2019.03.12
貴方の前で、見せていた私の姿。
貴方にとってはそれが当たり前で、そんな私しか知らないでしょう?
あれはね、本当は全部繕っていたの。
演じていたの。
貴方によく思われたくて、我慢をしまくっていたの。
「あ〜なるほど。」
「そっかあ。」
「すごいなあ。」
「うんうん、分かる。」
「良いよね!」
なんでもかんでも、分かったフリをした。
分からないものは、全力で調べた。
貴方の言ってること・持っているもの・好きなもの。
全部、知ろうと頑張った。
私も追いつこうと頑張った。
悲しかったこと。
辛かったこと。
傷ついたこと。
苦しかったこと。
傷ついても、「傷がついたよ」って言うことは出来なかった。
「大丈夫?」って聞かれたら、「大丈夫じゃないよ」って言うことは出来なかった。
「なんで泣いてるの?」って聞かれたら、「ごめんね」って言うことしか出来なかった。
我慢してほしいって言われたことはない。
だから、勝手に我慢してた。
「我慢してる私、偉いでしょう?」って顔をしていた。
みんなに「偉いね」って言われるのが気持ちよかった。
もしかしたら、我慢することに居心地の良さすら覚えていたのかもしれない。
外ヅラはそんな自分を演じていて、結局貴方の前で我慢するのは、辛かった。
大切じゃないものの前での我慢はいくらでも出来たけど、
大切なものの前では、素直になれない自分で居るのが苦しかった。
そしていつの間にか、「我慢してるんだから報われてよ」なんて考えるようになっていた。
私は自分で勝手に我慢していたのにね。
本当は、何にも分かっていなかった。
貴方が言うことはいつも何だか難しいような気がしていたし、
貴方が大切にしているものの価値は私には分からなかったし、
貴方が好きなタイプの女の子に、私は本当はなりたいと思えなかった。
この言葉どおりに、私は貴方に負けてしまったから、あとは全部我慢するしかないと思っていた。
貴方に向けたキラキラしていた私の眼差しは輝いていたかもしれないけれど、
貴方の輝きが反射してそう映っていただけで、
そこに私の姿は何もなかったし、そんな私はただの虚構でしかなかったの。
本当に謝るべきなのは、きっとこうだよね。
貴方の前で、素直になれなくてごめんなさい。
貴方と本気でぶつかることが出来なくて、ごめんなさい。
分かっているフリをして、
大丈夫なフリをして、
我慢が出来ているフリをして、
貴方から逃げ続けて、ごめんなさい。
私、もう我慢はしない。
貴方の眼差しの反射に頼るのはやめる。
私は、自分の目を輝かせるね。
人に話せない悩みも、今まで居場所がないと悩んでいたことも全て、ここでなら話せる。自分が一歩を踏み出せば、世界が変わる。今辛い自分は、明日には笑えるかな?そんなあなたへ。待ってるね。
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