも分からない。
私の涙の原因って、一体何ですか?
涙が止まらないのは、おかしいことですか?
涙が止まらない、勝手に涙が出る、などの状況に陥った時、「私は情緒不安定だ」と感じることがあります。
この記事を読んでいる人の中にも、自分の情緒不安定な心に、涙が止まらないことがきっかけで気づいた経験がある人もいるでしょう。
人間が泣くのは、決しておかしなことではありません。
私たちが情緒不安定に陥るのも、おかしなことではありません。
私たちには、心があって、感情がある。
だから、時には辛かったり、苦しかったり、さみしかったり、悲しかったり。そんな気持ちに悩む瞬間があるのです。
そうは言っても、情緒不安定な状態が続くのはとても辛いことです。
この記事では、情緒不安定な状態で悩んでいる人に向けて、心が乱れる原因や、心の安定を取り戻すための対処法をご紹介します。
辛くなってもいい。苦しくてもいい。
でも、その苦しみを、一人で抱え込まないで。
この記事を通して、あなたが抱えている心の内に迫っていきましょう。
実際に情緒不安定になっていることに自分で気づくのは、どのような瞬間でしょうか。
ここでは、情緒不安定だと自覚するきっかけとなる4つの症状をご紹介します。
最近のあなたに当てはまる症状はありますか?自分に置き換えて読んでみてください。
情緒不安定だと感じるようになる自覚症状の1つ目は、急に涙が止まらなくなることです。
何らかの理由があって涙が止まらない経験がある人はたくさんいるでしょう。
しかし、特に理由もなく、急に涙が止まらないのは、自分でも気づいていないストレスが潜んでいる可能性もあります。
意味もなく止まらない涙が、情緒不安定を自覚するきっかけになることも多いのです。
情緒不安定だと感じるようになる自覚症状の2つ目は、イライラして怒りっぽくなることです。
もともとイライラすることが少ない性格だった人でも、情緒不安定に陥った時にはイライラが増えるもの。
「どうして私、こんなに怒りっぽくなったんだろう…。」と落ち着かない精神状態に自分で気づき、さらにイライラが募ることもあります。
情緒不安定な時には、些細なことであっても過敏に感じたり、ちょっとしたことがトラブルの原因になることもあるのです。
情緒不安定だと感じるようになる自覚症状の3つ目は、自分の気分に波があると感じることです。
いつでも情緒が安定していて、まったく波がない人は存在しません。気分の波がある程度生じるのは、当たり前のことです。
しかし、情緒不安定になっている時には、いつもの自分と比較すると気分の波が大きくなっていることがあります。
「普段はこれくらいじゃ動揺しないのに」
「いつもの自分より、落ち着きがない」
このように、冷静でいられる時の自分と比較することによって、自分が情緒不安定であることを自覚できます。
情緒不安定だと感じるようになる自覚症状の4つ目は、「何だか心が落ち着かない」と感じることです。
心が落ち着かないことには、様々な原因が考えられます。
しかし、その原因が明確でないにもかかわらず、ずっと心がザワザワするような感覚に陥ったことはありませんか?
情緒不安定に陥っている時には、特に大きな原因があるわけではないのに、ずっと心が落ち着かない状態が続くこともあるのです。
涙が止まらない状況になってはじめて、自分が情緒不安定であることに気づかされる。
でも、どうして涙が止まらないのだろう?
自分のことなのに、自分ですら原因が分からない…。
自分が情緒不安定であることを自覚しても、その原因が分からないと、苦しい気持ちが取り除かれることはありません。
「どうしてこんなに苦しいんだろう」と悩む気持ちが頭から離れず、余計に涙が止まらない状況になったり、情緒不安定が強くなることもあります。
涙が止まらない時、まず最初に自覚すべきことは、「今の自分は疲れているんだ」ということです。
最初から涙の理由が分からなくても大丈夫。
とにかく、疲れているんだと認めてあげましょう。
疲れていること、苦しいこと、辛いこと。
一見ネガティブに思える感情ですが、ネガティブになっていることを自覚するのはとても重要です。
今の自分を知り、そのあとで「これからどうするか」を考えて行けば大丈夫。
疲れている時は、少しスピードを落として。
ゆっくりと歩くことを意識しましょう。
情緒不安定に陥っている時、あなたの心の安定を乱している原因は一体どこにあるのでしょうか?
