2019.05.26
街を歩いていると。
クラスの中にいると。
会社の中にいると。
誰かからの視線を、いつも感じる。
本当に見られているのかは、分からない。
でも、見られている気がするんだ。
いつも誰かから、評価の対象にされている気がしてしまうんだ。
見られている気がしてしまうと、もう頭の中はそれでいっぱいになる。
私、変な風に思われていないかな。
私、どこかおかしいところないかな。
私の存在、嫌がられていないかな。
私の存在、笑われていないかな。
次第に不安は大きなものへとなっていく。
そして私は、ただ漠然と、こう思うのです。
人が2人以上居れば、「合う・合わない」は絶対に発生するもの。
だからきっと、私に合わない人だけじゃなくて、合う人も居るはず。
だからきっと、この世の全ての人間から嫌われているわけではないはず。
そう分かっているんだけど。
他人から浴びせられる視線が怖くて、誰も信じられる気がしなくなって、「きっとみんな私のことが嫌いなんだろうな」って、そんな風に思ってしまう。
そんなはずないのに。
でも、私は他人からの目線が、怖いのです。
他人からの目線に怯えていることに気付いてから、早数年。
「そんなに怖がることはないんだよ」って、自分にずっと言い聞かせている。
なんだかんだと、普段はそう思うこともできるようになってきた。
それでも、ふとした瞬間に、あの恐怖はやって来る。
他人の目線は、いつまで経っても怖いまま。
全人類が敵かのような、そんな気がしてしまうのです。
別に、誰かになにかをされたわけでもない。
ある特定な人が苦手なわけでも、嫌いなわけでもない。
私は今も、他人が怖い。
他人から見られると、ドキドキしてしまう。
自分の評価を気にして、不安になってしまう。
それでも私は、他人との関係を築くことを、諦めない。
だって、私は一人では生きていけないから。
「あなた」がいるから、私も生きている。
「あなた」のおかげで、今の私が作られてきた。
この世には、「私」だけじゃない。
たくさんの「あなた」がいる。
私は、「あなた」の存在をもって、作られているんだ。
嫌われているのかもしれない。
本当はそんなに私のこと気にしていないかもしれない。
もしかしたら恨まれているかもしれない。
実は好かれているのかもしれない。
人と出会ったり、話をしたりするたびに、様々な憶測が私の中を行き交う。
でも全部、私の憶測でしかない。
本当のところは、何も分からない。
だって、他人だから。
「嫌われているなんて、思わなければいい」
そんな器用なことは、私には出来ない。
それでも、私は「あなた」と一緒に生きたいから。
時に、嫌われながら。
時に、「あなた」の顔色を伺いながら。
生きることを、諦めない。
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久保佳奈子
他人からの視線が、怖くて。不安で。それでも私、生きている。