2019.10.17
生きる理由がない。生きる意味もない。生きる目的もない。
あるのは苦しい毎日と辛い現実だけ。
生きる意味が分からずに生きている人は、実はたくさんいるだろう。
時に「人生とは…」と、人間として生まれて意味さえ考えはじめてしまうこともあるだろう。
私にも、生きる意味は分からない。
生きる意味が分からないから、答えを探しながら生きてきた。
心理学の本を読んでみたり、哲学をかじってみたり。
あの有名な偉人たちがどうやって生きてきたのか調べてみたり。
なんだかんだと宗教の話にたどり着いたり。
どうすれば生きる意味を見出せるのか、探しながら生きてきた。
でも、どこにも答えはなかった。
現時点ではそれらしい答えにたどり着くことはできていない。
ただ、今の私にも分かっていることがある。
生きる意味はない。
そして、私たちに生きる意味は必要ない。
凄い人とか、有名な人とか、偉人とか。
そういう人の声を聴くことで、学びを得たなあと感じることもある。
でも、どんなに偉い人の声を聴いても「なんか違う」としか思えない。
まして、「この人は自分とは違うから」なんて劣等感を抱くことさえある。そうやって自分の人生を悲観することばかりだ。
この記事を書くのは、ただの一般人。ただのその辺に居る女性。
ただの「私」が考える「生きる意味」に、少し耳を傾けてみて欲しい。
生きる意味が分からなかった私は、なぜ生きる意味が欲しかったのか。
私は生きる意味を探すことで、何を求めてきたのか。
それは、幸せになることだった。
私が望んでいたのは、幸せに生きていくための意味づけだった。
たとえば。
有名になれたら幸せになれるのだろうか?
誰もが綺麗だという美貌を手にいれたら幸せになれるのではないか?
やりたいことが一つに定まって、その分野で成功すれば幸せになれるのでは?
お金をたくさん稼いで億万長者になったら幸せなのだろうか?
素敵な人と結婚できたら幸せになれるのではないか?
なんて考える。
でも、少し想像してみて、「全部違う」と気づく。
たとえ有名になっても、毎日毎日知らない誰かから中傷されつづけたら、きっと幸せではない。
とても美しくてなんの悩みがなさそうな女性がある日自ら命を絶つこともある。きっと彼女は不幸の中に居た。
どんな成功をおさめても、他のことをやる時間がなかったら、きっと私は不満ばかり感じてしまうだろう。
お金があっても、お金しかなかったら大きな虚無感に襲われるだろう。
結婚した時は幸せでも、その幸せが永遠と続くとは限らない。結婚が幸せを保障してくれるわけではない。
どれも私にとっての「生きる意味」にはなり得ないように思えてならない。
なぜ私は、ここまで生きる意味を追い求めるのか?
それは、「幸せが欲しいから」だ。
生きる意味を知りたい人は、幸せどころかうまく行かない日々に嫌気すら感じているだろう。
そう思っている人もいるかもしれない。
かつての私は、「死にたいなんて思うのは弱い人間だ」と思っている側の人間だった。
そんな私も、のちに「死にたい」を自覚するようになり、自らの過去の言葉に苦しむようになった。
と同時に、他人の心に興味をもち、疑問を抱くようにもなった。
「死にたいのは、私だけなのだろうか。」
自分の「死にたい」がどうにも悪いものだと思えなかった私は、次第に「死にたい」を隠さないようになった。
そして同じように「死にたい」人の存在を知ることとなる。
死にたい人は、たくさんいた。
身近な友人にも。
SNSで知り合った人の中にも。
あの有名人も。
きっと病院に居たあの人も、死にたい側の人だろう。
死にたいなんて、悲しい。
死にたいなんて、言って欲しくない。
死にたいなんて、ダメだよ。
私も他人に対してはそう思うこともある。
身近な存在が「死にたい」と言うのは悲しいことだとも思う。
でも、今、少なくともこの日本で、「死にたい」と思っている人は少なくない。
それは紛れもない現実として存在している。
死にたいと感じている私たちは、「死にたい」はダメ!と言われるだけでは正直分からないのだ。
「どうして死んではいけないの?」
「死んではいけない理由を教えて。」
そう問うても、どこかの誰かが答えを教えてくれるわけではない。
だったらせめて、死にたいを認めてもいいんじゃないだろうか。
自分の中の「死にたい」を押し殺そうとするから、苦しみはもっと大きくなる。
死にたい私たちが求めているのは、「死にたい」を殺す方法でも、ましてや自分を殺す方法でもない。
幸せに生きていられる方法だ。
死にたい私たちは、不幸だから死にたい。
死にたい私たちは、生きたくないから死にたい。
死にたい私たちは、消える方法が分からないから死にたい。
「死にたい」とせめてもの助けを求めた。
それを否定されたら、もうそれこそ生きる意味はない。生きる術も失う。
私たちはただ幸せになりたいだけ。
私たちは、生きる意味を探す必要はない。
探す必要があるのは、幸せに生きる方法だ。
少なくとも私は、そうやって生きてきた。
死にたいと言えるからこそ、生きてこれた。
だって、骨が折れたら「痛い!」と叫ぶでしょう。
高熱を出せば「辛い」と言うでしょう。
それと同じだ。
死にたくなったら、「死にたい!」と言えばいい。
死にたいからこそ、幸せになる方法を探そう。
今の私は死にたいんだ。
死にたいと思うほどに、疲れて、辛くて、苦しいんだ。
じゃあ、私に必要なのは、幸せになることだ。
だから、幸せになる方法を探そう。
もう生きる意味を探す必要はない。
だって、生きる意味なんてあるかどうかも分からない、分かったところで幸せになれるかどうかも分からないものを探すより、「幸せになる方法」を探した方が、確実に幸せになれるでしょう?
