2019.02.08

貴方の左側は、私だけの特等席。

ぼんちゃ

ぼんちゃ

私は貴方の左半分しか、見ていなかった。それで良かったのに。

私の右側。貴方の左側。

私は、何故か左側を歩くのが好き。

貴方は、右側を歩くのが好きだった。

ああ、これは運命?なんて思った。

それから貴方の左側は、私だけの場所になった。

右側じゃ、落ち着かないの。

たまにふざけあいながら、右と左を入れ替えたりした。

全然しっくりこないねって、笑いあった。

貴方の左手と私の右手は、ぴったりだったけれど。

私の右手と貴方の左手は、重なり合っても、交わることはなかった。

浮かれていた私は、右側に居てくれる貴方の姿に見とれていた。

私は貴方の左半分しか、見ていなかった。
貴方の右半分は、私の見ていない世界で出来ていたのかもしれない。

私は貴方の右側を、知らない。

全部、ください。

私はいつしか、貴方の左側だけでは満足できなくなっていって。

貴方の右側も、全部ください。

そんなことを平気で言うようになっていった。

全部なんて、有り得ない。
私だって、貴方だって、同じ人間じゃないのだから。

私が貴方の右側を知らないように。

貴方は、私の左側を、知らない。

そうやって成り立ってきたのに。

私は貴方の右も左も、全部が欲しくなって。

気付いた時には、貴方の左半分すら、失ってしまっていたの。

貴方はもう私の手が届かない、遠い遠い先を歩いていた。

私は一人になっていることに、気付いていなかった。

気付いてから、一生懸命声を大きくあげて、貴方に届けようとしたけれど。

貴方はもう、見えないところに行ってしまっていた。

私は貴方の右側までをも求めたから、左側すら失ってしまったのね。

ごめんなさい。

私は贅沢を言い過ぎました。

どうか、置いて行かないでください。

少しだけ、あともう一度だけ。

こっちを振り返って、声をかけてはくれませんか?

貴方の左側だけで、いいから。

また私に、貴方の特等席を、ください。

届かなくても

私はもう、貴方の姿を見ることはない。

貴方の左側すら、見ることはない。

そう分かっています。

それでも、あの日あの時、あの頃。

私が見ていた貴方の姿は、紛れもなく輝いていました。

貴方が私の右側を歩くことはもうないけれど。

私は貴方が右側に居てくれた日々があったから、今こうして、全身まるごと自分だけで立てるようになりました。

何処からでも、お好きに。

私は、何故か左側を歩くのが好きでした。

誰と歩いていても、左に居ないと、落ち着かなかった。

今の私は、右も左も、どちらでも歩ける。

人が、右に居ようが、左に居ようが、関係ない。

どっちにも誰も居なくても、それすら関係ない。

全部を見てくれて構いません。

私は、私。

何処から見るのも、貴方のお好きにしてください。

ぼんちゃ
ぼんちゃ
人生について思考することが大好きな20代ウーマン。 モットーは「素直に生きる」こと。 Daria Meでは、人生やメンタリティに関する記事をメインに書いています。

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