2018.10.01
ふとしたきっかけで、昔好きだった女の子のことを思い出す。
あの子の好きだったお菓子や、よく着てた服のブランド。
当時よく聞いてた曲。そんなものに出会った時、記憶が鮮やかによみがえる。
好きになってごめんねって、心の中で何度も謝った。
好きでいても迷惑をかけるだけって、思ってたのに諦められなかった。
感情がコントロール出来ないなら、死んで終わらせよう。
地下鉄の線路に、何度も飛び込もうとした。
でも、学校を休む勇気すら出ない私にそれはできなかった。
可愛くて、笑顔だともっと可愛くて、優しい声で話す子。
だけど、困り顔をしていることも多かった。
あの子が好きになったのは、かなりのプレイボーイ。
遠距離中の彼女とは婚約までしているくせに、
近くにいる女の子に見境なく手を出すような男。
そんな彼を、あの子は、健気に愛していた。たくさん傷つきながら。
私は、自分が女だってことが心底悔しかった。
彼と同じ土俵で戦えないことが。
私だってそんなに立派な人間じゃないけど、あいつより、よっぽどいいのに。
性別以外は。
学校を卒業してしまった今、大好きだったあの子にも、世紀のクソだと思ってたあいつにも、基本的に会うことはない。
それでいい。
会えなくていいから、とにかく幸せでいて欲しい。
あの子の幸せが保証されるなら、今でも命だって捧げられる。
でも、そんなの誰にも保証できないことだから、私はただ願う。
自分をいちばんに大切にして欲しい。
どうか、自分を擦り減らすような恋はしないで欲しい。
それで辛くなるのは自分だけじゃないかもしれないってことを知っておいて欲しい。
あの子には直接伝えることができないけど、その代わり、
この記事を読んでくれているあなたに届いたらいいな、と思う。
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あやみん
自分を擦り減らすような恋はしないで欲しい。それで辛くなるのは自分だけじゃないかもしれない。