2019.04.22
小さい頃、ブランコが大好きだった。
遠くまで飛べるような気がして、ワクワクした。
いっぱい足を漕いで、行ったり来たりを繰り返し。
学校の休み時間には、ブランコに乗りたくて校庭まで走ったこともあった。
ブランコは、私たちにとって最高の遊び道具だった。
これまでの私の人生は、まるでブランコみたいだった。
一生懸命頑張って、でもどんなにたくさん進んでも、同じ分だけ戻ってしまう。
だから結局、どこにも進むことはできなかった。
どれだけ前に進んでも、結局マイナスに逆戻り。
逆戻りしたことに凹んでしまって、前に進もうとする勇気すらなくなってしまう。
そんな繰り返しをしているうちに、私はブランコに乗ることが怖くなってしまった。
いつの間にか私は、ブランコに乗らずに生きるようになってしまった。
ブランコに乗っても、結局どこにも進むことはできない。
それはもう知っているよ。
でも、ブランコに乗ることさえやめてしまったら、私たちは成功することも、失敗することもできない。
たまに、前に進んだブランコから飛んで、すごく遠くに着陸する子がいたでしょう?
彼らは、ブランコに乗ったから、前に進めたの。
ブランコに乗って、飛んでみたから、前に進めたの。
ブランコに乗ることを放棄してしまったら、そもそも前に進む機会すら失ってしまうわ。
ブランコに乗っても、前には進めない。
進んでも、必ず反動で戻ってしまう。
でも、私はあの反動があるからこそ、前に進むこともできる。
たとえば前に進んでみて、その先に失敗が待っていても大丈夫。
ブランコから飛んでみた結果転んでしまっても大丈夫。
失敗したことから、次にどう行動するかを考えればいいだけだから。
私は大人になってから、またブランコに乗るようになった。
上手に乗れなくてたくさんのかすり傷を作ったり、転んだりもしている。
ブランコの下に溜まっている泥水にまみれることもある。
大人になったのに、失敗だらけの私の人生。
これでいい。
私の人生は、これだからこそ、私の人生なの。
成功どころか、失敗すらできない人もいるの。
泥にまみれたり、転ぶことを怖がって、何もできなくなってしまう人もいるの。
そんな中で、誰の目も気にせずに泥にまみれていられる私。
またブランコに乗れるようになった私。
泥まみれの私の顔は、幼い頃のような無邪気な一面を持ちながら、絶対に目を逸らさない覚悟も手に入れた。
大丈夫。
失敗があるから、成功もある。
私はブランコに乗り続けて、いつかこのブランコよりもっと大きなブランコに乗れるようになるわ。
人に話せない悩みも、今まで居場所がないと悩んでいたことも全て、ここでなら話せる。自分が一歩を踏み出せば、世界が変わる。今辛い自分は、明日には笑えるかな?そんなあなたへ。待ってるね。
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