NANA.

NANA.

高校一年生の私

「2人はNANAとハチみたいだよね」

そう言われるほどの唯一の友人がいる。

高校の時はインフルエンサーみたいでTwitterのフォロワーも今より全然多かった。

あの頃の方がひどかったから、今アンチとか来てもそこまで反応しないんだと思う。

あの頃はまだ「インフルエンサー」があまり認知されていなくて、サロンモデルしたり案件もらってPRしたら「一般人のくせに」とすぐ叩かれた。

「モデルでもないくせに」「その辺の女の子の方が可愛い」とか、心無い言葉は毎日飛んで来た。

それでもよかった。あの頃は何も幸せなんてなくて、毎日原宿で同じ系統の友達と一緒にいることが私のルーティーンだった。

しばらくして原宿から離れた。学業に専念し始めた。

Twitterのアカウントも消して、Instagramも作り直した。

アンチによって擦れた心は取り戻せる気がしなかった。

「Saika」という名前で原宿にいて、みんな私の本名は知らなかった。

Instagramは「Ayano」という本名で作り直した。

これでもう原宿の人にも当時のフォロワーにも見つからない。そう思っていた。

でも1人のフォロワーだけは私を見つけ出した。

「Saikaちゃんですよね?」そのコメントに目を疑った。なぜバレたんだろうと…

NANA

nanaという名前のその女の子は私と同い年で鹿児島在住。

Twitterで私を知ったとしか思えなかった。

よくわからないけれど、nanaとDMするようになってnanaが東京に会いに来た。

初めて会った場所は東京タワーの下。

引くほど可愛かった。倉科カナと瓜二つ。ものすごく可愛くて、当時の私には眩しかった。

「この子が私のファン?嘘でしょ?この子の方が可愛いじゃん…」それが第一印象。

なんでだろう。nanaと話していると全てが楽になった。

似たような境遇。似たような考え方。似たような性格。

周りには強く見せるんだけど本当はすごく脆くてすぐ泣き出しちゃう。

2人共、全然強くなくて、全然弱くて…

だからかな、nanaの前では強がる必要もなかった。

他の子みたいにマウント取って来たりもしない。一緒にいてすごく楽だった。

変に心地よくて、友達ごっこではなかった。

顔も中身も似た者同士

高校の頃は一緒にいると姉妹に間違えられた。

「双子?」とか「姉妹?」とか言われて、なんとなく嬉しかった。

中身もそっくり、見た目もそっくり。

服装や趣味は全然違うんだけど、nanaとは分かり合えた。

ある時、高校の子に言われた。

「ayanoとnanaは矢沢あいのNANAみたいだよね。nanaちゃんがハチで、ayanoがナナ。」

あぁ、本当にそうみたい。

出会いも運命的。全然違うのに分かり合える。なんか放っておけない。

一見人気者だけど全く居場所を見つけられなかった私の居場所になってくれた子。

お互い傷ついたことがあって、お互い居場所を見つけられなくて、お互い弱くて…

nanaがいたから生きてた。nanaがいたから生きられた。nanaが愛してくれたから生きてる。

nanaがいなかったら多分…この世にすらいないかもしれない。

私たちは唯一無二だから

孤独を感じてもnanaがいれば溶けていった。

なんでも信じてくれた。なんでも受け取ってくれた。代わりになんでも信じた。なんでも受け取った。

お互い甘ったるい言葉なんてかけなくて、お互いのことを思ってきついことも言い合った。

喧嘩もしたことあるし、イラついて関わりたくないと思ったこともあった。

でも結局、nanaがいないとダメだった。

仕事が忙しくなって会えない日々が続く今。

ネイリストになる夢を叶えたnanaと会えるのはネイルを変える時だけ。

寂しくて寂しくて仕方ないけど、会いたくて仕方なくなることだってあるけど、nanaが頑張ってると思えば頑張れた。

nanaにもそう思っていてほしい。

いつだって頼ってほしい。

「忙しいから連絡するの申し訳ない」なんて口が裂けても言わないでほしい。

どれだけ私の人生を支えてくれたのか、もっと自覚してほしい。

出会った頃の私は尖っていて、代わる代わる男を変えてたし、周りに常に7,8人いるような状態だった。

自暴自棄な上に、周りは引いた顔しながら「お前は狂ってる」って一線引かれてた。

真夜中に大声で叫びながら渋谷走ったり、起きたら歌舞伎町にいたり。

わけわからなかった。

生きる希望なんて何もなかった。

死ぬことが全く怖くなかった。

全部全部見ててくれた、支えてくれた、私を頼ってくれた。

必要とされる喜びを知った。死んだら泣いてくれる人を見つけられた。

私が笑って生きる限り、意地でも一緒に笑っていてほしい。

あなたにもいつか現れる。本当に愛する友達が。

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