ここでは、私たちが情緒不安定になる6つの原因をご紹介します。
情緒不安定になる原因の1つ目は、生活習慣が乱れていることです。
生活の中でも、特に食事・睡眠・運動は大切な3つの要素として知られていますよね。
例えば、毎日外食や飲酒が続いたり、睡眠不足が続いていたり。
座り仕事で、仕事の日はずっと座っているのに、運動はほとんどできていなかったり。
改善できる生活習慣って、実はたくさんあるものです。
この生活習慣に乱れが生じると、心も落ち着かずに情緒不安定となることが多くあります。
情緒不安定になる原因の2つ目は、ストレスが溜まっていることです。
私たちの生活には、日々たくさんのストレスが潜んでいます。
仕事が思うように上手く進まない。
家事や育児で疲れてしまって、ストレスを感じる。
人間関係で辛いことばかり続いている。
社会に出て、他人と関わりあう中では、ストレスが発生しないことの方が少ないものです。
この「ストレス」が、自分のキャパシティーを超えて大きくなってしまった時、私たちは情緒不安定な状態に陥りやすくなります。
情緒不安定になる原因の3つ目は、精神疾患を抱えていることです。
「これまでだったら全然平気だったのに」と感じるようなことが、とても大きなストレスに感じられる。
「思うように体が動いてくれない。」
「何も考えられない。ただ、疲れ切ってしまった。」
このように、情緒不安定な自分の原因も分からず、物事に対して考えることが難しくなっている時には、何らかの精神疾患が潜んでいる可能性もあります。
とは言え、情緒不安定な状態になったらそれが全て精神疾患だというわけではありません。
情緒不安定が続き、自分でも原因が分からない時には、専門機関での診察を受けることも一つの手段です。
情緒不安定になる原因の4つ目は、女性の生理や妊娠・出産などによって起こるホルモンバランスの変化です。
女性の体には、生理周期の時期によって、情緒不安定になることがあります。
毎月のことですから、「どうしてこんなに情緒不安定になりやすいのだろう…」と悲しくなることもあるでしょう。
また、妊娠や出産によって、心のバランスは大きく崩れることも。
女性の体だからこそ、情緒不安定になる原因もあるのです。
情緒不安定になる原因の5つ目は、カフェインやアルコールを多く摂取していることです。
カフェインは多く摂取することで、不安な気持ちを大きくさせることがあるとも言われています。また、夜に眠れなくなってしまう原因となり、生活習慣の乱れを招く可能性もあるのです。
アルコールに関しては、気持ちを安定させるためにお酒に頼ってしまう人もいるでしょう。
しかし、アルコールが何かを根本的に解決してくれるわけではないため、結局情緒不安定が解消されることはありません。
むしろ、その後に反動としてより大きな情緒不安定の原因となってしまう可能性すらあります。
情緒不安定になる原因の6つ目は、繊細な性格やネガティブ思考の持ち主であることです。
繊細な性格を持つ人は、他人の小さな変化にもすぐに気づくため、相手の気持ちを慮って疲れてしまうことが多くあります。
また、ネガティブ思考になりやすい人は、つい自分の周りで起こることをネガティブに考えてしまって、心が落ち着かない瞬間も多いものです。
情緒不安定な状態になってしまった時、つい自分を責めてしまう人は多いものです。
「自分の心が弱いから、こんなに気持ちが落ち着かないんだ。」
「みんなは普通にやっているんだから、私も普通に…。」
「私が悪いから、いつまで経っても情緒不安定な自分のまま。」
このように、情緒不安定な心を自分のせいにしていませんか?