幸福とは、私たちを生かすもの。
生きる意味を考えるより、幸福について考えよう。
幸せになる方法を、一緒に考えてみよう。
今のあなたが、生きる意味が分からなくて辛いのならば。
生きる意味を考えることから離れてみてください。
考えることをやめられないから困っているんだ。
きっとそう言う人も居るでしょう。
生きる意味を考えない代わりに、ただひたすら幸せになる方法を考えてみてください。
幸せを見つけた時には、きっとそれが生きる意味になるでしょう。
「それでも今、答えが欲しい。」
どうしても、生きる意味が今すぐに欲しいのなら。
私が探した答えをここに置いておきます。
私たちが生きる意味は、「幸せになりたいから」。
私たちが生きる意味は、「死にたくないから」。
たったこれだけでいい。
これしか持っていなくていい。
別に大義名分なんてなくていい。
夢がなくても、ちっぽけでみじめに思える自分でも、なんでもいい。
これだけ持って、幸せを探しに行こう。
おかしな話だと笑われるかもしれないけれど、私は「死にたい」と思うようになってから初めて、自分が生きていることを自覚したように感じる。
以前の私は、嫌なこと、辛いこと、苦しいことがあっても、「死にたい」と感じることはなかった。
少し昔に突然現れた「死にたい」の波が襲ってきて、自分の感情に動揺することになった。
心の底から死にたいと願って、この世から消えてなくなりたいと泣き叫んでいる自分の姿は、「異様」で「ダメな人間」で「生きてる価値がない」ように思えて、なおさら苦しくなった。
そしてその時、死にたいと願った私が知ったのは、「私は生きてる」という事実だった。
多分、かつての私は死にたくもなかったけれど、別に生きてることにも疑問がなかったのだろう。
生きてることが当たり前だったから、生きてることは特別すごくもなんともないと。
死にたくなって、気づいた。
死んだ人間は死にたいとは思わない。思えない。だって生きていないから。
私はあれから自分の命と、生きることと、向き合うようになったのだろう。
それは私にとって、大きな幸せになった。
今の私にとって、生きることを考えるのはとても幸せな時間だ。
生きているから考えられる。
有限があるから楽しめる。
もう、いつ死んでもいいと思うことはなくなった。
自分の人生の解を自分で導くまで、私は死なない。
死にたくもない。
私たち人間は、地球上のほんの小さな存在にすぎない。
大きな大きな地球から見たら、私たち一人ひとりが生きる意味なんてないのかもしれない。
残酷に感じるけれど、それが答えなのかもしれない。
でも、ほんの小さな私は、私にとってはめちゃくちゃ大きな存在だ。
だって、私には私しか居ない。
私は私を失ったら、地球を見ることもなくなる。
生きる意味を探すことも、自分だけの答えを見つけることもできなくなる。
誰かから見れば、ちっぽけな人生だろうし、どこかに残るわけでもなくいつか忘れられる人生かもしれない。
誰かから見れば、すごく幸せそうに見える部分もあるのかもしれない。
誰かから見れば、面白みがなさそうな人生に見えるのかもしれない。
そんな「誰か」を、私は知らない。
でも、私は私を知っている。
私が今、生きてここに存在していることを知っている。
私も、あなたも、ここに居る。
大きなものが欲しくなることもあるけれど、そんなものはきっと必要ない。
私には、私が居ればそれでいい。
本当は、人間誰もがそう言っていいはずなんだ。
生きる意味はもう要らない。
幸せを見つけられる自分だけで、十分。
※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。
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