2019.05.15
そう言ったのは、あなた。
泣いてすがりついたのは、私。
すがりついて放たれたのが、この言葉。
そうね。
どうせ私は、あなたから離れられない存在です。
いつもくっついているだけの、まるで金魚のフンです。
私は、あなたを見ていることしかできない。
私は、あなたに何か有益なものをもたらすこともできない。
私は、たとえ目が死んでもあなたの後を追い回すことしかできない。
私、本当に金魚のフンだったのかな。
分かんない。
でも、あなたに言われたことを思い出せば、きっと私はそれ同等の価値しかなかった。
そうね。
どうせ私は、あなたにとってのマイナス要素。
それだけ言うのならば、私を捨ててよ。
まるで生ゴミかのように。
いとも簡単に、捨てなさいよ。
どうして中途半端に、手元においておくの?
だから私は、また期待をするんじゃない。
淡いピンクの色をした、私の期待を返してよ。
そんな事実から必死に目をそむけて、だっさい格好でしがみついた私の姿。
きっと滑稽だったでしょう?
そんな滑稽な女を、手元に置いたのは、あなたよ。
滑稽な女と、滑稽な男。
あなたは言った。
そんな永遠、ありえるわけがないじゃない。
どうして私は離れないと思ったの?
滑稽だから?
金魚のフンだから?
私のせいだから?
私が離れないと思った理由なんて、とても怖くて聞いたこともないけれど。
もう今の私は、こう言える。
あの時私は、生ゴミになったってよかった。
そのくらいの気持ちと、思いで、ぶつかったつもりだった。
捨てられるつもりだった。
でも、あなたの反応は予想外のもので、私をまだ手元に置いておこうとしていたみたい。
なにそれ。アホくさ。
私は、もう生ゴミになると決めたのに。
私に、変に優しくなんてするからさ。
私は、生ゴミになり損ねた。
もういいよ、大丈夫。
生ゴミにすら、なれなくて、ごめんなさい。
仕方ないので、私はまだまだ人間として生きていきます。
あなたの側から、離れてみて、私は立派に人間やっていく。
いつかの私は、この記憶をまるで生ゴミかのように捨てているわ。
人に話せない悩みも、今まで居場所がないと悩んでいたことも全て、ここでなら話せる。自分が一歩を踏み出せば、世界が変わる。今辛い自分は、明日には笑えるかな?そんなあなたへ。待ってるね。
次に読みたい記事は?
人気の記事
久保佳奈子
変に優しくなんて、しないで。