情緒不安定な心は、あなたが原因ではありません。
例えば、熱を出して体が疲れていたら、ゆっくり休もうと思いますよね。
それと同じです。
心が少し疲れていて、情緒が安定しないのなら、ゆっくり休んであげればいいのです。
自分を責めることなく、不安定な自分を認めてあげましょう。
その上で、少しずつ安定する方法を考えてあげれば大丈夫です。
それでは、実際に心の安定を取り戻したいと思った時、私たちはどのような方法を実践できるのでしょうか。
ここでは、情緒不安定な時に、心の安定を取り戻すための方法を7つご紹介します。
1つ目にご紹介する心の安定を取り戻すための方法は、ゆっくりと腹式呼吸をすることです。
情緒不安定になっている時、呼吸の乱れや息が浅い感覚になる場合があります。
そんな時には、ただゆっくりと呼吸をしてみましょう。
最初のうちは腹式でも胸式でも大丈夫。
少し落ち着いて意識を向けられるようになったら、腹式呼吸でより深い呼吸を実践しましょう。
それだけで心は少しずつ落ち着きます。
2つ目にご紹介する心の安定を取り戻すための方法は、自分の状況を客観視することです。
情緒不安定な状態になっている時は、ついつい「辛い自分」の中に閉じ込められてしまうこともあります。
そんな時には、自分の状況を客観視する癖をつけましょう。
例えば、「辛い」と感じている自分を、他人に置き換えて考えてみる。
例えば、「苦しい」と感じている自分を、テレビの中の人として考えてみる。
自分を「自分ではない存在」として見ることが、冷静な落ち着きを取り戻すきっかけになってくれます。
3つ目にご紹介する心の安定を取り戻すための方法は、自分の情緒不安定の原因を知ることです。
この記事では、情緒不安定になる原因を6つご紹介しましたが、全ての人の原因がその6つだけとは限りません。
あなたの情緒不安定は、別の部分に原因がある可能性もあります。
情緒不安定になった時は、後から振り返って原因を探りましょう。
自分の原因を知ることが、対処法を見つけるヒントになります。
4つ目にご紹介する心の安定を取り戻すための方法は、食生活を見直すことです。
食生活の乱れは、体にも心にも悪い影響を及ぼす可能性があります。
毎日の食事回数が少なすぎたり、多すぎたりはしていませんか?
外食が続いて、脂っこいものばかりを食べてはいませんか?
付き合いでお酒の飲むことが多くはありませんか?
気づかぬうちに毎日の食事が情緒不安定の原因を作っている可能性もあります。
これを機に、自分の食事生活を見直してみましょう。
5つ目にご紹介する心の安定を取り戻すための方法は、信頼できる人に相談することです。
情緒が落ち着かない時、全てを自分一人の力で解決しようとすると、心の負担が余計に大きくなってしまうこともあります。
そんな時には、一人で抱え込まずに、信頼できる周囲の人を頼ってみましょう。
「こんなことで頼るわけには行かない」と思っていても、結局解決できなかったら、後になってより大きな心配をかけてしまうかもしれません。
なるべく早い段階で相談することで、少しでも早い解決ができます。
6つ目にご紹介する心の安定を取り戻すための方法は、専門機関の力を借りることです。
自分ひとりで心の落ち着きを取り戻せない、でも他に相談できる人もいない。
そんな時には、病院などの専門機関に頼ることも良い方法の一つです。
自分と関係がない人だからこそ、相談しやすいことだってあります。
何よりも、自分一人で抱え込まないことを大切にしてください。
7つ目にご紹介する心の安定を取り戻すための方法は、睡眠時間を確保することです。
睡眠不足に陥っている時、私たちは情緒不安定に陥りやすいものです。
悩んだり、苦しんだり、たくさん泣いたりしても大丈夫。
でも、ちゃんと寝ることだけは忘れないでください。
なかなか寝付けない人は、毎日の睡眠リズムを安定させることから始めましょう。
情緒不安定になるのは、決して悪いことではありません。
「情緒不安定な自分」を責める必要もありません。
だって、落ち着いていないとダメなんて決まりはないのだから。
私たちは、別に情緒不安定でもいいのです。
落ち着けない時間があってもいいのです。
それも、私の一部なんだから。
でも、ずっと情緒不安定な状態が続けば、誰しもさすがに疲れてしまいますよね。
大切なのは、情緒不安定をなくすことではない。
情緒不安定な自分も認めながら、そんな自分をコントロールすることです。
情緒不安定な自分だって、私の一部。
心が落ち着かない時だって、私は私。
そんな私も、悪くはない。
でも、情緒不安定な自分をコントロールすることができたら、毎日はもっと過ごしやすくなる。
自分の気持ちを知って、自分の気持ちを大切に。
その上で、自分の感情をコントロールする。
今よりもっと、生きやすい毎日に向かっていこう。
※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。
人に話せない悩みも、今まで居場所がないと悩んでいたことも全て、ここでなら話せる。自分が一歩を踏み出せば、世界が変わる。今辛い自分は、明日には笑えるかな?そんなあなたへ。待ってるね。
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