2019.02.02
ねえ、貴方は何処を見ているの?
貴方の視界の中には、何が映っているの?
目を瞑った時に、思い浮かぶものは何ですか?
私の顔は、そこに居ますか?
貴方の世界に、私は居ますか?
貴方はどうして「自分は孤独だ」なんて言うの?
私が居るじゃない。
いつだって私は貴方の側に居るじゃない。
私が貴方から離れることがないのを、貴方は知っているでしょう?
貴方だって、私はずっと居ると思っているでしょう?
一緒に居るのに、孤独だなんて。
そんなに悲しいこと、聞きたくない。
私が貴方の孤独を埋めることは出来ないの?
私が貴方を孤独にするのであれば、私はここには、要らない。
ここに私の居る場所は、もうないのね。
私は貴方にとって、どんな存在でしたか?
貴方は私が居なくなって、ただこれまでと同じように、孤独でしたか?
私が居る時間も、居ない時間も、一緒でしたか?
私は自分の居場所が分からなかったから。
いっそ離れてしまって、貴方は本当の孤独を知ればいいとさえ思った。
私が貴方の側に居たことを、勝手に強く感じてくれればいいと思った。
貴方が孤独だと言うならば、私はその言葉に従うしかなかった。
貴方は、孤独なんだから。
私は、要らないでしょう?
私は、貴方の元を離れた。
貴方のお望みどおり、貴方は孤独になったでしょう?
私は貴方の中に、居ても居なくても、同じ存在。
だから私は、私が私で居られる場所、“要られる”場所を、探しに来た。
今の私は、ここに“要る”。
私が私で、“要られる”世界。
貴方は貴方が“要る”世界に居るのだから。
私だって、私の“要る”世界に来た。
それで良かったでしょう?
それが貴方のお望みでしょう?
なぜかしら。
私は、貴方と離れて、不思議と孤独を感じなくなりました。
私は貴方が居ないと駄目になると、信じて止まなかった。
貴方が居ない世界に、私は居ないと信じて止まなかった。
孤独になるなんて、信じられなかった。
そんな世界、一生来ないと思っていた。
いざその世界に足を踏み込んでみたら、私は孤独ではなくなりました。
貴方が居なくなって、私は「私」を、見つけた。
もしかしたら。
貴方と一緒に居た時間、私は孤独だったのかもしれない。
貴方も、私も、二人で居たのに。
二人とも、孤独だったのかもしれない。
もう二度と戻ることはないあの時間。
私はあんなにも孤独な時間を、知らなかった。
二人だけの、温かい、孤独な時間。
人に話せない悩みも、今まで居場所がないと悩んでいたことも全て、ここでなら話せる。自分が一歩を踏み出せば、世界が変わる。今辛い自分は、明日には笑えるかな?そんなあなたへ。待ってるね。
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久保佳奈子
二人で居たのに。ううん、二人で居たから。もしかしたら、孤独だったのかしら。